2025.01.26 15:00
2025.01.26 15:00
30歳までに一通りの失敗はしておきたい
──「日曜劇場」というTBSの看板ドラマ枠の主要キャストはプレッシャーではないですか。
怖いですけど、プレッシャーはないですね。監督、プロデューサーさん、スタッフさんたちの熱意がスゴイんですよ。最初の顔合わせに200人くらいいて、普通は「よろしくお願いします」くらいなのに、200人ほぼ全員が作品への熱意を語ったんです(笑)。僕らはそれを背負ってやるんだと改めて感じたし、この人たちと一緒なら心配することないなと思えたので、プレッシャーは感じていません。すごくいい現場です。
──ドラマの中で高校3年生、18歳を演じてますが、ご自身の18歳はどんな18歳でしたか。
18歳らしくなかったですね。もう役者をしていたので、学校にもあまり行けなかったから、学生ならではの思い出がないんですよ。今思うと、もったいなかったな……だから学園もので文化祭や行事を追体験する感覚があります。僕の高校時代は、コロナで何も行事がなかったので余計に。
──放送開始前の予告映像で「18歳は大人なのか子供なのか」という問いがありましたが、どう思いますか。冒頭で18歳の神崎を「子供」と言っていましたが。
絶対に子供ですよ。21歳の僕ですら、「大人じゃないな」と思いますもん。18歳が成人になったけれど、社会のことをまだ何も知らないですからね。
──学校という狭い世界の中だけだと、大人の気分になってしまうのかもしれないですよね。
コミュニティが狭い分ですよね。僕もそう思っていたのかなあ?
──奥平さんは仕事してたから、大人の世界を見ていたじゃないですか。
ちょっと背伸びはしていたかもしれないですね。
──21歳の奥平さんから、今の18歳に言っておきたいことはありますか。
学生だからこそできる青春を味わってほしいですね。その時にしかできないことがあるので、意地を張らずに楽しんでほしいです。
──松坂桃李さんを「カッコいい大人」と例えていましたが、松坂さんと同じ36歳の自分はどうなっていると思いますか。
結婚してるのかな? そうしたら生活の基準がちょっと変わりますよね。最近、プライベートで友だちと平日の動物園へ行ったんです。家族連ればかりだったけれどなんか素敵で、「次は家族と一緒に来よう」と思いました。どれくらい先になるのかわからないけれど(笑)。家族との幸せを経験することでできるお芝居に、興味があります。
──30歳までにやっておきたいことはありますか。
一通りの失敗はしておきたいですね。許容できる範囲ですけれど(笑)。失敗しないとわからないこともあるじゃないですか。人様に迷惑をかけない程度の失敗や、自分で拭える失敗だったらやっておきたい。年を重ねるとどんどんきつくなると思うし。自分のためになる失敗はしておきたいですね。
──世の中では、30歳からが楽しくなるといわれますが。
楽しむ種類というか、感覚が変わってくるんでしょうね。僕はまだ20代に入って間もないので、20代の楽しいことですらわからない。まだ高校生みたいなもんですよ。30代を楽しみにしておきます。やりたいこと、決めておこうかな。
──何をやりたいですか。
映画を見たい。お父さんがスタンリー・キューブリック監督の作品を見せてくれるんですけど、今の僕には何が面白いのかわからなくて(笑)。ほかにも一通り名作といわれている映画を見たけれど、わからないものも多かった。年を重ねて経験が増えていくと、僕にはまだわからないものが見えてくるのかもしれない……と思っているので、大人になって名画といわれている作品の良さを知りたいです。