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映画『BAUS』の監督と主演俳優が明かす制作背景と映画観 甫木元空と染谷将太の青春回顧、変わりゆく映画館の価値に2人が思うことは
2025.03.28 18:00
映画監督・アーティストの甫木元空と俳優・染谷将太。カルチャーを愛する者にとって垂涎の組み合わせが、この春映画館で実現した。 “おもしろいことはなんでもやる”というコンセプトを掲げ、多くの文化愛が交わる場所として2014年まで営業されていた吉祥寺バウスシアター。映画『BAUS 映画から船出した映画館』は、吉祥寺という地で娯楽を届け続けたこの劇場を巡る人々の90年を描く。 物語の始まりは昭和初期。中心となるのは、活動写真に魅了され青森から上京してきた主人公のサネオ(染谷将太)、兄のハジメ(峯田和伸)、そしてサネオと出会い妻となるハマ(夏帆)。監督の甫木元は、大学時代の恩師・青山真治の逝去を機にその<a href="https://bezzy.jp/2025/03/63876/">…
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有言実行の舞台に刻んだグループの進化と決意とは “ここからはじまる”日向坂46の新たな歴史、全ての目撃者に躍進を確信させた東京ドーム公演
2024.12.29 15:00
日向坂46が夢として掲げ、公言していた目標を有言実行する形となった2度目の東京ドーム公演が2024年12月25日・26日の二日間で開催された。そこで日向坂46は、「約束の卵」という東京ドームへの思いとおひさま(日向坂46のファンネーム)への思いが込められた楽曲を“演らない”という選択をした。 サビで“待っててくれるか? 夢叶うまで 君のことを連れて行く 苦しくても諦めない 僕ら信じてよ”と歌い、“一緒に歩いて 一緒に辿り着こう”と締められる「約束の卵」は、グループ初の東京ドーム公演の最終日となった2022年4月1日ではアンコールの最終楽曲として配置されていた。だが今回のドーム公演では、けやき坂<a href="https://bezzy.jp/2024/12/56010/">…
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72,000人を動員したZOZOマリン公演2日間をプレイバック 櫻坂46のライブでしか味わえない快感をもたらすものとは?「4thアニラ」からその正体を紐解く
2024.12.09 18:00
この幅の広さ、というよりそこで描かれる世界観の多次元構造とは一体なんなのだろう。 櫻坂46が去る11月23、24日にZOZOマリンスタジアムにて行った「4th YEAR ANNIVERSARY LIVE」を観た直後、改めて2日間で披露された楽曲群、そのセットリストを見て思った。 両日ともにライブのオープニングを飾った「ドローン旋回中」&「Anthem time」。こちらは異なる2つの楽曲によるメドレーとなっており、前者は所謂メロコア的な響きを持つ2ビートで颯爽と駆け抜けるナンバーで、後者は三期生楽曲の中でも一際ポップで爽やかな疾走感が溢れるナンバー。昨年の「3rd YEAR ANNIVERSA<a href="https://bezzy.jp/2024/12/55007/">…
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オタズネモノ by 庄村聡泰 巧者な研究家、新東京が奏でる現代の映し鏡
#9 2024.11.18 18:00
どうも、眉毛がなくなった庄村聡泰にごぜえますよ。オタズネモノはちょいとお久しゅうですね。いやはや恥ずかしながら、その音楽に含有されるあまりの速度と情報量にすっかりセーラームーンでいうところの思考回路はショート寸前になっちまいましたので、従来のテンプレ的な前口上がぶっ飛んでしまいましたのでまっさらな気持ちで書いております事をお赦し下さい。ですが新東京の音楽に一度触れればそうなる気持ちも分かって頂けるはずですぜ。 アカデミック(音源)でアクロバティック(ライブ)なバンドでありながら、更にベーシストはトリックスターでアジテーターでエンターテイナー(大蔵)でもあり、鍵盤弾きは作曲とコンセプトを担うシナ<a href="https://bezzy.jp/2024/11/53911/">…
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『ゼンブ・オブ・トーキョー』の舞台裏では何が起きていた? 熊切和嘉監督が見た日向坂46四期生、自由だから撮れた“二度と戻れない瞬間”とは
2024.10.25 18:00
「熊切和嘉×日向坂46四期生」この組み合わせに驚いた映画ファンも多いだろう。 『私の男』『#マンホール』『658km、陽子の旅』など、多彩なフィルモグラフィで知られる熊切和嘉監督の最新作でメインキャストを務めたのは、演技初挑戦にして映画初出演となるアイドルグループ・日向坂46の四期生11人。10月25日(金)に公開された『ゼンブ・オブ・トーキョー』は、彼女たちが東京を訪れた修学旅行生を演じる青春群像劇だ。 この異色とも言える組み合わせが誕生した経緯とは、そして本作で監督が撮ろうとした“戻れない時代”とは。「あくまで俳優として接した」という、四期生メンバーとの裏話も織り交ぜながら語ってくれた。 <a href="https://bezzy.jp/2024/10/52612/">…
