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INTERVIEW

映画初主演で得た気づき、デビュー14年目の今を素直に語る

村重杏奈に学ぶサバイブ術、群雄割拠の世界を生き抜く最もシンプルで大事なことは

2025.01.31 18:00

2025.01.31 18:00

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みんなでものを作る感動は忘れられない

──今回ご一緒した松野監督は学年で言うとタメ(同い年)ですよね。現場でのコミュニケーションはどうでしたか?

そうなんですよ。同い年で。村重の中の映画監督ってめっちゃ厳しいイメージで、物とか飛んでくるのかなとか思ってたんですけど、実際お会いしたらそんなことなくて。「皆さんの意見も聞かせてください」「どんな感じでやったらいいと思いますか?」って初心者に聞くというまさかな感じの展開で。村重も「こんな感じなんだ!」ってびっくりしたんですけど、逆に太田くんとかは撮影現場ってもっと厳しいって言ってたので、すごいラッキーパンチな現場に当たることができて最高でした。コミュニケーションとかも監督が思う日名子にぴったりだったらしくて、特に何か言われることなく進んでいきました。

──村重さんが作っていった演技プランがはまってたと。

はい。はまってたっぽいです。

──完成した作品を見て、ご自身の演技をどう思いましたか?

まず照れくさかったですね。村重じゃない村重がいるわけですから、「ああ、こんなこと自分できるんだ」って思いましたし。でもいろんな方の力をお借りしたので、すごい映画じゃんと思って。映画っぽくなってるって言ったら超失礼な感じするけど、映画じゃんみたいな(笑)。

私、想像ができないんですよ。慣れてる子たちは「あ、なるほど。こことここ繋がるんですね」って言うんですけど、全く知らないから「今のどことどこが繋がるの?」みたいな状態になってましたし。現場もCGメインだったりとかもしたので、鉄の棒を突き刺す時とかに色塗ったりとかして、これでできるの?って不安だらけな状態で撮影が進んでたんですよ。でも実際見てみると、引き込まれるような作品になってて。「いや、これすごいな」と思いました。大ヒットしたらいいなと思ってます。

映画『悪鬼のウイルス』より

──撮影はストーリーに沿って進んでいったんですか?

違うんですよ。全然順取りじゃなくて。最初のシーンとかは私たちが動画配信者みたいな感じでカメラも自分たちでやらなきゃいけなかったのと、それを撮り終わった後はいろんなシーンをいろんな日に撮ったんですよね。だから今日は智樹のこと大好きなのに、明日は全然好きじゃないとかもありましたし、そのバランスがすごい難しかったです。

──途中で難しさが楽しさに変わった瞬間みたいなものはありました?

無くて。

──無いんだ(笑)。

本当にいっぱいいっぱいだったんですよ。毎シーン毎シーン気が抜けないというか。さっきも言ったようにどうなってるかわかんない状態で撮影が進んでいくので、正直わけがわかんないまま進んだところもたくさんあったので、むっず!って思って終わりました。

──じゃあ本当に完成してからここが繋がって面白くなるんだ、みたいに感じたんですね。

そうですね。完成してやっと「こういう楽しさがあるんだ」って気付きましたけど、作品を見るまでは「大丈夫だったのかな?」って思い返して不安になるような感じはありましたね……ちょっとだけ。

──今回初めて映画の現場を経験して、くせになるというか、またやってみたいとすぐに思いましたか?

くせにはなってないですけど(笑)。でも今回チームに出会えてすごい良かったなって思ったんですよ。バラエティーって一人一人の技術で一つのものを作っていく感じがするんですけど、映画ってなるとみんなで一つのものを作るわけじゃないですか。だからそこの感動はやっぱ忘れられないですね。今でも一緒に共演したみんなすごい仲良しですし、大事な人たちですし、そういう絆の深まり方はバラエティーではあんまりないから、そこが素敵すぎてこういう仲間が増えるのはきっと楽しいんだろうなと思いました。

