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INTERVIEW

世界で注目される実力派俳優が語る最新出演映画とエンタメ愛

「もっと自分が満足できる芝居を」考え続けてきた向里祐香が手繰り寄せる夢

2025.07.08 18:00

2025.07.08 18:00

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もっといい表現方法はないか常に考えてます

──学はアルコール依存のような描写がありましたが、向里さん自身はお酒はどうですか?

私は本当に学とは真逆で、お酒あまり飲まないんですよ。だから「これはひどいな」と思って演じてました(笑)。しかも生徒にまでお酒を飲ませるし、学校でも飲んでるし、実社会だったら大問題になってますよね。

──久しぶりに映画でこんなに高校生の飲酒シーンを観たなと思いました(笑)。

ですよね(笑)。映画だからこそできることだと思いますし、こういう映画があってもいいんじゃないかなと思います(笑)。

『YOUNG & FINE』より向里祐香演じる学、新原泰佑演じる勝彦

──では、なにか「やめられないもの」はありますか?

……そんなにないんですが、猫を飼っていて、「猫吸い」がやめられないですね(笑)。家を出る前とか、「いってくるね」と言いながら3分くらい猫と戯れてしまうんですけど、猫が嫌がっているのも込みで「猫吸い」をするのが醍醐味です(笑)。仕事で地方に行くと、猫の動画を見返して「猫吸いたい!」ってなってます。

──今回Bezzyに初めて登場していただくので、改めて経歴的なところをお伺いしたいのですが、もともとこの世界に入られたきっかけは何だったんですか?

前の事務所に声をかけていただいて、当時は何も考えずにミーハーな心で入った感じです。身長もあるので「モデルかな」となんとなく思っていたくらいで、漠然としていて。でも事務所のレッスンを受けていくと、お芝居のレッスンがすごく楽しかったんです。そのときの先生がすごく褒めてくれる方で、それが気持ちよくて。「お芝居の方向に進みたい」と伝えました。もともと、子供の頃に親が映画を録画しておいてくれたりして、映画はすごく身近にあったんですよね。自分でセリフを言ってみたり、おままごとのようなこともしていたので、だからお芝居に対して抵抗がなかったのかなと思います。

──最初にレッスンを受けたのは何歳くらいのときだったんですか?

始めたのが22歳くらいなので、遅いんですよ。大人になってからですし、事務所からも「ファッション系の方向でいけたらいいね」という話をしていたので、お芝居をやるというのは私自身も最初は考えていませんでした。

──そこから俳優というお仕事を長く続けてこられていますが、途中で嫌になったりやめようと思ったことはありますか?

辞めようと思ったことはないですね。ただ、今でもお芝居に悩んではいて、最近またレッスンに通い始めたりしてるんです。まだ「満足できるお芝居ができた」と自分の中で思えたことがないので、何かもっといい表現方法はないかなというのは常に考えてますし、悩むことも多いです。

──『SHOGUN 将軍』の出演以降、出演作も増え、いろいろと環境が変わってきていると思います。最初にレッスンを受けた時の“面白さ”と、長く続けてきた中での“面白さ”は変わってきていますか?

最初に始めた時は純粋に楽しい、自分に合っているかも?!という感覚でした。その時はお金をもらっている、という意識もなかったです。今は勿論仕事として、プロとしての自覚と責任を持ってやっているので、当時の“楽しい”という感覚とは違いますね。ただ、撮影していて相手役の方と良いケミストリーが生まれたり、ゾクゾクするような興奮を感じることもあり、そういう楽しさはあります。

──これまでの作品で特に印象に残っている現場はありますか?

それこそ『SHOGUN 将軍』の時ですかね。一番最初に撮ったのがエピソード1の浅野忠信さんとのシーンだったんですが、これがすごく楽しかったんです。言葉でも「楽しい!」と言っちゃったくらい。なぜかはわからないんですが、先が見えないゾクゾク感というか、何が起こるんだろうという感じで……相手の俳優さんとの関係性や、ロケ地、監督など、すべてがうまく合わさって一つのエネルギーになったんだろうな、と思うんですけど。

──そういう撮影の緊張感は楽しめるタイプですか?

私、結構“緊張しい”なんですよ。いろんな方とお芝居してきて、あまり緊張しなくなってきたんですけど。いまだにオーディションは緊張しますね、審査されていると思うと緊張してしまうので、「横目でちらっと見ている」くらいのオーディションがあればいいのにと思います(笑)。

──オーディションを受けることが多かった時期は、落ち続けるとへこみませんでしたか?

へこみます! めちゃくちゃへこみますし、いいところまで残って落ちる時が一番へこみますよね。もう、自己肯定感がだだ下がりになります。でもそこまで行くと「選ばれなかったということは縁がなかったんだ」と思うようになるというか、そう思うしかないな、という時期もありました。今はオファーをいただくことが増えた分、「あの時の演技が良かったから」と言われると、それを超えられるかなというプレッシャーはあります。

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エンタメを愛する素顔と日々の心がけ

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作品情報

YOUNG&FINE

YOUNG&FINE

2025年6月27日(金)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:SPOTTED PRODUCTIONS

キャスト&スタッフ

キャスト:
新原泰佑、向里祐香、新帆ゆき

監督:小南敏也
原作:山本直樹「YOUNG&FINE」(「漫画アクション」連載)
脚本:城定秀夫
プロデューサー:久保和明

海外大作ドラマ『SHOGUN 将軍』(24)での菊役の演技が世界中で絶賛され、エミー賞の助演女優賞候補リストに名を連ねた。国内ドラマもNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(25)、『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(25)、『地獄の果てまで連れて行く』(25)、『HEART ATTACK』(25)など出演作は多数。映画では代表作『愛なのに』(22)のほか、2024年日本アカデミー賞優秀作品『福田村事件』(23)での演技が記憶に新しい。釜山国際映画祭2023の【アジア・スター・アワード】にて今後活躍が期待される俳優に送られる『フェイス・オブ・アジア』賞を授賞した。office MUGI所属。

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