井手上漠、砂田将宏、平松想乃ら演じる強烈な個性もあらわに
突如鏡を叩き割る早瀬憩、ドーパミン出っぱなしの102分が幕開ける『呪いのスマホ』冒頭シーン解禁
2026.11.05 18:00
©「呪いのスマホ」製作委員会
2026.11.05 18:00
11月13日(金)より全国公開される早瀬憩の主演映画『呪いのスマホ』から本編映像冒頭5分が解禁された。
本作は、中高生の瑞々しい青春を描いた映画『この夏の星を見る』(25)で第17回TAMA映画賞最優秀新進監督賞や第39回高崎映画祭新進監督グランプリを受賞した新鋭・山元環監督による完全オリジナルホラー。同作でコロナ禍の“つながり”を描いた山元監督が、最新作では私たちが毎日片時も離さず見つめ続ける「スマホ」を題材に“つながり”そのものが牙をむく現代の呪縛と深遠な恐怖を描く。
本作で映画単独初主演を飾る早瀬憩が演じるのは、同級生たちと共に死の連鎖に巻き込まれていく主人公・榊ユラ。その同級生役には、日下部理恩役の窪塚愛流、本作で映画初出演を果たす篠宮かおる役の井手上漠、風見千明役の坂巻有紗、高月颯馬役の萩原護、林流星役の砂田将宏、同じく映画初出演となる花井琴葉役の平松想乃ら若手俳優陣が集結した。
公開に先駆けて解禁された本編冒頭映像に映し出されるのは、主人公・榊ユラ(早瀬憩)をはじめとする主要キャラクターたちのどこかおかしく、ひとクセもふたクセもある日常。フリック音をベースにしたキレのあるサウンドに乗せて映像が次々と切り替わり、加速感溢れる怒涛のオープニングが展開していく。
冒頭、不穏な表情を浮かべるユラが突如スマホで鏡を叩き割るが、本人もなぜそんな行動に出たのか分からない様子。目の前で起きた異常事態に驚く生徒たちは心配するより先にスマホを向けてその姿を撮影し、映像はあっという間にSNSへ拡散されてしまう。さらに、喧嘩っ早い筋トレバカの熱血漢・林流星(砂田将宏)が自慢の筋肉をカメラに見せつけ、独特な雰囲気で学校の中でも異彩を放つ篠宮かおる(井手上漠)は校則違反で教師から指導を受けている真っ最中。映像は次から次へとスワイプされ、痩せ薬を腹部に注射してまで映えと美に執着するインフルエンサー・花井琴葉(平松想乃)や、ヘビースモーカーの女子高生・風見千明(坂巻有紗)など強烈な個性を持つ高校生たちの危うい日常があらわになっていく。本編冒頭シーンの終盤では、学校の怪談動画を撮りまくるオカルト好きの怪談オタク・高月颯馬(萩原護)が“咲かずの桜”の撮影を始め、「木の下さん」と呼ばれる霊が宿ると噂される木の下で不気味な音を耳にする姿が映し出される。

こうしたテンポのよい展開について、監督と脚本を務めた山元はSNSで「ドーパミンがドバドバ出る102分間」と表現。ホラーがもたらす恐怖やストレスは続くうちに快感へと切り替わる瞬間があるといい、「『もっと、もっと』と求めてしまうような感覚」になるのだという。さらに、その感覚をTikTokを延々とスクロールし続ける体験になぞらえ、「刺激が途切れないから、何度も何度もスクロールしてしまう」と説明している。また、ホラー映画のリズム感やアクションのように次々と迫ってくる感覚にも通じるものがあるとし、「脳に刺激が入り続けることで、お客さんにも最後の最後までハイな状態で楽しんでもらえるんじゃないか」と観客に届けたい映画体験について語った。
そして、本作では主要人物の強烈なキャラクター性が物語の展開を大きく左右するだけでなく、本人の意思とは関係なくその素顔が他者のスマホを通じて拡散されていくことも重要なテーマのひとつ。平成のホラー映画では『リング』のビデオテープや『着信アリ』の携帯電話が恐怖の象徴として描かれてきたが、本作ではスマホが呪物となる。その背景について山元監督は「昔はビデオをわざわざレンタルショップへ借りに行き、自分で選んだものを家で観ていた。自分から能動的に行動しないと手に入らなかった。携帯電話にしても、赤外線通信で目の前の人と連絡先を交換することはできても、全く知らない人と簡単につながることはできなかった」と振り返る。
一方、現代のスマホは「座っているだけで別の世界とつながり、連絡先を知らなくてもあらゆる手段で見知らぬ人とつながれてしまう」と、テクノロジーの進化によって便利になった反面、目に見えないリスクや恐怖にも直面しているのではないかと考えたという。さらに「自分は何もしていないのに、能動的に情報が入ってきて、スマホの側から近づいてきて、勝手に動画が送られてきて殺される」と語る山元監督。『着信アリ』と共通する仕掛けがありながらも恐怖の根源は異なるといい、現代ならではのスマホのあり方を本作の恐怖の核に据えている。
映画『呪いのスマホ』場面写真 ©「呪いのスマホ」製作委員会
