2025.08.21 00:00
Photo by 奥山由之
2025.08.21 00:00
米津玄師が実写映画『秒速5センチメートル』の主題歌に新曲「1991」(読み:ナインティ―ンナインティワン)を書き下ろしたことが発表され、楽曲を使用した映画の最新予告が解禁された。
実写映画『秒速5センチメートル』の原作は、『君の名は。』(2016年)、『天気の子』(2019年)、『すずめの戸締まり』(2022年)など、記録的な大ヒット作を生み出してきた新海誠が脚本・監督を務めた2007年公開の劇場アニメーション作品。センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から18年経った今もなお愛され続けており、今回の実写映画では奥山由之監督がメガホンをとる。
主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描く本作は、東京や種子島など全編ロケで撮影を敢行。松村北斗が主演を務め、高畑充希、森七菜、青木柚、木竜麻生、宮﨑あおい、吉岡秀隆といった豪華俳優陣の共演で10月10日(金)に全国公開される。
主題歌を手掛けた米津玄師は1991年生まれで、10代の頃に新海誠の『秒速5センチメートル』と新海自身が書き下ろした同作品の小説に深い感銘を受けたという。また、物語の主人公・遠野貴樹とヒロイン・篠原明里が出会ったのも1991年。今回の主題歌のタイトルには、ふたりが小学校で心を通わせ過ごしたまばゆい日常、大人になってからも色あせない「あの頃」が刻まれおり、米津自身が原作の世界観をリスペクトしながら主人公に自らを重ね楽曲を制作した。
合わせて奥山監督が撮影した米津の新アーティスト写真も公開され、両者からコメントも到着。奥山監督も米津と同年齢の1991年生まれとなり、これまでも「感電」「KICK BACK」のミュージックビデオやアーティスト写真を手掛けるなど深い信頼関係を築いてきた二人だが、今回は主題歌と監督として新たなタッグを組む。
なお、米津は劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のエンディングテーマに新曲「JANE DOE」を書き下ろしたことも先日発表。同曲では米津が作詞・作曲、宇多田ヒカルが歌唱を担当するというコラボレーションも大きな話題となった。さらに劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌も米津が担当しており、2曲を表題曲とした16thシングル『IRIS OUT / JANE DOE』は9月24日(水)に発売される。
米津玄師 コメント
映画を試写で初めて見させてもらった時、冒頭から終わりまで全てのカットに奥山さんの熱意と執念が滲むその出来栄えに「すごいものを見た」という興奮をおぼえました。子供のころ原作と出会い、数年まえMV監督としての奥山さんと出会い、やがて映画監督にもなった彼がこのような素晴らしい映画を撮り、そこにわたしの居場所があったのが嬉しくてなりません。映画の為に書き下ろした曲であるのはもちろんですが、先述の経緯による影響もあってか同時にわたしの半生を振り返るような曲にもなってしまい、映画のキーワードでもあるところの1991というタイトルにさせてもらいました。どうかよろしくお願いします。
奥山由之監督 コメント
互いに「1991」年に生まれ、同じ時代にものづくりを始めて、だからこそ(きっと)似た悩みをくぐり抜けながら、時に一緒に創作をしてきた米津さんと、ついに『秒速5センチメートル』を共に描けたことが嬉しくてなりません。
主人公である貴樹の半生に、映像や音楽を通して僕ら自身を重ねて描くことの意味が「1991」という曲の筆跡に詰まっているように感じて、初めて聴いたとき、その歌詞と音色に心が震えました。一歩一歩の歩みを大切に踏みしめるような旋律を、ぜひスクリーンで体感していただけましたら幸いです。