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小島秀夫ほか著名人からの推薦コメントも到着

東欧ダーク・ラブストーリー映画『ノベンバー』特別動画&ポスター公開

2022.10.13 17:00

(C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017

2022.10.13 17:00

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10月29日(土)より劇場公開される映画『ノベンバー』から新ポスタービジュアル、特別動画、著名人のコメント、場面写真が公開された。

原作はエストニアの作家アンドルス・キビラークの「レヘパップ・エフク・ノベンバー(Rehepapp ehk November)」。2000年に発表されるや、エストニア内の全図書館において、過去20年間で最も貸し出された本としてカルト的ベストセラーとなる。現在では、フランス語、ポーランド語、ノルウェー語、ハンガリー語、ラトビア語、ロシア語に翻訳されてヨーロッパ各国で愛読されている一冊だ。監督のライナル・サルネットは“全てのものには霊が宿る”というアニミズムの思想をもとに、異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を組み合わせ映画化。その独創性に溢れた映像美が高く評価され、観客を魅了。アカデミー賞外国語映画賞2018年のエストニア代表に見事選出された。日本では、同年に開催された第10回京都ヒストリカ国際映画祭「ヒストリカワールド」部門で上映され、高い評価を得ている。

10月31日のハロウィンから連続して、11日1日の「諸聖人の日」(All Saints’Day)、11月2日の「死者の日」(All Souls’Day)と続く。この「死者の日」は今まで亡くなった先祖を思い出し、追憶する日である。「万霊節」と訳される。 日本でこれに該当する日は「お盆」である。お盆は8月15日に行われる。この日は先祖が里帰りすると信じられて、お墓などにお参りする日である。ハロウィンや万霊節はキリスト教が普及する前の土着宗教の風習が起源であるようだ。そして、キリスト教では、死者を追憶する日として重要な日となっている。

儚い恋心に揺れる農家の娘リーナを演じるのはレア・レスト。喜びと、ほろ苦さと、痛みなど、複雑なキャラクターを魅力的に演じ切り、本作を別次元の作品に導いた。男爵の謎めいた娘には、パフォーマンス・アーティストとして活躍するジェット・ルーナ・エルマニスが扮し、そのエキゾチックな容姿で無垢なる役柄を演じ、彼女の記念すべき女優デビュー作となった。この2人の美しいゴシック・ヒロインの気を引こうとする農家の青年ハンスにヨルゲン・リク。憂鬱な表情を浮かべては、愛に満ちた笑みを浮かべ、ストーリーを思いがけない方向へ誘る。男爵には『ムカデ人間』(2010年)のハイター役でカルト的人気を誇るドイツの名優ディーター・ラーザー。スパンコールのジャケットを身につけ、凛とした男爵の力強さと痛々しさを絶妙なバランスで演じる。2017年に撮影した本作が氏の遺作となった。そのほか、魔女、幽霊、得体が知れない老婆などの多くは役者経験のない村人が務めたが、皆がまるで催眠術にかかったかのように、役になり切ることで、本作の悪夢的世界を彩る。

夢のようなモノクロームの世界を撮影したのはマート・タニエル。その漆黒の深みと白い雪のような映像美に世界が絶賛。トライベッカ国際映画祭、ミンスク国際映画祭での最優秀撮影監督賞、アメリカ撮影監督協会スポットライト賞を始め、名誉ある賞を次々と受賞した。

月の雫の霜が降り始める雪待月の11月、「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻ってきた死者は家族を訪ね、一緒に食事をしサウナに入る。精霊、人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役させ隣人から物を盗みながら、極寒の暗い冬をどう乗り切るか思い思いの行動をとる。農夫の娘リーナは村の青年ハンスに想いを寄せている。ハンスは領主のドイツ人男爵の娘に恋い焦がれる余り、森の中の十字路で悪魔と契約を結ぶ──。

映画『ノベンバー』特別映像/使い魔クラットとは?

