映画『この本を盗む者は』で初主演飾る注目女優の思考に迫る
知らない自分に出会えるから、演じることへの興味は尽きない。片岡凜が人生で目指す表現の形
2026.01.15 18:00
2026.01.15 18:00
SNSは唯一、私が私でいられる場所
──2024年の『虎に翼』の美佐江役など、近年は話題になる役も多く演じられていますが、そういった経験を通して演じることに対する考え方や思いの変化はありますか?
それこそ美佐江もそうでしたけど、私は悪役に見えるような役を演じることが本当に多くて。でもいろいろ演じていく中で、「悪役に見える役の中にもちゃんとした正義を見つけてあげる」ということを意識するようになりました。一番の理解者になってあげることと、あとこれは事務所の社長からいただいた言葉なんですけど「役を愛してあげる」ということを大事にしています。

──この先トライしてみたいことはありますか?
仕事全般で言えば、全ての役が新しいチャレンジなので……漠然としていますけど、いただいたものに対して100%以上でお答えしたいという気持ちで今はいっぱいです。あと、色々な役を演じていく中で、役を通して「知らない自分」がどんどんわかるようになってくるんですよ。予想してなかったけど、こういうとき無意識に私はこういう反応になるんだとか、ここで体が反応するんだなとか……それはすごく楽しいですし、興味が尽きないです。
──先程、「悪役の中にも正義を見つけてあげる」というお話がありましたが、人付き合い面でもそういう「他人のいいところを見つけよう」という思いはあったりしますか?
それは常にあります。昔から「人」に対して興味がすごくあるというか、人が好き、というのも関係するかもしれません。ただ、人は好きなんですけど、なぜか人は寄ってこないんです(笑)。友達もいなくて、学生時代もずっと1人で……何か薄いカーテンでもあるのかなというくらい、誰も近づいてきませんでしたね(苦笑)。
──「友達が欲しい」という気持ちはあるのでしょうか?
そうですね。いつか欲しいです。
──本だけでなく、きっとさまざまなカルチャーがお好きなんだろうなと思うのですが、音楽はどんなものが好きですか?
1980〜90年代の洋楽ロックが好きで。これも父の影響だと思うんですけど(笑)そういうものばかり聴いています。ボン・ジョヴィとエアロスミス、あとガンズ・アンド・ローゼズです。日本だとミッシェル・ガン・エレファント、The Birthdayが好きです。

──趣味にギターとありますが、演奏もされるんですか?
ギターが好きで、最近もずっと弾いています。エレキが好きで、アコギも弾けるんですけど。
──ちなみにどういう曲を?
最近だとエアロスミスを。
──それまたハードロックということは、まさか速弾きなんかは……?
しますします! タッピングとかまではそこまでできないんですけど(笑)。(※タッピング…ギターの指板上で右手の指を使って音を出す速弾きフレーズでよく使われる奏法)
──意外すぎます(笑)。あと伺いたかったのは、片岡さんといえばXの投稿がもはや“詩”だと思っていまして。伺っていいのかわからないのですが、あれはどのくらい考えているんですか?
いや、大体インスタントに載せてます。
──えっ?
そのままポンッと出す時も全然あります。私は役者なので外に出る時は「誰かになっている」ことが多いんですけど、SNSは唯一、私でいられる場所だと思っているので、それがいいところだなと。なので、私がその時感じているものを人に見て欲しい、という気持ちで投稿しています。
──驚きですね……それこそ、コラムやエッセイなども書けるのでは?
1回お話をいただいたことはあったんですけど、まだ女優としての立場が確立できていないタイミングだったので、もう少し時間が経ってからがいいかなと思い……でもいつか、挑戦してみたいです。

映画『この本を盗む者は』場面写真 ©2025 深緑野分/KADOKAWA/「この本を盗む者は」製作委員会



