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INTERVIEW

映画『金髪』で初共演した2人のリアルな青春とイマドキ度

「おじさんなんで」は自虐じゃなく自己防衛?岩田剛典×白鳥玉季の“ジェネギャ”を測る世代観トーク

2025.11.28 18:00

2025.11.28 18:00

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人間、生きていれば年をとるのは当たり前。だけど、なぜか「おじさん」になることを恐れてしまう。同世代のおじさん化しつつある人たちを見て、自分はまだおじさんでないと安心しながら、でも実は本人がおじさんになっていることに気づいていないだけ、なんていうのはよくある話。そんな無自覚おじさんムーブで周囲を困らせてしまっている人も、案外多いのではないだろうか。

映画『金髪』に登場する主人公・市川も、イタいおじさん予備軍。本人はまだまだ若者のつもりでいるけれど、すでに「若手」と呼ばれる時代は過ぎ、職場でも責任はどんどん増しているはずなのに、のらりくらりと言い逃れする術ばかり長け、年齢相応の風格を身につけられずにいる。

そんな市川が巻き込まれるのが、校内で突然勃発した金髪デモ騒動。理不尽な校則に異を唱えた生徒たちが集団で全員金髪に。事なかれ主義の市川は、金髪デモの首謀者・板緑と対立しながらも、いつしか不思議な共闘関係を結んでいく。

市川を演じたのは、岩田剛典。板緑を演じたのは、白鳥玉季。21歳差の最強タッグが贈るブラックコメディは、きっとおじさんの心も若者の心も鷲掴みにするはずだ。 【記事最後にプレゼント情報あり】

白鳥玉季、岩田剛典

岩田さんのスーツ姿にびっくりしました

──今回、お二人は初共演です。

岩田 フレッシュだなというのが僕の一番の印象です。こんなに年の差がある相手とお芝居をすることがあまりないので新鮮でした。

白鳥 私の中では「テレビで観ている人」というイメージが強くて。いつもカッコよく踊っていらっしゃる印象があるので、学校の先生役というのが想像がつかなくて。スーツに身を包んだ岩田さんを見てびっくりしました。

岩田 ちょうど撮影期間中、白鳥ちゃんが受験前だったんだよね。

白鳥 そうでした。

岩田 学業と並行して撮影も頑張らなくちゃいけないという状況で、そこはちょっと大変そうだったな。

白鳥 なんだかもう懐かしいです。

岩田剛典

岩田 お芝居に関しては、本当にしっかりしているなと。毎回、カットが終わるたびに、「ああ!もっとこうすればよかった」みたいな、ちょっと納得のいかない感じのリアクションをされるんですよ(笑)。

白鳥 つい一人で考え込んじゃうタイプなんです。

岩田 僕から見たら全然いいじゃんと思うところでも、本人はいつも反省点を探している。その感じがストイックでいいなと思いました。

白鳥 それが思い切り顔に出ちゃっていたんですね。気をつけます。

岩田 いやいや、全然大丈夫。むしろいいところですよ。

白鳥 岩田さんは長い台詞が多かったじゃないですか。

岩田 多かったね。

白鳥 きっと何も悩まずスラスラ聞き取りやすく言えるんだろうなと思っていたんです。そしたら、岩田さんも苦戦しているよという話を現場でしてくださって。それが意外というか。

岩田 全然苦戦してたよ。

白鳥 私も苦戦していたので、岩田さんでもそうなんだって、ちょっとうれしくなりました。

映画『金髪』本予告

岩田 お互いよく喋る役だったもんね。今回は台詞量がいちばん苦労したポイントだった気がします。

白鳥 一つの台詞がすごく長くて。間に「え?」とか相手の相槌もなく、ただひたすら喋り続けるんです。

岩田 ね。なんの勝負してんだろうと思った(笑)。

白鳥 台本を開くと、1ページ埋め切っちゃうんじゃないかなというくらい、ずっと喋ってる。あれはちょっと怖かったです。

──映画の中では、THE令和の中学生という感じの板緑に、教師である市川は翻弄されます。平成時代に学生生活を送った岩田さんと、令和の学生である白鳥さん。平成の学生と令和の学生、どんな違いがあるか、ぜひ話していただけますか。

岩田 僕は男子校で、ケータイも持っていたけど、まだスマホでもない時代だったんですよ。

白鳥 え!そうなんですか。

岩田 そうだよ。ガラケー世代です。Twitter(現:X)とかもなかったし。あったのは、mixiと前略プロフィールくらい(笑)。

白鳥 みくしぃ……?へえ〜。(と、興味深そうに岩田を見る)

白鳥玉季

岩田 だから、もう何もかもが違うんじゃないですか。1周回って、今、たまごっちが流行ってるとか聞きますけど。

白鳥 私、絶賛たまごっちにハマってます。最新のたまごっちを買っちゃうくらい。

岩田 本当に?

