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関根勤のマニアック映画でモヤモヤをぶっ飛ばせ! 第15回

仕事に疲れた女性に観てほしい、父親として身も引き締まる『コロンビアーナ』

2023.09.03 12:00

2023.09.03 12:00

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女性が殺し屋を演じることのかっこよさ

女性の復讐映画として有名な『ニキータ』にも、過去として麻薬中毒な少女時代が紹介されていて、『コロンビアーナ』とは類似点がやや多い作品ですよね。か弱い状態から強くなる。女性が強くなっていく様子は映画で見ていて気持ちがいいです。僕、女性が主演のアクション映画で言えばアンジェリーナ・ジョリー主演の『ソルト』も大好きです。何度観てもかっこいい!この間ももう一回観てしまいましたが、コート姿で歩いている姿が美しいんですよ。それでまた、劇中の中で彼女も子供時代が描かれるじゃないですか。あっちはあっちで秘密機関や冷戦という、もう少しステージの大きい国同士の話なのですが、『コロンビアーナ』はそれに比べるとかなりパーソナルな作品です。

そして「殺し屋」って一見、女性には不向きに思える肩書きで、どちらかというと男性の方が戦うにしても肉体的に有利だと考えられてきましたよね。女性は逆にスパイとかの方が合っている、とされてきた。だからあんなふうに女性が能動的に殺す、それを女性がやるからこそかっこいいなと感じました。オリンピック競技でも、女性選手の活躍を見るとスカってするんですよね。かっこいいなあ、鍛えているなあって。

『コロンビアーナ』よりゾーイ・サルダナ(写真:Interfoto/アフロ)

そして『コロンビアーナ』のアクションはゾーイ・サルダナの身軽さを利用しているのが良い。細身の体としなやかさを利用して相手に忍び寄るんだけど、最終的には肉体的な戦い方をするんです。そこもちゃんとやっているから、両方が楽しめる。要するに、剛柔が混ざっているのが良いところだと思いました。

女性が主人公のアクション映画はもっと増えてほしいですね。クエンティン・タランティーノ監督の『デス・プルーフ in グラインドハウス』とか大好き。あれ、僕数えて見たんですけど、最後のカート・ラッセル35回くらい殴られているんですよ(笑)あの前半の意味のない会話が好き。見事ですよね、ああいう意味のない会話が繋がらないのに面白いって。

女性だからこそ魅せられる、剛柔混ぜた戦い方がもっと観たい。シャリーズ・セロンがそういうアクションをよくやっている印象です。彼女は『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』でも素晴らしかった。あれは完全に彼女とトム・ハーディのダブル主演でしたからね。ほぼ主人公枠ですよ。単独作の『フュリオサ』(原題)、早く観たいですね。監督って歳をとると、みんな切れ味が悪くなるんですよ。ただ、ジョージ・ミラーは進んでいる(笑)余計すごくなっているんです。昔好きだった監督とかも、みんな結構切れ味悪くなって丸くなるのに、あの人は丸くならないですよ。『マッド・マックス』シリーズ、あれ一番凄かったですからね。一作ごとに新作しているし、それでいて『ベイブ』も撮るでしょ?(笑)違う監督が撮ったと思いますからね。改めますが、『コロンビアーナ』は仕事に疲れた女性に是非観てほしい。「ああ、こういうふうに頑張ればいいんだ」って思ってほしいです。

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作品情報

コロンビアーナ

コロンビアーナ

2011年製作/108分/PG12/アメリカ・フランス合作
原題:Colombiana
配給:ショウゲート

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スタッフ&キャスト

監督:オリビエ・メガトン
製作:リュック・ベッソン、アリエル・ゼトゥン
脚本:リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
音楽:ナサニエル・メカリー

出演:
ゾーイ・サルダナ
ジョルディ・モリャ
レニー・ジェームズ
アマンドラ・ステンバーグ
マイケル・ヴァルダン
クリフ・カーティス

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