2025.04.02 18:00
2025.04.02 18:00
今回の発見は、感情を爆発させる難しさ
──終盤の正宗の表情なんて完全に狂気に取り憑かれていました。
倉 あそこは気持ち良かったですね。アドレナリンが出ていました。その前に、村人の前に立って彼らを扇動する場面があるんですけど、あそこからもう気持ち良かったです。レギュラーキャストの村の人たちが普段から僕のことを「坊ちゃん」と呼んでくれていたんですよ。お芝居も褒めてくれて。それにまんまと踊らされてました(笑)。
恒松 村人からも操られていたんだ(笑)。
倉 あんなに気持ちを解放できる場ってなかなかないので、やってて楽しかったですし。アクションは足場が悪くて動きが制限される中で見せなきゃいけない部分もあったので大変でしたけど、気持ち良かったです。

──銀も、鍬を振るって村人に反撃する場面は、ある種の覚醒を感じるものがありました。
恒松 実はあのシーンは、スケジュールの都合でほとんどのシーンを撮り終えてから3〜4ヵ月後に撮ったもので。だから私は半年間もロック画面を変えちゃいけなかったんですけど(笑)。溜まっていた村人への憎悪を吐き出す場面ではあったので、銀の台詞の通り、臓物の奥の奥から吹き出す感情を感じたというか、ある種、吹っ切れた感がありました。
倉 ちょっとした高揚感が入り混じったような、あの顔はすごかったなあ。
──こうした狂気を帯びた役を演じるときって、その日の撮影が終わっても何か役が残っているようなところはあるんでしょうか。
恒松 私は全然引きずらないです。昔はもしかしたらそういうこともあったかもしれないですが、今は衣装を脱いだ瞬間からコロッとしてる。なんならカットがかかった瞬間からコロッとしています。
倉 僕も引きずるタイプではないので、「今日何食べよう」みたいな話を二人でよくしていました(笑)。
恒松 ここまで感情を爆発させることってなかなかないので、確かに高揚感を得られる部分はあるのですが、爆発ってちゃんと溜めないと起きないから。溜める作業の大切さを今回すごく感じました。

──なるほど。じゃあ、そのたびにロック画面を見て。
恒松 はい(笑)。どうしても目に入っちゃうので、撮影期間中はプライベートでケータイをいじるのもちょっと嫌でした。すぐホーム画面に切り替えようって(笑)。
倉 わりと今のドラマや映画って抑える芝居を求められることが多いし、そっちのほうが難しいとされているんですけど。爆発させるのって難しいんだなっていうのが、今回の発見でした。単に感情を爆発させただけじゃ、画としていいふうには見えないんですよ。感情を爆発させつつも、脳のどこかを働かせて、ちゃんと見せられるものにしないといけない。そのバランスは難しかったです。

──お芝居で強い感情を使うと心身ともに疲労すると思います。撮影が終わってホテルに帰ってから何してましたか?
恒松 普通にご飯を食べていました。
──この作品をやっていると、食欲減りません?
恒松 いや、逆に肉を食べたくなってました(笑)。
倉 めっちゃ食べてましたよね(笑)。
恒松 野生味が溢れちゃって。ホルモンとかすっごく食べていました。「肉食いてえ」みたいな(笑)。
倉 僕はホテルに帰ったらもう次のシーンの準備に必死でした。だから飯なんて、ですよ(笑)。
恒松 うそー!(笑)
──食べ物の話になったところで、ぜひこの作品の幹に関わる「食べる」ということについて聞きたいです。これだけは何があってもやめられないという二人の大好物を教えてください。
恒松 私はポン酢です。高校生ぐらいのときに、あるお芝居の現場であんまり上手くいってなくて。泣かなきゃいけないシーンの日にランチでポン酢ハンバーグが出てきたんです。それを食べたら、すごくいいお芝居ができて。もともと大好きだったのですが、そこからより大好きになりました(笑)。今も大切なシーンの日は朝からお餅にポン酢をかけて食べたりして。

倉 お餅にポン酢かけるんですか?
恒松 大根おろしポン酢みたいな。何でもポン酢でいけますね。
倉 餃子とか?
恒松 餃子もだし、肉まんも。
倉 ポンラーだ(笑)。僕はこれだけはやめられないという意味では米ですね。
恒松 いいじゃん。
倉 いや、でも止められてるんで。
恒松 そうなの?
倉 食べすぎは良くないって。食べようと思ったら1日3合くらい平気でいっちゃうから。
恒松 運動してれば大丈夫だよ。
倉 納豆と米の組み合わせとか好きすぎて。そうですね。ちょっと運動します!
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