過去最大規模で開催された熱気あふれる3日間をレポート
K-POPに出会い、目撃し、体感できる一大フェス「KCON JAPAN 2023」今年も無事閉幕
2023.05.18 17:30
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2023.05.18 17:30
コロナ禍を乗り越えて、日本で最大のK-POPイベント「KCON」が完全復活。昨年は有明アリーナでライブのみの小規模開催だったが、今年はホームとも言える幕張メッセに場所を移し、5月12・13・14日の3日間に渡って開催された。
「KCON」とは「M COUNTDOWN」という音楽番組の拡大版でもあるライブと、K-POPだけでなくK-Beauty(韓国コスメ)やK-Food(韓国料理)など、さまざまなK-Culture(韓国文化)に触れられるコンベンションを包括したイベントのこと。今年はコンベンションホールも開放し、コロナ前の活気を取り戻したどころか、歴代最多観客である12万3千人を記録。K-POPをはじめとしたK-Cultureへの注目度の高さが伺えた。熱気あふれる「KCON JAPAN 2023」の3日間の見どころをレポートする。
「KCON」の目玉はなんといっても超豪華アーティストが揃う華やかなライブ。初日にはBezzyにもたびたび登場してくれているSTAYCのステージも。最新曲「Teddy Bear」ではユンのハイトーンが美しく響き渡り、大きな会場にも臆することなく元気いっぱいに彼女たちらしいパフォーマンスで会場を魅了した。STAYCは自分たちのステージだけでなく、「DREAM STAGE」にも登場した。「DREAM STAGE」とはファン50人とともにステージで一緒に歌い踊るという、ファンにとっては夢のようなステージ。STAYCの「Poppy」を踊るファンの中には小学生くらいの女の子たちもいたが、その全員が完璧に振り付けを踊り、これにはメンバーもにっこり。「これからずっとずっと記憶に残るステージになったと思います。一緒に踊ってくれたDREAMERのみなさんと一緒に、記念に写真を残したいです」というシウンの言葉で、全員で記念撮影することに。シウンが言ったように、ステージに立った全員にとって、忘れられない思い出になったはずだ。
2日目には最新曲「UNFORGIVEN」が韓国で大ヒット中のLE SSERAFIMが登場。レッドカーペットでは司会を務める矢吹奈子とSAKURA(宮脇咲良)の久しぶりの再会も。「プライベートでも、さくちゃん(SAKURA)と会うのは去年ぶり」という矢吹奈子は、「この後のステージも楽しみですね」と母心(?)をあらわにしていた。昨年に引き続いての「KCON JAPAN」出演となったLE SSERAFIMは、今年は日本デビューした後ということもあってか、ひときわ大きな歓声が贈られた。「UNFORGIVEN」のパフォーマンスではKIM CHAEWONが四つん這いでにじり寄ったり、HUH YUNJINがのけぞって歌うインパクトの強い振り付けを見せるたびに会場の歓声が大きくなり、人気の高さを実感。
「CCCV」コーナー(モニターに映し出された会場のファンの動作を、ステージのアーティストが “Control C+Control V”=コピペ・真似をする)では、まずお手本としてHONG EUNCHAEの動きをSAKURAが真似することになったのだが、まっさきにウインクしてみせるEUNCHAEに対して、ウインクができないSAKURAは「できない!」と言いながら必死に片目をつぶろうとして、しっかり両目を閉じてしまうという一幕も。「UNFORGIVEN」のサビのポイント・ダンス、“ヴィランうさぎ”をやってみせるファンもいて、会場は大いに盛り上がった。「私たちの仲間になれ!」とEUNCHAEが日本語で宣言して始まった「No-Return」では、広くて長いステージを端から端までくまなく駆けていき、どの場所にいるファンも全員置いていかないという彼女たちの気概を感じた。「DREAM STAGE」ではたくさんのファンとともに「ANTIFRAGILE」を踊り、YUNJINは記念撮影で隣になった女の子と一緒にハートを作ったり、KAZUHAは一緒にステージに立ったファンとハイタッチをしたり、共にステージを作り上げた喜びを分かち合っていた。
2日目、最後に登場したのはATEEZ。残念ながらメンバーのウヨンが怪我のため欠席で、「CCCV」コーナーでは不在のウヨンの顔をプリントしたボードを持つファンが映し出されたのだが、それを見たメンバーが口々に「ウヨンさんに会いたいです」とメンバー愛を爆発させていた。しかしステージではメンバーの不在を感じさせないパフォーマンスでしっかりとヘッドライナーを務め上げた。最後に披露した「WONDERLAND」は、サバイバル番組「KINGDOM」(6組のK-POPボーイズグループが頂点を賭けたパフォーマンス対決番組)で披露し、ファンの間では伝説として語り継がれているステージを再現。ドヴォルザークの交響曲第九番「新世界より」とのマッシュアップで、さらに壮大なスケールを感じさせる楽曲になった。メインボーカル・ジョンホの“四段高音”(ギアチェンジするごとくハイトーンの音階が3回上がる)には、割れんばかりの拍手が起きたほど。クライマックスではATEEZが得意とする気迫あふれる群舞で、会場にいる全員を圧倒した。
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