劇中に登場する眞栄田自身が描いた鳥の絵も公開
眞栄田郷敦、高橋文哉らが吹替えなしで“本物”の熱気を込める『ブルーピリオド』メイキング解禁
2024.06.14 08:00
©︎山口つばさ/講談社 ©︎2024映画「ブルーピリオド」製作委員会
2024.06.14 08:00
8月9日(金)に公開される映画『ブルーピリオド』から絵画練習に挑むキャスト達の写真が解禁された。
累計発行部数700万部を超える同名の傑作漫画が眞栄田郷敦主演、萩原健太郎監督で実写映画化。主人公の高校2年生・矢口八虎は周囲の人望も厚く成績優秀だが、空気を読んで生きる日々にどこか物足りなさを感じていた。そんな八虎はある日1枚の絵に心奪われ、美術の世界へと身を投じていく。
今回解禁されたのは、主人公・矢口八虎を務めた眞栄田郷敦、八虎の同級生・ユカちゃん(鮎川龍二)役の高橋文哉、八虎のライバル・高橋世田介役の板垣李光人、そして八虎の美術部の先輩・森まる役の桜田ひよりがキャンバスに熱い視線を向ける、絵画練習風景のメイキング写真。
美術の世界に夢中になっていく八虎を演じるにあたり、主演の眞栄田はクランクインの約半年前からロケ地の一つになった新宿美術学院で絵の練習をスタートさせ、高橋、板垣、桜田は約3ヵ月前から練習に励んだという。また、撮影では本物の熱気や迫力を込めるために絵を描く手元やシーンに吹替えを一切使用しないことにこだわった。そして絵画練習開始日に実際に絵を描いてみることになった眞栄田は、6時間もの間一度も席を立たず、水も飲まず、驚くほどの集中力で絵に打ち込んだといい、眞栄田の指導を担った海老澤功(新宿美術学院講師)も「この調子で頑張れば、本当に藝大に受かるんじゃないか」と称えるほど没頭する様子はまさに八虎そのものだったという。
美術アドバイザーを務めた川田龍も、高橋、板垣、桜田が描いた絵画を見て、役者たちのセンスを絶賛。高橋が描いた水彩には「丁寧な観察でしっかり形が見える」とコメントし、板垣の絵画には「世田介のような、真摯な観察眼を感じられる」と板垣が演じた“天才” 世田介を引き合いに出して褒めた。桜田については「練習を重ねるうちに自分の中のリズム感をつかみ、それを形にしていくという絵心がある」と分析し、それぞれを「美大を目指す受験生と同じようにそれぞれ個性があって、すごく多彩だなと思いました」と語った。
絵を描く姿勢、画材の扱い方、筆の持ち方、走らせ方など、絵描きが見てもしっくりくるものになるまで猛特訓し、ついには講師陣が「違和感がない」と太鼓判を押すまでのレベルに到達したキャストたち。クランクインの1週間前には各自が役の扮装をして絵の合同練習をする機会が設けられた。眞栄田は高橋や板垣と練習した印象を明かし、「(板垣君は)本当に天才のような雰囲気があって、八虎はこういう気持ちなんだろうなと合同練習から凄く掴めたような気がします」と板垣の練習時の佇まいが役作りに役立ったと語る。高橋が演じるユカちゃんは八虎とは違い日本画を専攻しており、高橋については「物の捉え方が独特で面白いなと。やっぱり日本画という別の科だったので、そういうのも面白いなと思いました。」と語った。なお合同練習には原作者の山口つばさも現場を訪れ、「八虎たちが目の前に現れて夢のよう」と感嘆したという。
また、役者の表情と共に大きな見どころとなるのが、原作に登場する絵をベースにした絵画たち。今回映画化のために、基本的には原作に出てくる絵の作家と同じ方にお願いして描いてもらったというが、美術初心者の八虎が描く絵に関しては、段階を踏んで徐々に上達していく過程が垣間見えるような絵を数ブロックに分けて用意した。そして、最終的に揃った絵はなんと401枚。74人ものアーティストが協力して「ブルーピリオド」に欠かせない要素を構築した。
そして、メイキング写真と併せて眞栄田自身が描いた大きく羽ばたく鳥の絵の写真も公開。〈勝利〉がテーマになっており、眞栄田は「勝利=自由」と考え、「とにかく自由に描いた」というこちらの絵は実際劇中のどこかで使用されている。
メイキング、絵画写真 ©︎山口つばさ/講談社 ©︎2024映画「ブルーピリオド」製作委員会