関根勤のマニアック映画でモヤモヤをぶっ飛ばせ! 第17回
下心丸出しで失敗した『クレオパトラ』から学んでいった“デート映画”のすすめ
2023.12.10 12:00
2023.12.10 12:00
円満の秘訣は押し付け合わないこと
やめた方がいいなって思う作品に共通するのは、やはりテーマが暗かったり、恋愛に関する後押しがなかったりすることですかね。『タクシードライバー』とかもやめたほうがいいかな。『危険な情事』とかもダメ、これから恋愛を始めようというのに嫌なことを描いているから(笑)。『マッドマックス』シリーズなら『マッドマックス 怒りのデスロード』くらいだったら良さそうだし、結局『Mr&Mrsスミス』とか『インディ・ジョーンズ』『ハムナプトラ』などのアクション、冒険活劇も良いですよね。『猟奇的な彼女』もかなりデート向きの作品です。
“こういうのは良いよね”っていうのに共通するのは、やはりハッピーエンドじゃないですか。あと、出演している俳優も大事ですね。『イングロリアス・バスターズ』もブラッド・ピットの存在感で映画全体が軽くなったし。そう考えるとジェイソン・ステイサムとかマ・ドンソクとかも良い。ステイサムとよくタッグを組むガイ・リッチー監督の映画もデート向きな気がします。
もし、そこまで詳しくない相手をこれから映画デートに誘う男の子にアドバイスを送るなら、やはり“男女がちゃんと会話をしている映画を観なきゃダメ”ですね。それと、ライトなものを選ぶこと。だから『バービー』なんかはすごく良いと思います。娘の麻里も最高傑作だって言っていました。ああいうのは良いし、あとはジブリやディズニー関連の作品もデートには間違いないと思います。
最初のデートはそういうのが良いけど、その後から徐々に自分の本当に好きな映画を見せたいって人もいると思う。でも押し付けないほうがいい、無理だから。違うから、これは。僕はうちの妻がシェイクスピア好きで、舞台も見に行ったけど辛かったもん。全然理解できない、僕の好きなものと真逆ですね。円満の秘訣は押し付け合わないこと、です。
今は孫や麻里と一緒に映画に行くし、妻とは孫を通して一緒に映画を観ます。今年は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観に行きましたが、とても面白かった。孫が行くからついて行ったくらいで、最初は斜に構えていたけどすごく良かった。『リトル・マーメイド』も劇場に観に行きましたね。『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司』も孫と観ましたね。賛否両論ある作品でしたが、僕は好きでした。ただ、あれは子供向きじゃなかった。「クレヨンしんちゃん」の映画って、テレビシリーズと比べて劇場版って確かに大人っぽくなるんです。だから、もしかしたら子供と観られる映画はデート映画に向いているかもしれない。一度目で失敗しても、ファミリー映画でもう一度チャレンジできるんじゃないですかね。やはり彼女の話を聞く、あるいは女性からの立場で言うと男性をどこまで好きなのかお互い探って、寄り添うのか踏まえてからじゃないといけませんね。ヒアリングしておくのが無難。お互いの好みを、ちゃんとリサーチしておきましょう(笑)。