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INTERVIEW

映画『不死身ラヴァーズ』男性陣が導き出した答えとは

恋愛は人生に何をくれる?佐藤寛太×青木柚×松居大悟監督の「好き」にまつわる本音トーク

2024.05.14 17:30

2024.05.14 17:30

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恋愛をすると、なりたい自分が増えていく

──田中の台詞にもありましたが、今は「恋愛がすべてではない」時代です。そんな時代に、人を好きになることをまっすぐに描いた恋愛映画が誕生したことに意味を感じます。みなさんは、恋愛がくれるものとは何だと思いますか。

佐藤 ……え? 知らん!(笑)

──そんな簡単に匙を投げないでください(笑)。

佐藤 難しいですね、この質問……。三日三晩、考えたい。

──じゃあ、他の方が答えている間に考えていただくとして(笑)。青木さんはどうですか。

青木 僕はわりと田中寄りというか。正直、恋愛に自分を蝕まれるみたいな精神状態があんまり好きじゃないんですね。だから、自分が傷ついてまで没入している人を見ると、うわーすごいなぁーって、俯瞰してしまうところがあって。でも恋愛をすると、なりたい自分が増えていくというのはある気がしていて。そのままの自分でいいとは言いつつも、もっとカッコよくなりたいとか、相手にふさわしい自分になりたいとか、そう思うのは自然なことでもあるなと。恋愛は、他の人間関係とはまたちょっと違う新しい自分を貰えるものなのかなと思っています。

松居 この作品を恋愛映画と捉えてももちろんいいですけど、僕は出会いの映画だと思っていて。人と出会い続けることへの賛歌になったらいいなと思っているんですね。今はSNSやインターネットがあって、直接出会う必要がどんどんなくなっている時代。でも、人は人と出会うことで豊かになる。映画を撮っているときも、出会いがくれるのは人としての豊かさなのかなとか、そんなことを考えていました。

『不死身ラヴァーズ』メイキングより、見上愛と松居大悟監督

──さて、佐藤さん、三日三晩経ちましたでしょうか。

佐藤 (じっくり考えて)……知らん。

青木 これが寛太くんの答えなんだろうな(笑)。

──みなさんが人生で初めて好きって自覚したものは何ですか?

松居 僕はダンゴムシですね。

佐藤 ダンゴムシか〜!

松居 よく幼稚園の裏の日陰のところにいるダンゴムシをビンいっぱいに入れて持って帰ってました。で、お母さんに見せたら、「返してきなさい」って言われて(笑)。

佐藤 わかるな〜。俺も虫が大好きでした。

松居 便所虫とダンゴムシがいて。触っても丸まらないのが便所虫で、丸まるのがダンゴムシ。似てるようで全然違うんです。ダンゴムシじゃなきゃダメで、まだ好きという概念を知らなかったと思うんですけど、ひたすらダンゴムシという存在を探していました。

佐藤 僕はウルトラマンかな。一人でウルトラマンの人形で戦っていたのは覚えてる。

青木 そこで言うと僕は指人形だな。ポケモンとかウルトラマンとか仮面ライダーとかいっぱい集めて、全然違う役名をつけて。

佐藤 何その高等技術!

青木 で、戦わせて、大体、どっちかを闇堕ちさせる。

佐藤 闇堕ち? いくつのとき、それやってたの?

青木 幼稚園くらいのとき。

佐藤 マジで言ってる? すげえな!

青木 闇堕ちする展開が好きだったの。熱いじゃん。いろんな役名つけて、戦わせて、飽きたら終わりみたいな。それはめっちゃハマってた。

──では最後に。みなさんが今好きなものをプレゼンしてください。

松居 僕はもうサウナですね。僕には物語とサウナしかないです。

──前からずっとお好きですよね。

松居 より強くなりました。近しい友達がみんな結婚したりして、気軽に会えなくなってくると、もうサウナしかない。

佐藤 確かに。友達が結婚すると、会える日が少なくなりますよね。

松居 映画を観るのも演劇を見るのも仕事がちらつくから、サウナ行って、デジタルデトックスをして、ボーッとするのが好きです。

佐藤 最高ですね。僕は、今、舞台をやってるんですけど、共演者のみんなと飲みに行くのが好きです。もともとそんな飲みに行ったりしない人間だったんですよ。

松居 確かに。そんなイメージない。

佐藤 ただ、今回はコロナが明けて初めての舞台で。カンパニーで大々的に飯に行っていいよというのも初めてで。それがこんな楽しいんだっていう。今一番何が楽しいかって言ったら、稽古終わりにみんなと飲みに行って舞台の話をすること。ほぼ毎日行ってました。

青木 僕は何だろう。……Amazon?

