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INTERVIEW

『ルックバック』で声優に初挑戦した注目俳優2人の今に迫る

自分たちには“これ”しかない、河合優実と吉田美月喜が感じる俳優として生きる楽しさ

2024.07.05 18:00

2024.07.05 18:00

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映画『あんのこと』やドラマ『不適切にもほどがある!』への出演で話題を呼んだ河合優実と、ドラマ『ドラゴン桜2』で注目され、映画『あつい胸さわぎ』『カムイのうた』など主演作が立て続く吉田美月喜。ここ1〜2年でドラマに、映画に、舞台に……とボーダレスに活躍を続ける、まさに“旬”の若手俳優2人といえるだろう。

この2人がダブル主演を務めるのは、『チェンソーマン』で一躍エンタメ界を席巻した藤野タツキの同名漫画が原作の劇場アニメ『ルックバック』。河合演じる藤野と吉田演じる京本、“漫画”で結びついた2人の少女の情熱と、やがて訪れる運命を描いた注目作だ。

初挑戦となった声優仕事の思い出や作品のこと、演じるという仕事について、そしてプライベートまで。彼女たちの“今”が、ここに。

劇場アニメ「ルックバック」本予告

時間をかけて妥協せずに録っていただいた

──お2人はオーディションで出演が決まったとお伺いしましたが、最初にこの『ルックバック』という作品に触れたときの印象は?

吉田(京本役) もともと藤本タツキさんの作品だと『チェンソーマン』とかすごく好きで、アニメも観てたんですよ。この『ルックバック』に関しては映画化とオーディションのお話が来てから読んだんですけど、印象に残ったのは“躍動感”。一番好きなシーンで藤野が雨の中を走って帰る場面があるんですけど、この表情をこういう絵にするんだ!という迫力みたいなのがすごく好きで、それが印象的でした。あと、私自身声優のお仕事にも興味があったし、オーディションも何度か受けていたけれどなかなかお仕事が決まらなくて。だから、オーディションで参加できることだけでも嬉しいな、と思ってました。

河合(藤野役) 私は、『ルックバック』が最初にネットで公開されたときに読んでいたんですよ。だからオーディションを受けられることももちろんですけど、作品が映画化される事自体がすごく嬉しいと思ったのを覚えています。声優のお仕事に興味があったのも大きいですけれど、ここまで「この作品をやりたい」と強く思うことってなかなかない、そんな作品でした。だから決まったという知らせを聞いたときは本当に嬉しかったです。

河合優実

──オーディションのときは、どちらの役を演じるかは決まった状態だったんですか?

河合 いや、決まってなかったです。

吉田 でもこれが、私たちそれぞれでオーディションがちょっと違うんですよね(笑)。私はまずボイスサンプルを2つの役で録って、その後二次オーディションのときは既に京本の役だけだったんですよ。でも優実ちゃんは……。

河合 私もボイスサンプルを2役送ったのは同じなんですけど、二次オーディションのときは京本役も藤野役も2パターンやったんですよ。そのどちらにも相手の方がいて、という状況で。

吉田 私は二次は1人でしかやってないんですよ。それがわかって、どういう時系列だったのか2人とも気になっているという(笑)。

──お2人とも声優初挑戦ですよね。アフレコはどうでしたか?

河合 私たち2人ともアフレコの経験がなかった分、他と比べてどうというのがわからないんですけど……多分、すごく時間をかけてくださったんじゃないかなと思います。

吉田 数日間やらせていただいて。プロの声優の方はもっとどんどん進むんだろうな……と思いながら演じていました。でも、それだけ丁寧に妥協せずに録っていただいたのかな、と。

吉田美月喜

──お2人は今作の京本と藤野、どちらの役柄に共感したり、親近感を感じたりしましたか?

河合 私はどちらかというと藤野だけど、京本みたいな一面もあるかなと思うし。自分の中にどちらもいる気がします。

吉田 私は初めに原作を読んだとき、どちらの役を演じるかは意識してなかったのに、なぜか京本目線になっていた部分があって。私自身が今いろんなことを吸収したいとか、いろんな人のいいところを見つけていきたい、知りたいと思ってるからなのか、京本の「藤野に対する憧れ」みたいな部分に共感したんですよね。きっと藤野みたいな人が近くにいたら、すごく影響されるんだろうなと。ただ、藤野みたいに負けず嫌いな部分もあるから、私も両方あるような気がしてます。

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俳優業において2人が意識していること

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作品情報

劇場アニメ『ルックバック』

©︎ 藤本タツキ/集英社 ©︎ 2024「ルックバック」製作委員会

©︎ 藤本タツキ/集英社 ©︎ 2024「ルックバック」製作委員会

劇場アニメ『ルックバック』

2024年6月28日(金)全国ロードショー
原作:藤本タツキ「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊)

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

出演:河合優実 吉田美月喜

監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高
美術監督:さめしまきよし
美術監督補佐:針﨑義士・大森崇
色彩設計:楠本麻耶
撮影監督:出水田和人
編集:廣瀬清志
音響監督:木村絵理子

音楽:haruka nakamura
主題歌:「Light song」by haruka nakamura うた : urara

アニメーション制作:スタジオドリアン

2000年生まれ、東京都出身。2021年出演『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』での演技が高く評価され、第43回ヨコハマ映画祭<最優秀新人賞>、第35回高崎映画祭<最優秀新人俳優賞>、第95回キネマ旬報ベスト・テン<新人女優賞>、第64回ブルーリボン賞<新人賞>などを受賞。2022年には『ちょっと思い出しただけ』、『愛なのに』、『女子高生に殺されたい』、『冬薔薇』、『百花』、『線は、僕を描く』、『ある男』など数多くの話題作に出演し、今まさに映像業界が最も注目する新進気鋭女優である。近年では『少女は卒業しない』(23)、『ひとりぼっちじゃない』』(23)、『四月になれば彼女は』(24)、ドラマ「不適切にもほどがある!」(24/TBS) 、「RoOT / ルート」(24/TX ほか)、『あんのこと』(24)、劇場アニメ『ルックバック』(24)、Amazon Originalドラマ「龍が如く ~Beyond the Game~」(24)、『八犬伝』(24)、来年公開の第37回東京国際映画祭東京グランプリ受賞作・吉田大八監督『敵』(2025/1/17 公開)、大九明子監督『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(2025/4 月公開)など話題作への出演が続いている。
カンヌ国際映画祭への出品も続いており、第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でカメラ・ドール特別表彰を受賞した早川千絵監督『PLAN 75』(22)、第77回カンヌ国際映画祭の監督週間で国際映画批評家連盟賞を受賞した山中瑶子監督『ナミビアの砂漠』(24)など、世界的に高い評価を受けている。

吉田美月喜

アーティスト情報

吉田美月喜(よしだ・みづき)/2003年3月10日生まれ、東京都出身。スターダストプロモーション所属。
17年にスカウトされ、芸能界デビュー。
主演作に、映画『あつい胸さわぎ』(23)、『カムイのうた』(23)、『メイヘムガールズ』(22)、MBSドラマ『マイストロベリーフィルム』などがある。
その他、主な出演作に、Netflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』(20)、TBS日曜劇場『ドラゴン桜』(21)、日本テレビ『ネメシス』(21)などがある。舞台「デカローグ 7」(新国立劇場:2024年6月21日~7月14日)では、主演:マイカ役を務めている。

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