2022.08.15 12:15
2022.08.15 12:15
20代の方が毎日青春だった
──「Adolescence」は「思春期」を意味する言葉ですが、逢田さん自身、どんな思春期を送られてきたんでしょう。
振り返れば、どこかであったとは思うんですけど、明確にいつ思春期があったのかわからなくて。思春期って反抗期ともまた違いますよね? これといって思春期だったなって思い出がなくて…。
──反抗期みたいなものはありました?
高校生のときとかあったかもしれないですけど…そんなになかったですね。
──思春期って、悩んで夜眠れなかったり、食事が喉を通らないみたいなイメージもあるんですけど、そういう思い出とかも特に無かったですか?
それでいうと、全然今でもあります(笑)。全部が全部ではないですけど、あり方や考え方みたいなものは、意外とそんなに変わってないことが多くて。子供のときから割と落ち着いていたので、やっと年齢が追いついてきたというか。もちろんその中で、どんどん大人になってきた部分もあるんですけど。
──子供のときから落ち着いていたというのは、物事を客観的に見て行動しているような感じだったということ?
子供のときから、同級生がはしゃいでいても、同じようにできなかったんですよね。なぜか一線を引いてしまっていたというか。私自身、そんなに子供扱いして育てられてこなかったからというのもあると思うんですけど、そうできない自分が嫌だった時代もありました。子供らしくいられないみたいな。そんな時代もありましたけど、気づいたら大人になっていました。
──そうした経験を経たうえで、「Adolescence」はどのような気持ちで歌っているんでしょう。
タイトルは思春期なんですけど、自分にも青春時代があったので、難しく捉えずに、楽しかったことを想像して歌いました。あと、この楽曲の大きなテーマとして、青春時代を学生時代とか若いころだけのものに限定するのが私は嫌で。今もそうですし、10年後とかに振り返ってみて、絶対あのとき青春してたなとか、誰々のライブに行っていたなとか思い出すだろうなって常日頃感じていて。現に私自身10代の頃よりも20代の方が毎日青春だな、青春ってこういうことなんだなと思わされることが多くて。そういったメッセージも込めているので、いつか聴き返したときに、この曲がみんなの青春の中にある楽曲になってほしいなって。いろいろ幅広く考えながら歌いました。
──そう言われると、今こうしてインタビューしてる自分も10代より30代のほうが青春だなと思ったりします。
そうですよね。30代や40代で来る青春もあると思うので、思春期をあまり限定したくなかったんです。
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