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テレビ番組でフルートの腕前を披露

アウトキャストのアンドレ3000がフルートへの愛とソロアルバムを制作した理由を語る

2024.01.25 20:15

That Night In Hawaii When I Turned Into A Panther…” - André 3000 (LIVE on The Late Show)

2024.01.25 20:15

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1993年にデビューして以来『Aquemini』『Stankonia』『Speakerboxxx/The Love Below』などのアルバムで大ヒットを記録し、メインストリームで大きな成功を収めた初のサウス出身のヒップホップアーティストとして数多くの功績を残してきたアウトキャスト。2006年以来アルバムのリリースはないが、昨年の11月にメンバーのアンドレ3000がアルバム『New Blue Sun』をリリースしたことが話題になっていた。

世界で最も評価されているラッパーの1人であるアンドレ3000が17年ぶりにリリースしたのは、ラップではなく縦笛/フルートのアルバム。アウトキャスト時代からのファンからは一部落胆の声もあったが、アンドレは先日アメリカの人気テレビ番組「The Late Show with Stephen Colbert」に出演した際に、縦笛/フルートへの愛を語った。

「ある日フルートの存在を知って、何年も繰り返す吹くようになったんだ。自然な形で俺の人生に入ってきたし、みんなにシェアできたらいいなって思ったんだ。このような縦笛やフルートは、歌に最も近い楽器だと思っている。ビブラートが人間と同じだし、フルートを吹くとき、みんなは実際に人間の息を聴いているんだ。他の楽器では演奏者の息は聞こえない」

ビブラートが人間の声と同じであることで、その表現方法の虜になり何年も縦笛を吹き続けたとコメントしたアンドレ。彼は家に40個ほどの縦笛/フルートを持っているようで、以前Questloveのポッドキャストに出演した際には様々な国の縦笛を所持しており、マヤ/アステカ文明で使用されていたスタイルのフルートが最も気に入っていると披露していた。

また、彼は「The Late Show with Stephen Colbert」の番組内で新アルバム『New Blue Sun』から、楽曲「That Night in Hawaii When I Turned into a Panther and Started Making These Low Register Purring Tones That I Couldn’t Control … Sh¥t Was Wild(ハワイでパンサーになり自分でコントロールできない低い鳴き声を出したあの晩…… あれはヤバかった)」をバックバンドと共に演奏した。

That Night In Hawaii When I Turned Into A Panther…” – André 3000 (LIVE on The Late Show)

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アウトキャスト

アーティスト情報

アンドレ(アンドレ・ベンジャミン)とビッグ・ボーイ(アントワン・パットン)の2人は1993年、ヒップホップとサザン・ソウルを融合させ、サンプリングと生楽器演奏をミックスしたスロウ・ライドな「Player’s Ball」で第一歩を飾った。もともとは『A LaFace Family Christmas』からのシングルとしてカットされたこの曲だったが、そのインパクトはまずヒップホップ・シーンで爆発、一気にアウトキャストの名を知らしめ、彼らのクルーであるダンジョン・ファミリーにも名声をもたらした。LaFace Recordsはこのシングルのヒットによりアウトキャストのアルバム・リリースを決定、そうして完成したファースト・アルバム『Southernplayalisticadillacmuzik』(1994年)からは「Ain’t No Thang」「Git Up, Git Out」などがヒットし、アトランタのヒップホップ・シーンは一気に熱くなっていった。

 そんなファースト・アルバムの大成功に続いて彼らはセカンド・アルバム『ATLiens』(1996年)をリリース。アトランタ(ATL)とエイリアンをあわせた造語をタイトルとしたこのアルバムで彼らは音楽を作るということにおいて非凡なものを持っていることを証明した。前作の成功にとらわれず、次に彼らはジョージ・クリントンがつくりだした『Mothership Connection』や『Dr. Funkenstein』と並ぶヒップホップ・ジェネレーションによるファンク・オデッセイを作り上げ、「Elevators」といったシングルをヒットさせ、ヒップホップにおいてアウトキャスト、そしてアトランタという名前を完全に定着させたのだ。

 サード・アルバム『Aquemini』(1998年)は2人の星座である水瓶座(Aquarius)と双子座(Gemini)を掛け合わせた13番目の星座という造語タイトル。米Source誌において最高の栄誉である「マイク5本」を獲得したこのアルバムは双子座(詩人/教師など)のアンドレと水瓶座(勝負師/詐欺師など)のビッグ・ボーイという2人のバランスがそのままに反映され、「Rosa Parks」「SpottieOttieDopaliscious」などがヒットした。

 彼らの人気・知名度が本格的にジャンル・国境を越えたのが4枚目のアルバムの『Stankonia』(2000年)だ。米軍のイラク侵攻を予見したような衝撃的な「B.O.B.(Bombs Over Baghdad)」に続いてカットされた「Ms. Jackson」は彼らにとって初の全米シングル・チャートNo.1を記録。MobyやEminemらとともに全米・ヨーロッパでスタジアム級ツアーを敢行した彼らはヒップホップ・ファンだけにとどまらず、ロックやビッグ・ビートのファンからも愛される類まれなグループとなり、2001年には初のベスト・アルバム『Big Boi And Dre Present…Outkast』をリリース。新曲として収録された「The Whole World」はグラミー賞でもパフォーマンスされ大絶賛。

 5枚目のアルバム『Speakerboxxx/The Love Below』(2003年)はこれまで以上の成功をもたらす。アンドレとビッグ・ボーイというそれぞれ強烈な個性を尊重し、アルバムはビッグ・ボーイによる『Speakerboxxx』とアンドレによる『The Love Below』の2枚組という過去に例をみない試みがなされた。先行カット「Ghettomuzik」はそのユーロビートともとれる想像をはるかに超えたサウンドでファンの度肝を抜き、続くアンドレのシングル「Hey Ya!」は見事全米シングル・チャートNo.1を獲得、ビッグ・ボーイの「The Way You Move」と並んで8週連続シングル・チャート1,2位独占というビートルズを上回る記録を樹立、「The Way You Move」もNo.1となりまさに社会現象となった。2004年のグラミー賞ではアンドレが「Hey Ya!」を、ビッグ・ボーイが「The Way You Move」をそれぞれパフォーマンスする、という異例の扱いで登場、見事「Album Of The Year」他3部門を受賞。

 その後アンドレは俳優業にも本格的に乗り出し、「Be Cool」「Four Brothers」「Revolver」といった話題作に出演。ビッグ・ボーイもレーベル、パープル・リボンを設立するなどそれぞれの活動を続けてきたが、2006年いよいよ新作『Idlewild』が完成する。同時に2人で主演した同名映画もユニバーサル・ピクチャーズの配給で全米公開が決定。1930年代の南部の街、アイドルワイルドを舞台にピアノプレーヤーとクラブのオーナーのストーリーを描いた作品で監督は「Hey Ya!」などのビデオを監督したブライアン・バーバー。

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