──ポスター(ティザービジュアル)もすごくアーティスティックですよね。見たことのない表情。

まあこんな顔普段しないですからね。顔、綺麗ですよね。

──……そうですね。

でもこの表情には本当にいろんなことが詰まっていますから! 智樹に思いを寄せてるんですけど、思いの寄せ方が斬新というか、日名子ってしたたかな子なんですよね、生きれるか生きれないかギリギリの時にとんちんかんなことを言ったりとかするけど、それって自分が戦いたいっていうよりは、この状況を利用してさっさと智樹の気をこっちに向けたい、っていうので。

『悪鬼のウイルス』のティザーポスター

──なるほど。日名子自体は智樹をどのタイミングで好きになったんだろうって思ってました。

元から多分、好きなんです。だから最初の頃、後ろで颯太と奈々枝がイチャイチャしてるんですけど、智樹がそれを見てるじゃないですか? それに日名子が「気になるの?」って言う、素直になれない感じというか。一か八か、そこをビッグチャンスだと思ってしまってるって私は感じ取れましたね。

──そうか。だから急にとんちんかんなことを言ったわけではなく、日名子の中では筋が通ってるんですね。

そうです。筋が通ってるし、結局智樹が何をしても私は味方でいるからっていう。でも果たしてそれって正解なのか? みたいな。だから日名子はピュアな分、間違えた感情に行っちゃうというか、それで痛い目を見ちゃうっていうのもありますし、そういう部分も含めて一回見るだけじゃ足りない映画だなと思います。

──村重さんは見る側として、普段は映画よく見られてるんですか?

見ますね。めっちゃ見るかって言われたらそうじゃないですけど、見る方だと思います。

──好きな映画は?

『グランド・イリュージョン』はめっちゃ好きで。結構ファンタジー系で、トリックで悪行を暴くみたいな。めっちゃ面白いから見てほしいです。あとは……コナン系も好きですね。恋愛系で言ったら『花より男子ファイナル』!

──ジャンルも分け隔てなく見られていて、今回出る側に回ったのは面白いですね。そもそも演技のお仕事が、月9と映画主演から始まってるというのが村重さんらしいというか(笑)。

パンチ強いですよね、いや~ありがたいです。

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芸能界で唯一(?)ライバルと思う人物

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作品情報

悪鬼のウイルス

©︎2025二宮敦人・TOブックス/映画『悪鬼のウイルス』製作委員会

©︎2025二宮敦人・TOブックス/映画『悪鬼のウイルス』製作委員会

悪鬼のウイルス

2025年1月24日(金)全国公開
配給:イオンエンターテイメント
2025年/日本映画/99分/スコープサイズ/5.1ch
年齢制限:PG-12

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

出演:村重杏奈
太田将熙 桑山隆太(WATWING) 華村あすか 吉田伶香
大熊杏優 町田大和 角由紀子 鳥之海凪紗 田中要次
プロデューサー:山本清史
監督・編集:松野友喜人
脚本:山本清史、小田康平
アクション監督:三元雅芸
キャスティングプロデューサー:原田知明
ラインプロデューサー:岡田恒明
助監督:近藤有希
美術・制作担当:今津光
キャスティング:岩瀬恵美子
撮影監督:長野泰隆(J.S.C)
照明:児玉淳
録音:浅田将助
スタイリスト:中村さよこ
特殊メイク・ヘアメイク:征矢杏子
インティマシーコーディネーター:浅田智穂
VFX:Double Slit
音楽監督:Jun Goto
原作:二宮敦人「悪鬼のウイルス」(TO文庫刊)
主題歌:「アイのウイルス」高嶺のなでしこ(ビクターエンタテインメント)

2021年12月にHKT48を卒業。日本とロシアのハーフタレントで、家ではロシア語で日常会話も完ぺきにこなすというバイリンガル。持ち前の明るい独特なポジティブなキャラクターを生かしてバラエティーからワイドショーまで出演の幅を広げて活躍。またハーフならではの、容赦を生かしてモデルとしてもファッション誌やイベントでの活躍も注目が集まる。

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