白鳥 そこは共通点ですね。でもあとはあまり共通点はないのかも。スマホに関しては中学のときは学校に持って行くのは禁止で。でも、クラスLINEとか学年LINEはあったので、明日持っていかなきゃいけないものをそこで報告したり、学級委員とか何かの係りの人がお知らせ用に使ってました。

──今の子たちは、LINEをずっと通話状態にして、寝てるときも友達とつながってるって聞いたんですけど、本当ですか。

白鳥 え!それは怖い。寝言を聞かれてるってことですよね。

──寝る前ずっとスピーカーモードにして話してて、寝落ちしたあともその状態のままらしいです。

白鳥 なんで?? 意味ないじゃないですか。私はしたことないです。でもゲームをするときは友達と電話をしながら、ああでもないこうでもないみたいなことをずっと話したりしています。

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岩田剛典、中二病時代の思い出

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作品情報

金髪

©2025 映画「金髪」製作委員会

©2025 映画「金髪」製作委員会

金髪

2025年11月21日(金)全国公開
※第38回東京国際映画祭 観客賞受賞
2025年/日本/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/103分/G
配給:クロックワークス

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

主演:岩田剛典
白鳥玉季、門脇麦、山田真歩、田村健太郎、内田慈

監督・脚本:坂下雄一郎
音楽:世武裕子

1989年3月6日生まれ、愛知県出身。
2014年『クローズEXPLODE』で映画デビュー。『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)で映画初主演を飾り第41回報知映画賞新人賞、第40回日本アカデミー賞新人賞俳優・話題賞、第26回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞した。2018年には、映画初単独主演作『去年の冬、きみと別れ』などで第31回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞石原裕次郎新人賞を受賞。同年、「崖っぷちホテル!」(18/NTV)でドラマ初主演を務めた。その後も「シャーロック」(19/CX)、『名も無き世界のエンドロール』(21)、『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22)といった話題作への出演を重ねる。近年では、NHK連続テレビ小説「虎に翼」(24)や「アンチヒーロー」(24/TBS)、「フォレスト」(25/ABC)、『パリピ孔明 THE MOVIE』(25)、「DOCTOR PRICE」(25/NTV)での活躍で知られる。そのほか主な出演作に『AI崩壊』(20)、「金魚妻」(22/Netflix)、『ウェディング・ハイ』(22)、『死刑にいたる病』(22)、「あなたがしてくれなくても」(23/CX)、『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』(23/Netflix)、『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』(24)など。
アーティスト業においては三代目 J SOUL BROTHERSとして活動しながら、2021年にはソロアーティストとしても歌手デビュー。11月から自身初となるアジアツアーも開催が決定しておりソロアーティストとしても活躍の場を広げている。

2010年1月20日生まれ、東京都出身。2016年、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でドラマ初出演。同年、西川美和監督の『永い言い訳』で映画デビュー。約800人の候補からオーディションで役を勝ち取った李相日監督の『流浪の月』(22)での好演をはじめ、大河ドラマ「どうする家康」(23/NHK)、映画『正欲』(23)といった話題作への出演が続く。昨年は今泉力哉監督作『からかい上手の高木さん』(24)や『アイミタガイ』(24)に出演。そのほか主な出演作に「凪のお暇」(19/TBS)、『ステップ』(20)、「テセウスの船」(20/TBS)、「極主夫道」(20/YTV)、『極主夫道ザ・シネマ』(22)、「御手洗家、炎上する」(23/Netflix)、「0.5の男」(23/WOWOW)、「いちばんすきな花」(23/CX)、「水平線のうた」(25/NHK)、現在放送中のドラマ「ぼくたちん家」など。

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