2025.07.04 18:00
出典:STAYC公式Instagram
2025.07.04 18:00
STAYCがワールドツアーの一環で日本で「2025 STAYC TOUR [STAY TUNED] in Japan」を敢行。6月5日には大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、7日には東京・TACHIKAWA STAGE GARDENでSTAYCにとって初めての単独コンサートを開催した。
赤い照明が点滅すると、スクリーンに「STAYC」の文字が浮かび上がる。明滅する赤いライトを浴びながら、白にビジューをあしらった衣装を着たメンバーがステージに現れた。立ち姿だけでも神々しい登場に、会場の期待感が一気に膨れ上がる。
1曲目の「BEBE」は今年3月にリリースされたばかりの曲で、STAYCの大人路線での新たな魅力に気づかせてくれた楽曲でもある。そんな前評判通り、統率の取れたダンスを見せながらも時々笑顔を浮かべるメンバーたちは、デビュー5年目の余裕を感じさせる。続く「1 Thing」はレトロポップなメロディに合わせた優雅なダンスから一転、間奏ではパワフルなドラムに合わせてパフォーマンスもパワーアップ。YOONのハイトーンがライブ序盤から飛び出し、会場を盛り上げた。「準備できたらMake some noise!」のシャウトではじまった「Poppy」はSTAYCの代表曲だけあって、客席のボルテージは早くもマックスに。

今回のツアータイトルは「2025 STAYC TOUR [STAY TUNED] in Japan」。「STAY TUNE」とはテレビ番組でよく使われる「チャンネルはそのまま!」という意味の英語だが、「STAYCのことを見守っていてほしいという願いが込められています。さらにチャンネル登録や、これからの私たちの歩みも見守ってくださいという意味が込められています」とYOON。MCでは一生懸命、覚えてきた日本語を使おうとしたり、通訳が話す日本語を即座に耳コピして使ってみたり、日本のSWITH(STAYCのファンネーム)を楽しませたいという気持ちが伝わってきた。
続いて歌われたのは、日本で6枚目のシングル「Lover, Killer」。パワフルさと儚さを兼ね備えたパフォーマンスに、STAYCが誇る2大ボーカル・SIEUNとYOONのハイトーンがインパクトを添える。哀愁漂うアコギから始まった「BEAUTIFUL MONSTER」でも、2人のクリアな声が会場のど真ん中を貫いていく。タイトルどおり悲しきモンスターを彷彿とさせる振り付けや表情が見事で、STAYCの表現力の高さを証明するステージだった。メンバーコールからはじまった「Cheeky Icy Thang」はポップで明るいメロディの中にSTAYCらしいユニークな個性が詰まった1曲。頭上で大きくクラップしながら会場のSWITHを煽ったかと、思えば一糸乱れぬパワフルなダンスで魅了する。STAYCの両面的な魅力を遺憾なく発揮した。
今回のライブではユニット・ソロステージも見どころの1つ。SIEUN、SEEUN、Jの3人による「Find」は大人なSTAYCの魅力がたっぷり詰まったステージで、ISAは赤いバラを一輪、髪に挿して登場。いつものかわいさを封印してセクシーに振り切ったステージで「Roses」を披露し、強気な目線でSWITHを悩殺。SUMINとYOONはマイクスタンドで「Fakin’」を歌い、ボーカルに集中したステージを見せた。ファルセットを多用したブレス多めのYOONと、クリアボイスでハイトーンを響かせるSUMINの対照的な2人のボーカルが印象的で、SUMINがYOONの腰にぎゅっと抱きつくかわいらしいエンディングには客席のSWITHから大きな歓声が湧いた。
全員がマイクスタンドで歌った「YOUNG LUV」は、STAYCのボーカルの実力がよくわかるステージに。普段はSIEUNとYOONだけに注目が集まりがちだが、STAYCのように全員がメインボーカル級に歌えるグループは、実力が物を言うK-POPの世界でもそうそういない。東京公演だけで披露された「Nada」、ISAとSEEUNが向き合って目を合わせてはじまった「Beauty Bomb」、STAYCらしいシティポップを表現した「Meant To Be」ではSEEUNが美しいハイトーンを響かせた。

MCでは「Nada」のイントロが流れた瞬間、驚くSWITHが多かったように感じたとSIEUNが言うと、YOONは「Nada」の意味を「オレだ!」と自信満々に言って会場を笑わせていた(「Nada」は韓国語で「私だ」という意味)。さらに、大阪公演でYOONが「Meant To Be」の歌詞を調べてみてと言ったことをあげて、サビの歌詞を通訳に訳してもらうことに。「この広い宇宙であなたという星に出会い 愛することになったのは 長い時間を経てあなたに会いに来た、という意味だよ」という歌詞を訳してもらいながら、「いやあ、私たちって運命だよね」とYOONがしみじみ語ると、SUMINも「私たちは運命です」とハートを飛ばす。
これまでは大人っぽい魅力を見せてきたが、STAYCのかわいさも健在。ポップなかわいさとしっとりとした魅力を兼ね備えた「STEREOTYPE」では「SWITH大好き♡」と愛嬌を振りまき、明るいメロディが元気になる「Bubble」では弾けるように踊る6人笑顔がチャーミング。メンバーが会場にサインボールを投げ入れる中、YOONは大きく振りかぶって投げたボールが2階席へ見事に飛び込み、その剛腕に会場から大歓声が湧き上がった。
「Trouble Maker」でも元気いっぱいにステージを跳ね、メンバーの動きに合わせて会場のペンライトも右に左に楽しげに揺れる。SUMINが「今から一緒に歌ってくれますか?」と問いかけると、会場のSWITHも一緒になって大きな声で歌う。そんな会場の声が聞きたくてSEEUNがイヤモニを片耳外すと、STAYCとSWITHの楽しそうな「Woo Wee!」の声が会場いっぱいに響き渡った。STAYCらしい楽しく明るく元気いっぱいのステージは、この日一番の盛り上がりを見せた。
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