新キャストに深川麻衣と新原泰佑ら、新場面写真9点も
當真あみ×中島セナ『終点のあの子』公開日決定、思春期の煌めきと残酷さを映す特報解禁
2025.09.09 18:00
©2026「終点のあの子」製作委員会
2025.09.09 18:00
當真あみと中島セナがW主演を務める映画『終点のあの子』が2026年1月23日(金)に公開されることが決定し、日本語版ポスタービジュアルと場面写真、特報映像が一挙に解禁された。
原作は柚木麻子のデビュー作で、ゆらぎやすい女子高生の友情と複雑な心情を描いた同名小説。2008年に第88回オール讀物新人賞を受賞した短編「フォーゲットミー、ノットブルー」を第一話においた全四編からなる連作集で、世田谷区小田急線沿線にある私立女子高校に進学したばかりの少女たちが登場する。第一話は中学校から上がってきた内部生の希代子(きよこ)と外部生の朱里(あかり)が主人公で、第二話は朱里に親友の希代子を取られた奈津子(なつこ)を主軸にした物語。第三話は3人のクラスメイトでもあり、リーダー格の華やかな美人・恭子(きょうこ)に焦点をあて、第四話はそんな彼女らの7年後の話となる。映画では、第一話の「フォーゲットミー、ノットブルー」に注力している。
監督を務めるのは、『好きでもないくせに』(16)や『愛の病』(18)、2021年にロッテルダム国際映画際に招待された『Sexual Drive』などで女性を主体的に描いてきた吉田浩太。當真あみと中島セナが主人公の希代子と朱里を演じ、2人の同級生・奈津子には平澤宏々路、クラスのリーダー格・恭子には南琴奈が扮する。
今回新たに解禁されたキャストは7名。希代子(當真あみ)の高校の先輩で美大生の瑠璃子を演じるのは、『パンとバスと2度目のハツコイ』(18/今泉力哉監督作)で映画初出演にして初主演を務め、2025年だけでも『嗤う蟲』(城定秀夫監督作)、『ぶぶ漬けどうどす』(冨永昌敬監督作)と主演作が続いた深川麻衣。希代子にとって何でも相談できる年上の先輩であると同時に、希代子には無い明確な目標を掲げ、未来を見据えた行動力と芯の強さを持つ知的で大人びた瑠璃子を堂に入った表現力を持って演じる。

また、希代子の母で、1人で老舗の呉服屋を経営する美恵子に扮したのは、第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された早川千絵監督の『ルノワール』での好演も記憶に新しい石田ひかり。娘の希代子を時には優しく包摂し、時には厳しく接し、愛情と献身さに溢れながらも厳格さも持ち合わす母を演じる。そして、恭子(南琴奈)の恋人で大学生の卓也役に新原泰佑、希代子や朱里の担任教師役に野村麻純、世界的カメラマンでもある朱里の父親の恋人に小西桜子が扮し、希代子の高校のクラスメイトとして今森茉耶、陣野小和が出演することも決定した。

解禁された特報の冒頭では、いつもと変わらない日常を過ごしていた希代子と、そんな希代子の前に突如として現れた青い服を着た転校生の朱里の姿が捉えられている。自由奔放で知的で大人びた風格と孤高さを纏った朱里に惹かれ、徐々に行動を共にするようになった希代子。彼女の世界は、学校の屋上の扉を開けたときのように眩しいほどに明るく輝き出し、朱里が自分の手を引けばそれに身を任せ、すぐ隣でうたた寝をする朱里を見れば自分もそれに倣うようになる。
映像の前半では、その煌めく表情と共に朱里に惹かれる希代子の姿が映し出されるが、そこから一転、轟音と共に不穏さが映像を包み込む。「私のことなんて忘れてよ」というセリフを皮切りに強く握りしめた拳、切り裂かれた似顔絵、一人立ち尽くす朱里の姿など2人の間に生じてしまった亀裂の断片が次々と映し出され、最後には不安ともの寂しさに満ちた表情でこちらを見つめる希代子の姿も。希代子と朱里の間に一体何が起きたのか、人生で二度と訪れない思春期の煌めきと残酷さを感じさせる映像となっている。
深川麻衣(瑠璃子役)コメント
人は歳を重ねていきますが、どの年代にも、その年齢ならではの輝きがあると思っています。
この映画には、10代にしか出せない輝きの瞬間や、美しさ、痛み、危うさ、不安定な心の揺れが
ギュッと詰まっています。
そして當真あみさん、中島セナさんを初めとする、10代の女優さん達のまぶしいほど素敵な瞬間が
たくさん映っています。
映画の中の彼女たちと同じ経験をしていなくても、不思議と、あ、なんかこの感覚知ってる。見たことがある。聞いたことがある。経験したことがある。と、そんな風にどこか記憶の奥底が重なり大人になっても共感できるお話です。
学校は、とても小さな世界だけれど、そのときの自分にとっては学校が世界の全てだったなぁと、この映画を通して思い出しました。
石田ひかり(美恵子役)コメント
吉田監督が長年温めて来られた『終点のあの子』に参加することが出来、とても光栄に思います。
わたしはほとんど當真あみちゃんとの撮影でしたが、出来上がった作品を観て、思春期の女の子達が抱える「特有の気まずさ」に、懐かしいような、息が苦しくなるような感覚を思い出しました。
悪い子は誰もいないんだよ、と言ってあげたくなるような映画です。
ぜひ大きなスクリーンで、キラキラ耀く時間を共有していただけると嬉しいです。
柚木麻子(原作者)コメント
ひとつのクラスを表現した、俳優さんたちの緻密で的確な演技が胸を打ちました。
今後も私の作品が映像化する際はぜひ、力を貸していただきたいです。
『終点のあの子』場面写真 ©2026「終点のあの子」製作委員会