この度公開された特別映像では、使い魔クラットが死者の身体を浄めるシーンが収められている。

また、著名人からの推薦コメントも到着した。

著名人のコメント一覧(50音順)

氏家譲寿 aka ナマニク(映画評論家)
誰もが妬み、欺き。盗み、裏切る……。
蘇る死者、魂と引き換えに動き出すガラクタ。思い出を語る雪だるま。
常識が通用しない汚れた“散文世界”が紡ぐ純粋な恋物語。
「色恋ごときで壊れるやつがいるか?」
と問われたならば、僕は大きな声で叫ぶだろう
「どんな世界でも、色恋こそが人を壊すんだよ!」と。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
冒頭から鷲掴みされる!不気味と甘美、グロテスクと静謐が、モノクロームに見事に調和する!混迷の時代、本作が各地の映画館で色彩を取り戻し、再び伝承されることに大きな喜びを感じる。どんな禍が蔓延しようと、愛と映画はいつも希望なのだ。

児玉美月(映画執筆家)
鉛筆で描いたような繊細なデッサンで綴られてゆく線がひときわ美しい。
薄氷のひび割れ、しなやかな少女の髪の毛、無数に伸びる木の枝……。
「握りしめようとしないで 私は流れゆく砂 夜明け前にはあなたから旅立つ」
空中の埃と水中の泡を煌めく結晶にあなたが幻視するとき、永遠にとけぬ映画の魔法にかけられるだろう。

後藤護(暗黒批評)
『金枝篇』級のフォークなイマジネーションを縦横無尽に駆使し、Sunn O)))ばりのドローンメタル・ギターを深く鳴り響かせるとき、『マルケータ・ラザロヴァー』や『神々のたそがれ』の系譜を踏まえつつ超えていく最前衛が爆誕する。プリミティヴでゴシックでフェティッシュな、これぞ目玉のための黒い快楽。

高橋諭治(映画ライター)
まるで『吸血鬼』のカール・テオドア・ドライヤーが夢遊病のパートを、『処女の泉』のイングマール・ベルイマンがクライマックスにおける池の奇跡のパートを、ヤン・シュヴァンクマイエルが怪生物のアニメを担当し、セルゲイ・パラジャーノフが民俗学的見地からの助言を与え、デヴィッド・リンチとタル・ベーラが共同総監督を務めたような映画だ。

人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)
鮮烈なモノクロ映像で描かれる、欲望に塗れた人間、そして死者と当たり前に共存する生活。人間に使役する、動くガラクタ姿の「クラット」は、まるでジブリアニメからそのまま抜け出してきたようだ。この奇妙で奇天烈な世界観の魅力は、どんなに言葉を尽くしても表現できない。百聞は一見にしかず。是非その目に、この唯一無二の画を焼き付けてほしい。

宮代大嗣(maplecat_eve/映画批評)
氷雪よりも白いディストピアで、夢遊病のように彷徨う魂たち。魔術。フォークロアの化身。悪魔との取引き。そして跪いてしまうような激しい思い。『ノベンバー』において、白さとは激しさのことだ。ヒロインが纏う黒いベールは、誰にも知られることのない彼女の純白な思いを際立たせている。息を呑むほど美しい、その白さ!

山崎まどか(コラムニスト)
独特な禍々しい映像美!
神聖なものなど何ひとつないからこそ神聖な、死者と疫病と魔物が跋扈するモノクロームの森で、悲劇でもハッピーエンドでもない、もっとたくましく残酷な愛のおとぎ話の行方を見た。これは忘れられない11月になる。

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作品情報

『ノベンバー』

 (C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017

(C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017

『ノベンバー』

10月29日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
2017年/ポーランド・オランダ・エストニア/B&W/115分/5.1ch/DCP/原題:NOVEMBER
日本語字幕:植田歩
提供:クレプスキュール フィルム、シネマ・サクセション
配給:クレプスキュール フィルム

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

脚本・監督:ライナル・サルネット
出演:レア・レスト、ヨルゲン・リイイク、ジェッテ・ローナ・ヘルマーニス、アルヴォ・ククマギ、ディーター・ラーザー
撮影監督:マート・タニエル
セット・デザイナー :ヤーグ・ルーメット、マティス・マエストゥ
編集:ヤロスラフ・カミンスキー
サウンド・デザイナー :マルコ・フェルマース
作曲家:ジャカシェク
プロデューサー:カトリン・キッサ

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