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INTERVIEW

映画『君の忘れ方』主演とヒロインが対談で明かす日々の素顔

坂東龍汰&西野七瀬は負の感情とどう向き合う?好対照な二人が語る大切な人・もの・時間

2025.01.21 18:00

2025.01.21 18:00

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大切な人が悲しんでいたら、飛んでいって抱きしめます

──グリーフケアを題材とした作品ですが、お二人は深い悲しみに直面したとき、どう対処しますか。

西野 私、これまで比較的平和な人生だったと思っていて(笑)。お仕事関係で落ち込むことはありましたけど、その時間も自分にとって必要だと思っていたから、全然ヘコまないんですよ。ヘコんだとしても、それも必要だったって切り替える。

坂東 僕、そう思えるまでに時間がかかるタイプだ。気にしいというか、結構引きずっちゃうんです。負の感情に対して、これはきっといつか役に活きるというふうに思考をチェンジしようとするんだけど、できない。寝てすぐに切り替えるとかもできない。結構浸っちゃう。それも年単位で。

西野 長い! 私、寝たら平気。

坂東 絶対そうだと思った(笑)。

──自分の悲しみをコントロールするのも難しいですが、深い悲しみに沈んでいる人に対してどう接すればいいのかというのは、もっと難題のような気がします。お二人ならどうしますか。

坂東 抱きしめる。

西野 言葉はいらない?

坂東 うん。抱きしめますね。

西野 確かにそれがいいのかな。私はつい何か言ったほうがいいのかなって考えちゃうタイプで。でも、絶対本人がほしい言葉を出せないじゃないですか。

坂東 出せない。それに言ったとしてもね。

西野 逆効果のこともあるから。そう考えると、抱きしめるのがいちばんいいのかも。

映画『君の忘れ方』より ©︎「君の忘れ方」製作委員会2024

坂東 あとは、「会いたかったら会うよ」って伝える。別に相手が会いたくなかったら無理して会わないし。その距離感は、相手に任せたほうがいいのかなって。それもどれくらいの関係性かによるんですけどね。親友とかだったら飛んでいくもんね。

西野 何も聞かずに?

坂東 うん。「こういうことがあったんだ」って言われた瞬間。

西野 「とりあえず会おう」って?

坂東 自分が逆の立場だったら、飛んできてくれたらうれしいしね。

西野 そうだね。本当は来てほしくても言いづらかったりするから。

坂東 そうそう。なかなか「来て」って言えないことってあるから。飛んでいって、抱きしめます!

──心が辛いとき、特効薬にしているエンタメはありますか。

西野 ゲーム、漫画、映画、お笑い、わりといろいろありますね。どの作品というより、もうその世界に入っちゃえば、スッと現実を忘れられるので。

──そういう場合、明るいものを観るタイプですか。あえて暗いものを観て、さらにズーンと沈みたがる人もいますけど。

西野 私、ゲームのストーリーとか映画の内容に引きずられるタイプなんです。だから、次の日のことを考えます。この内容だと明日の仕事に響くかもしれないと思ったら、もっと明るいものにしようかなと。暗いものを観るときは、スケジュールに余裕があるときですね。

坂東 感受性がすごいんだ。

──『ダンサー・イン・ザ・ダーク』なんか観た日にはアウトかもしれないですね。

西野 観たことないです。

坂東 あれはね、二度と観たくないって気持ちになるんだけど、でも最高!

西野 そんな映画あるんだ!(笑)

──音楽も、悲しいときにあえて暗い曲を聴いたりしませんか?

坂東 わかります。

西野 聴覚は平気かも。視覚だと引きずる。

──中島みゆきさんを聴いて鬱々としたりとか?

西野 えー。「ファイト!」とか好きです。

坂東 確かに辛いとき、「ファイト!」とか聴くかも。風呂で発散ソングを大熱唱したり。あと、浸る系でいくと、大雨の中、傘をささずに走ったことがあります(笑)。

西野 えー!

坂東 めっちゃ気持ち良かった! 全部が流れていく気がして。映画の『市子』で(杉咲)花ちゃんが大雨に打たれるシーンがあるんですけど、めっちゃ共感した。まったく同じことをしたことあるから。「全部流れてしまえ!」って。

西野 楽しそう(笑)。

坂東 ルンルンでした(笑)。

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会いたいけど会えない人を挙げるなら

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作品情報

君の忘れ方

©「君の忘れ方」製作委員会2024

©「君の忘れ方」製作委員会2024

君の忘れ方

2025年1月17日(金) 全国公開
配給:ラビットハウス
2024年/日本/カラー/16:9/5.1ch/107分/映倫区分:G

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

出演:
坂東龍汰
西野七瀬
円井わん 小久保寿人 森 優作 秋本奈緒美
津田寛治 岡田義徳 風間杜夫(友情出演)
南 果歩

監督・脚本:作道 雄
エンディング歌唱:坂本美雨
音楽:平井真美子 徳澤青弦
共同脚本:伊藤基晴
後援:飛騨市 高山市 飛騨市観光協会 高山市文化協会 飛騨高山観光コンベンション協会/飛騨市ロケーション促進事業 飛騨市企業版ふるさと納税

1997年5月24日、ニューヨーク生まれ、北海道育ち。2017年デビュー。『フタリノセカイ』(22/飯塚花笑監督)で映画初主演を務め、第32回日本映画批評家大賞の新人男優賞(南俊子賞)を受賞。主な出演作に映画『春に散る』(23/瀬々敬久監督)、『バカ塗りの娘』(23/鶴岡慧子監督)、『一月の声に歓びを刻め』(24/三島有紀子監督)、『若武者』(24/二ノ宮隆太郎監督)、『シサㇺ』(24/中尾浩之監督)、劇場アニメ『ふれる。』(24/長井龍雪監督)、ドラマ「RoOT/ルート」(24/TX)、「366日」(24/CX)、「ライオンの隠れ家」(24/TBS)、舞台「三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?」(18/作・演出:岩松了)、「う蝕」(24/作:横山拓也・演出:瀬戸山美咲)などがある。

1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2011年にアイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとしてキャリアをスタート。18年にグループを卒業後、本格的に俳優として活動。ドラマ「あなたの番です」(19/NTV)での演技で注目を集め、その後も数々のドラマに出演。主な出演映画に、『あさひなぐ』(17/英勉監督)、『シン・仮面ライダー』(23/庵野秀明監督)、『ある閉ざされた雪の山荘で』(24/飯塚健監督)、『52ヘルツのクジラたち』(24/成島出監督)、『帰ってきたあぶない刑事』(24/原廣利監督)など。『孤狼の血LEVEL2』(21/白石和彌監督)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞し、『恋は光』(22/小林啓一監督)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。公開待機作にW主演を務める『少年と犬』(25/瀬々敬久監督)がある。

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