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INTERVIEW

このメンバーで旅をするなら?映画さながらの自然派トーク

綾瀬はるか×大沢一菜×森井勇佑の『ルート29』回想録 友達になった3人が語り合う“誠実さ”とは

2024.11.10 17:30

2024.11.10 17:30

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この映画には、私たちが生きる日常とはちょっと違う時間が流れている。11月8日公開の『ルート29』は、現実とおとぎ話の間を浮遊するような、不思議なロードムービーだ。

「姫路にいる私の娘をここに連れてきてほしい」勤務先の病院でとある入院患者から頼まれた清掃員ののり子は、鳥取から姫路へと向かい、探していた娘・ハルを見つける。他者と必要以上に関わろうとしないのり子と、風変わりなハル。ひとりぼっちとひとりぼっちが出会ったとき、ふたりの旅が始まる。

監督は、『こちらあみ子』で高い評価を得た森井勇佑。のり子役を国民的女優の綾瀬はるか、ハル役を『こちらあみ子』の大沢一菜が務める。映画と同様、この3人の間に流れる時間も、ゆるやかで、優しくて、いとおしい。

ちょっととぼけた3人の自由なおしゃべりは、凝り固まった心をふっと軽くしてくれるはずだ。

森井勇佑監督、大沢一菜、綾瀬はるか

綾瀬さんと初めて会った瞬間、全体が真っ白になった

──綾瀬さんは、森井監督の前作『こちらあみ子』が大好きだそうで。今回、森井監督の世界に入ってみていかがでしたか。

綾瀬 最初に監督から「演じないで、そこに存在していることがすべて」という話をしてもらって。会話してるけど、伝えようとしないということなんですけど。はじめは「それってどういうことなんだろう。あれ? 難しいな」と思いました。

森井 そうですよね。

綾瀬 でもやってると、「こういうことなのかな?」って感じることができて。これまでの経験を通して私の中で出来上がっていた「演じる」ということを1回捨てる作業ができたことがすごく楽しかったです。

綾瀬はるか

──撮影に入る前に何か準備したことはありましたか。

綾瀬 タバコの練習をしました。輪っかとか(※タバコの煙で輪っかをつくること)。

森井 輪っか、できたらしいね。

綾瀬 すごい上手くなっちゃって。練習していくうちにもう感覚でできるようになりました。

大沢 感覚でできるの?

森井 すごい。僕はまったくできないのに。

綾瀬 え? できないんですか。

大沢 普段あんなに吸ってるのに?

綾瀬 あらら。

大沢 自分はできないのに人にはやらせるんだ。狂気だわ。今日から狂気監督って呼ぼう。決定。

森井 決定なんだ(笑)。

綾瀬 いいね、狂気監督(笑)。

森井 まあ、悪い気持ちはあんまりしないね(笑)。

森井勇佑監督

──大沢さんと森井監督は綾瀬さんと一緒に作品をつくってみていかがでしたか。

森井 綾瀬さんは本当に素敵です。非常に感覚的で、正直だし、まっすぐ。ちゃんと自分で感じたことを言ってくれるんです。逆に言うと、自分の中に落ちていないことを誤魔化さない。だから、すごく話しやすかった。

大沢 ずっとテレビで観てて大好きだったから。

綾瀬 (大沢のことをじっと見ている)

大沢 (視線を感じて照れながら)会ってみると、そのまんまで、優しいし。なんか可愛い。光ってるなって思いました(と、恥ずかしさのあまり、席の隅に寄って小さくなる)

綾瀬 すごいはじっこに行く(笑)。

大沢一菜

──大沢さんは、なんだかあみ子のまんまですね。

綾瀬 あみ子だって思いますよね。私も初めて会ったときは、あみ子に出会えた感がありました。衣装合わせの日に初めて会ったんですけど、「あれ? あみ子のときより大きい!」みたいな。

大沢 (ますます照れて小さくなっている)

綾瀬 あはは。ちっちゃい猫みたいになってる(笑)。

──大沢さんはそのときのことを覚えていますか。

大沢 (衣装のニットをもじもじしながら)めっちゃ覚えてます。初めて会った瞬間に全体が真っ白になった。監督も見えなくなりました。

森井 すげえな。よくお芝居ができたね、それで。頑張った、えらいね。

大沢 (ニットをもじもじするあまりできた毛玉を監督になすりつける)

森井 引きちぎっちゃった、毛玉を(笑)。

映画『ルート29』本予告

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『こちらあみ子』以降にあった出来事

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作品情報

ルート29

©︎2024「ルート29」製作委員会

©︎2024「ルート29」製作委員会

ルート29

2024年11月 TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:東京テアトル、リトルモア

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

監督・脚本:森井勇佑
出演:
綾瀬はるか
大沢一菜
伊佐山ひろ子 高良健吾 原田琥之佑 大西力 松浦伸也/河井青葉 渡辺美佐子/市川実日子

原作:中尾太一「ルート29、解放」(書肆子午線)
製作:東京テアトル、U -NEXT、ホリプロ、ハーベストフィルム、リトルモア

綾瀬はるか

アーティスト情報

1985年3月24日生まれ、広島県出身。2000年、デビュー。04年に『雨鱒の川』で長編映画初主演をはたす。同年、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(TBS)でゴールデンアロー賞新人賞を受賞。以降、「白夜行」(06/TBS)や「ホタルノヒカリ」シリーズ(07、10/日本テレビ)など多くの主演ドラマが話題を集める。08年、『僕の彼女はサイボーグ』、『ザ・マジックアワー』、『ICHI』、『ハッピーフライト』と4本の映画に出演し、第32回山路ふみ子映画賞新人女優賞や第21回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞を受賞。09年に映画『おっぱいバレー』でブルーリボン賞主演女優賞も受賞している。13年にはNHK大河ドラマ「八重の桜」で主演を務めた。15年『海街diary』で毎日映画コンクール、ヨコハマ映画祭の主演女優賞を受賞。その他の出演作に、ドラマ「JIN/仁」シリーズ(09、11/TBS)、「義母と娘のブルース」シリーズ(18~24/TBS)、『はい、泳げません』(22)、『レジェンド&バタフライ』(23)、『リボルバー・リリー』(23)などがある。

2011年6月16日生まれ、東京都出身。22年の映画『こちらあみ子』で応募総数330人の中からオーディションで選ばれ、主人公のあみ子役でスクリーンデビューを飾った。同作で第36回高崎映画祭最優秀新人俳優賞を受賞する。その後、ドラマ「姪のメイ」(23/テレビ東京)でもタイトルロールのメイ役で主演。宮藤官九郎が企画・監督・脚本を担当した配信ドラマ「季節のない街」(23/Disney+STAR)ではホームレスの少年役で出演した。また、俳優業にとどまらず、23年、NTT東日本「ミライはどこから来るの?」のCMに出演するなど、その個性あふれる存在感が幅広いジャンルで注目を集めている。さらに、24年にはRM(BTS)2ndソロアルバム『Right Place,Wrong Person』に収録されている“Domodachi (feat. Little Simz)”のMVにも出演。世界中から多くの注目を集めている。

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