主演ドラマが話題の近況、今の乃木坂46への想いも語る
“規格外”が似合う与田祐希、最新の素顔とは?大人になって変えたこと・変わってしまったこと
2025.10.30 18:00
2025.10.30 18:00
人口わずか1600人の島で育ち、イノシシと遭遇することも日常茶飯事。朝から馬刺しを食べ、冠番組の卒業企画では自らパイ投げを決行。与田祐希ほど、「規格外」という言葉が似合う人物はいない。
そんな与田が放送中の主演ドラマ『死ぬまでバズってろ!!』で演じる主人公・タパ子(本名:浅野加菜子)も規格外のキャラクター。借金50万円の底辺暮らしから這い上がるべく、世の中の嘘や不正を暴く告発系インフルエンサーとなって、自ら騒動の渦中へと飛び込んでいく。
ルールに縛られないヒロインを演じた与田祐希の「元乃木坂46」「女優」という枠におさまらない素顔とは──。

「可愛い」って言われるのはやっぱりうれしいです(笑)
──バズる快感に取り憑かれ、どんどん行動がエスカレートしていくタパ子。その暴走っぷりが、作品の吸引力になっていますね。
普段生活していても、ストレートに感情を出すのって難しくて。特に日本人って人目を気にして、どこか取り繕いがち。私もそういうところがあるので、タパ子とは性格的に遠いのかなと思いました。でもタパ子を見ていると、あんな嫌なことをよく堂々と言えるなって清々しい気持ちになるんです。しかも、自分のやっていることをあまり悪いとも思っていない。普通の人ならこんなこと言えないよなと思うことを、スコーンと直球で言えちゃうところが、タパ子のいいところであり、悪いところだなと思いました。
──第1話のラストで渡辺に向かって「闇をまとってこそ世間が食いつくのだよ」と言うじゃないですか。あのときのスマホの持ち方がすごく良かったんですよね。なんとも言えない色気があって。
あそこは、タパ子の中で一つスイッチが入る瞬間。今まではただバズってうれしい、よっしゃーという気持ちだったけど、あの瞬間からタパ子はダークヒーローになるという使命に目覚めた。タパ子の抱える承認欲求の矛先がぐるっと切り替わる瞬間かなと思ったので、深みを持たせられるように、普段よりゆっくり喋ったり、目線もちょっといつもとは違う感じを意識しました。
──ただのギャルっぽい女の子が、悪女に変わったように見えました。
私はこれに魂を捧げるんだ、っていう覚悟ができた瞬間ですよね。ここから物語が動き出していくので、自分の中でも大事にしたシーンの一つです。
──承認欲求という言葉が出ましたが、第1話の先行上映会の際に、ご自身で「承認欲求がめちゃくちゃある」とおっしゃっていましたね。
褒められると、すごくうれしくなるんです。そういうときは、私、承認欲求強いなと思います。ただ別に全員に褒められたいわけではなくて。私が認められてうれしいのは、私自身が好きな人。ファンの方や友達、家族みたいに、私が好きで、なついている人に褒められると死ぬほどうれしくなりますね(笑)。
──なんと褒められるのがいちばんうれしいですか。
どんなことでもうれしいですけどね。なんだろう。「可愛い」もめっちゃうれしいし、「お仕事頑張ってるね」もうれしいし、あとは「可愛い」とか、「髪型変えた?」とか、「ちょっと絞った?」とか、そういう変化に気づいてもらえるのもうれしいし、あとは「可愛い」とか……。

──「可愛い」が3回出ています(笑)。
「可愛い」って言われるのはやっぱりうれしいです(笑)。
──承認欲求ってみんな持っているものだと思いますけど、そこに執着しすぎるとタパ子のように良くない方向に暴走してしまう怖さがあります。
やっぱり人を傷つけることはよくないなと思います。私の場合で言えば、確かに可愛いと言われるのはうれしいですけど、別の誰かを落として私のことを褒められても全然うれしくない。褒め言葉はシンプルなのがいちばん。人を傷つけたくないし、自分も傷つきたくないというのはありますね。
──承認欲求が満たされずにもがいている人も多いと思います。与田さんは、承認欲求とどううまく付き合っていけばいいと思いますか。
つい人と比べてしまいそうになりますけど、結局どうやっても私はその人になれないし、その人も私になれないんですよね。だから、人を羨むんじゃなくて、もっと自分に目を向けたほうがいいと思います。絶対周りにいると思うんですよ、自分のことを好きだと言ってくれる人って。そういう人からの言葉に耳を傾けていたら、自然と自分のことがちょっとずつ好きになれるんじゃないかなという気がします。

──自分に自信がないと、ついマイナスの言葉にばかり意識を引っ張られて、誰かが褒められても「自分なんて」と変な謙遜をしちゃうんですよね。
わかります。9個褒められても1個嫌な言葉があったら落ち込んじゃうんですよね。でも、そういう負の感情を向けてくる人に振り回されないことが大事。もちろん自分が成長していくためにも、「こういうところは良くないよ」という注意の声を聞く必要はあると思います。でも、そうじゃないただの悪口を聞く必要はないんじゃないかなって。そういう人って、仮にそこを改善しても、また別の粗を探してくるから。そこで自己肯定感を削られるより、自分を好きでいてくれる人からの褒め言葉をたくさん受け取れる人でいたほうが幸せになれると思います。
──そう考えると、タパ子の自分を幸せにするのは自分だというスタンスは惚れ惚れするものがありますね。
本当にそうだと思います。タパ子って間違ったことも言えば、ごもっともですみたいなことも言う。そこも含めて人間らしいですよね。
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