2022.12.10 11:30
©TBS テレビ
2022.12.10 11:30
2023年2月24日(金)より角川シネマ有楽町、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほかにて全国公開する映画『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』からポスタービジュアルが公開された。
1967年に放送直後から抗議が殺到し、閣議でも偏向番組や日の丸への侮辱として問題視された、TBSドキュメンタリー史上最大の問題作が半世紀の時を経て現代に蘇る。サブカルチャーの先駆者であり時代の寵児であった劇作家の寺山修司が構成を担当し、街ゆく人々に「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」といった、人々が普段考えないような本質に迫る挑発的な質問を次々とインタビューしていく。長年タブーとされていた本作を「現代に同じ質問をしたら、果たして?」 という思いから、TBSドラマ制作部所属で、本作が初ドキュメンタリーとなる若干28歳の佐井大紀は、1967年と2022年の2つの時代を対比させることにより「日本」や「日本人」の姿を浮かび上がらせようと自ら街頭に立った。
今回解禁されたポスタービジュアルでは、「観賞後、漠然は確信に変わる―」とのキャッチコピーとともに1967年と2022年に行われた街頭インタビューの様子が日の丸マークとともに切り取られている。過去と現在のインタビューを並べたとき、果たして何が浮き彫りになるのか。激動の時代を経て日本はどう変わったのか? 今もなお圧倒的な支持と人気を博す、寺山修司の“挑発”に心動かされるスタイリッシュなビジュアルとなっている。
本日12月10日は、寺山修司の誕生日。劇団「天井桟敷」を立ち上げ、演劇界のみならず、テレビ、文芸など様々な文化に影響を与えた詩人であり劇作家、クリエイターと、多彩な才能を遺憾なく発揮していた寺山が、テレビという公共の電波を使った壮大な実験を行ったのが55年前に放送された『日の丸』である。「国家」とは何かを追い続けていた寺山が、この「挑発」に込めた思想や本当の狙いとは?その意志は受け継がれ、今一度我々に問いかける。“日の丸”とは、“国家”とは、そして“日本”とは? 予想外の急展開に我々はきりきり舞いしながら、テレビの限界に挑んだ人々の思いに触れ、激動の現代における自らの存在に気づかされる。寺山修司没後40年となる2023年、「むき出し」のドキュメンタリーが誕生した。