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空音央監督作『HAPPYEND』で鮮烈な映画デビューを飾る 栗原颯人×日高由起刀、人生と交差する物語で踏んだ俳優の第一歩
2024.10.07 18:00
そこは、決して遠くないXX年後の日本。 関心と無関心、友情と無情、多様性と差別。このままいくと“こうなるかもしれない”という未来を描いた映画『HAPPYEND』が10月4日(金)に全国公開を迎えた。 監督は、ニューヨークと日本を拠点に様々な映像やアート作品を手掛け、本作で初長編劇デビューを飾る空音央。主人公のユウタとコウには、若手では坂東龍汰や河合優実らを要する鈍牛倶楽部にこの春から所属する栗原颯人と日高由起刀が抜擢された。 9月にはヴェネチア国際映画祭のワールドプレミアで5分間もの喝采を浴びたこの作品で、初演技ながら友情の儚さをリアルに刻んだ二人の新人俳優。彼らは空音央監督が抱く危機感をどう<a href="https://bezzy.jp/2024/10/51715/">…
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FUJIROCK FESTIVAL'24特集 庄村聡泰のフジロック’24滞在記──歴史と今を思い出に焼き付けたDAY3
#5 2024.09.12 17:30
踵?そりゃ痛えさ(2日目の記事を読まないと伝わらない導入)。でも俺は鼻息荒く足音高らかにああ今年も終わってしまううな最終日のグリーンステージのトップバッターを観るべく向かうのだ。台湾から推しが来るのだよ推しが。 ぶっちゃけ今年のフジで1番期待していた最終日グリーンステージのトップであるNO PARTY FOR CAO DONGはヤバかった。本当にヤバかった。超絶に激烈にカッコ良すぎて身悶え狂った挙句、気付けば泣いていた。今年も多く観られた外国籍のお客様であったが台湾からのオーディエンスだと思われる方々がこぞって前方へ詰めかけ、熱い思いでフレーズを合唱している姿に加齢と共にすっかり涙腺が緩くなっ<a href="https://bezzy.jp/2024/09/50131/">…
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FUJIROCK FESTIVAL'24特集 庄村聡泰のフジロック’24滞在記──限界まで世界を旅したDAY2
#4 2024.09.11 17:30
DAY1の記事はこちら 言い出しっぺがやらない訳には、いかないのだ。 いきなり何の話かというと開催直前記事で2日目のラインナップに対して“その気になれば音楽の世界旅行が出来る”なんて斜め上からのご提案をブチ上げさせていただいた筆者、これを可能な限り実践してみることにしたのである。 結果としてはHedigan’sの日本から始まりTHE LAST DINNER PARTYでイギリス、GLASS BEAMSでオーストラリア、EYEDRESSでフィリピン、NONAMEでアメリカ、SAMPHAで再びイギリス、KRAFTWERKでドイツ、NIKOんで再び日本、ALIでインドネシア、HOMEで三度の日本、Y<a href="https://bezzy.jp/2024/09/50093/">…
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FUJIROCK FESTIVAL'24特集 庄村聡泰のフジロック’24滞在記──洋邦どちらのショーマンシップにも痺れたDAY1
#3 2024.09.10 17:30
(取材・文/庄村聡泰) 一昨年、昨年ともにこれを書いているということは最早夏休みの宿題みたいなもんなのだろうかとすら思うし、こんな宿題ならばとても楽しく書けるので来年もその先も一つよろしく頼むぜ編集長並びに関係者各位。 っつうわけで、あれからちょっと経ちましたね。来年は7月25日~27日らしいですね。皆さんも何かでご覧になりましたよねメインゲートが最終的に SEE YOU IN 2025!! JULY 25 26 27 の表記へと変わっていたのを。 ……。 来年もその先も一つよろし(以下略) 1日目(のその前に) 今年は前夜祭の日に仕事が入っていたためにそちらへの参加は断念せざるを得なかった筆<a href="https://bezzy.jp/2024/09/50024/">…
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世界が注目する5人組バンドが傑作アルバムを完成させ来日 Fontaines D.C.が語る変化の背景、日本に感じる“ロマンス”とは
2024.08.27 18:30
アイルランド・ダブリン出身の5人組バンド、Fontaines D.C.が4thアルバム『Romance』を8月23日にリリース。先行リリースされていた2曲(「Starburster」「Favourite」)の時点で世界中から大きな期待を寄せられていたが、その全貌がとうとう明らかになった。 次世代のポストパンクバンドとしてシーンに登場した彼らだが、最新作から漂う空気は退廃的で多層的。英米におけるロック復権を牽引する存在として評価された初期作のイメージを大きく覆す転化、または進化をしながらも、今作に触れた誰もが手放しで賛辞を送る大傑作となっている。 現在はロンドンを中心に活動するフォンテインズは、<a href="https://bezzy.jp/2024/08/49485/">…
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