『花は誰のもの?』ロングヒット記念インタビュー 1/2
STU48石田千穂が振り返る“逆境”の日々、強い気持ちで生まれたヒット曲「花は誰のもの?」
2022.09.25 12:00
2022.09.25 12:00
アイドルになるきっかけの場所に立てたことが本当に嬉しかった
──STU48の取材用資料には、「度重なる“逆境”一覧」っていう項目があるくらい、苦労の多かったグループなのかなと思うんですけど……。
年表になるくらい、いろいろありました(苦笑)。
──その中でも、石田さん的に一番大変だった出来事を挙げるとしたら?
えー!デビューシングルが延期になったこととか、ずっと目標だった広島グリーンアリーナで5周年コンサートがコロナ禍でなくなってしまったことも大変でした(※その2ヵ月後、開催)。……挙げだしたら本当にいろいろあったなって思いますね。
──石田さん個人的に一番しんどかったなと思う出来事はなんでしょう。
一度活動休止させていただいたんですけど、その時はしんどかったですね。これといった明確な理由もあるわけではなかったので、その状況が苦しくて。あとは、瀬戸内で災害が起きて、私も家に当分住めない状況になってしまったとき、メンバーの家に泊まらせてもらっていたことと、ちょうどそのとき悲しい出来事もあって大変でした。
──そうした逆境を、STU48はどうやって乗り越えてきたんでしょう。
ファンの方が優しく温かく待ってくださっていたことが大きくて。お待たせしてしまっている分、スタッフさんもメンバーも、より良いものを届けるために頑張ろうって前向きな気持ちだったので、それで乗り越えられたんだと思います。
──逆に、すごく達成感があったり、嬉しかった出来事も教えてください。
「暗闇」でレコード大賞を取らせていただいたとき、船上劇場に初めて立ったとき、広島グリーンアリーナに立ったとき……個人的には、 TDCでソロコンサート(2020年1月24日「STU48石田千穂ソロコンサート~いえっ!に帰るまでがちほコンです。~」)をさせていただいたときや、AKB48の選抜に選んでいただいたときですね。家族で見ていたような歌番組にたくさん出させていただいたときは、めっちゃ親孝行できてるなって感じました。
──先ほどもお話があった、広島グリーンアリーナというのは、STU48にとってどんな会場なんでしょう。
瀬戸内で一番大きなアリーナ会場で、活動をはじめた頃から、瀬戸内を拠点に活動しているアイドルグループだからこそグリーンアリーナに絶対立ちたいという思いがみんなにあって。あと、私はAKB48が好きでアイドルになりたいと思ったんですけど、そのきっかけが、グリーンアリーナでの全国握手会に行ったことなんです。実際に握手をして、ステージを見て、こんなキラキラした女の子に私もなりたい!と思ったのがきっかけだったので、その場所に立てたことが本当に嬉しかったです。
──新型コロナウイルスの影響で延期になったときは、どんな気持ちでしたか。
本当に悔しかったです。その時、「CDTV ライブ!ライブ!」への出演も決まっていたんですけど、それも出演見合わせになってしまって。誰も悪くないし、仕方ないことだったんですけど、悔しかったですね。
──そこから2ヵ月後の7月10日、広島グリーンアリーナに立ったときはどんな心境だったんでしょう。
絶対リベンジしたいという気持ちはあったんですけど、まさか延期になってからこんな早くグリーンアリーナに立てると思ってなかったし、そこまで早く実現できると思ってなかったので本当に嬉しかったですし、またこのステージに立ちたいって思いました。
──他のメンバーも、感慨深さみたいなものを感じていたんじゃないですか。
岡田奈々さんが兼任解除されてから初めての大きな会場で、自分たちだけで務まるのかって不安も正直ちょっとあったんです。これまでは奈々さんが大きな柱だったんですけど、私たちだけでもちゃんとやり遂げて安心してもらえるように頑張ろうという気持ちでやりきることができました。
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