松居 それはプライムビデオではなく、買う方?

青木 買う方です。自分が何をしてる光景が一番多いかなって考えたんですけど、宅配を受け取って開けてる瞬間が。

一同 (笑)。

青木 段ボールカッターを買ったんですけど、それでAmazonの箱を開けてる姿が浮かんできました。

佐藤 過去の自分からのプレゼントだもんね。いろいろ買うと、何を買ったか忘れて、届いたときにうれしくなるっていう。

青木 そう。うわー、やった!って。

松居 絶対、自分が買ったのに(笑)。

場面写真・メイキング ©︎2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 ©︎高木ユーナ/講談社

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作品情報

不死身ラヴァーズ

©︎2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 ©︎高木ユーナ/講談社

©︎2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 ©︎高木ユーナ/講談社

不死身ラヴァーズ

2024年5月10日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
2024|日本|カラー|103分|5.1ch|ヨーロピアンビスタ|映倫区分:G
配給:ポニーキャニオン

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

出演:
見上愛/佐藤寛太
落合モトキ 大関れいか 平井珠生 米良まさひろ 本折最強さとし 岩本晟夢 アダム
青木柚  前田敦子  神野三鈴
監督:松居大悟
原作:高木ユーナ『不死身ラヴァーズ』(講談社「別冊少年マガジン」所載)
音楽:澤部 渡(スカート)
主題歌:「君はきっとずっと知らない」スカート(PONYCANYON/IRORI Records)
脚本:大野敏哉 松居大悟
製作幹事:メ~テレ ポニーキャニオン
製作プロダクション:ダブ

1996年6月16日生まれ、福岡県出身。
2014年に「劇団EXILEオーディション」に合格し、15年に「劇団EXILE」に正式加入。同劇団の公演「Tomorrow Never Dies 〜やってこない明日はない〜」(15/作・演出:上條恒)で初舞台を踏む。主な出演作に、初主演を務めた『イタズラなKiss』シリーズ(溝口稔監督)、『いのちスケッチ』(19/瀬木直貴監督)、『花束みたいな恋をした』(21/土井裕泰監督)、『軍艦少年』(21/Yuki Saito監督)、ドラマ「あせとせっけん」(22/MBS)、舞台「怖い絵」(22/作・演出:鈴木おさむ)、「サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-」(23/演出:白井晃)、『正欲』(23/岸善幸監督)、舞台「鴨川ホルモー、ワンスモア」(24/演出:上田誠)など。

2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。
2016年、『14の夜』(足立紳監督)で映画デビュー。ダブル主演を務めた『うみべの女の子』(20/ウエダアツシ監督)での演技が高く評価され、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞にノミネートされた。
主な出演作に、『アイスと雨音』(18/松居大悟監督)、『暁闇』(19/阿部はりか監督)、『MINAMATA -ミナマタ-』(21/アンドリュー・レヴィタス監督)、『スパゲティコード・ラブ』(21/丸山健志監督)、「きれいのくに」(21/NHK)、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(21-22/NHK)、Amazon Original ドラマ「モアザンワーズ/More Than Words」(22)、『はだかのゆめ』(22/甫木元空監督)、「往生際の意味を知れ!」(23/MBS・TBS)、「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(23/NTV)、『なぎさ』(23/古川原壮志監督)、『神回』(23/中村貴一朗監督)、『まなみ 100%』(23/川北ゆめき監督)、『The Night Before 飛べない天使』(23/堀井綾香監督)などがある。

1985年11月2日生まれ、福岡県出身。
劇団ゴジゲン主宰。12年、『アフロ田中』で長編映画初監督。枠に捉われない作風は国内外から評価が高く、活動は多岐に渡る。「バイプレイヤーズ」(TX)シリーズを手掛けるほか、J-WAVE「RICOH JUMP OVER」ではナビゲーターとして活躍、20年には自身初の小説「またね家族」を上梓。映画『ちょっと思い出しただけ』(22)は、男女のほろ苦い恋愛模様が多くの観客の共感と反響を呼び、大ヒットを記録。ファンタジア国際映画祭2022で部門最高賞となる批評家協会賞、第34回東京国際映画際にて観客賞とスペシャルメンションを受賞した。

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