2024.03.09 17:00
「≠ME 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」より ©︎YOANI
2024.03.09 17:00
エモーショナルさが際立った最新リード曲
続いてはユニット曲のコーナー。ネイビー基調の落ち着いた装いへとチェンジした蟹沢萌子・川中子・櫻井・冨田の4人で「月下美人」をしっとりと歌い上げ、ベースの高速スラッピングが軽快にリードする「こちらハッピー探検隊」では、その名の通りのサファリルックに身を包んだ尾木波菜・落合希来里・河口夏音・菅波の4人が「客席にたくさんハッピーがある!」と客席エリアを練り歩いたり、サブステージでは隊長である河口を上半身と下半身を真っ二つにしてからの瞬間移動というイリュージョンをやり始めたり、しまいには客席にグッズの入ったバズーカをお見舞いしたりと、やりたい放題。深夜の謎のハイテンションをキュートに表現する「2時半ろけんろー」ではオリジナルの「しおみる」コンビではない鈴木瞳美と谷崎によるパフォーマンス。
先の「こちらハッピー探検隊」もオリジナルメンバーではなかった事からも推察出来るようにどうやら今回のユニットコーナーはメンバーをシャッフルしての披露となる模様。鈴木・谷崎の2人は「色を変える魔法が使える」とオーディエンス協力のもとで客席一面を白とピンクに染め上げ、次に登場したしおみるコンビでの「ピオニーズ」は2人の真っ赤な衣装やバックスクリーンに映し出された薔薇に合わせオーディエンスもペンライトを赤へとチェンジ。客席をも演出の一部として使用する事で一体感をぐっと高めていった。「ピオニーズ」のオリジナルメンバーである蟹沢・冨田は鈴木・谷崎ユニットがオリジナルである「サマーチョコレート」を担当。曲中客席へアドリブで放ったと思われる「ちょこもなかビーム」の「ちょこもなか」とはそんな蟹沢・冨田のユニット名としてお馴染みである。
さあ、今度こそここらで一息……とはまだまだいかない今夜のノイミー。再び各人のソロダンスをフィーチャーしたダンストラックの後に突如発令された「超絶かわいい注意報」でなんと客席に避難を促すアナウンス。もちろん誰1人として会場を離れたオーディエンスはいなかったと思われるが(笑)、直後の鈴木の「ちゅーする?」にて場内は見事に昇天。「想わせぶりっこ」を弾ける笑顔でパフォーマンスし、勢いそのままに「TikTok流行語大賞2022チャレンジ部門」にも選出された大バズソングの「てゆーか、みるてんって何? 」で畳み掛ける。こちらは言わば「みるてん」こと本田珠由記の自己紹介ソングであるのだが、歌詞の途中で嫉妬に駆られた永田や冨田からの横槍が入ったりプロデューサー指原莉乃の直属の先輩であるからこそ可能な「前田あっちゃん」の一節すらあるという、凄まじいメタフィクションや楽屋ネタの嵐。「IQはゼロ以下で!」の言葉通りのお祭りソングに会場も狂喜乱舞であった。ダメ押しとまでに投下される「ポニーテール キュルン 」ではオーディエンスが待ってましたとばかりの全力のガチ恋口上。センターの鈴木も満面の浮かべ「完璧!」とサムズアップで応える。
続いてはスクリーンに先の“ハッピー探検隊”が謎の生物を探索するという映像が流れ、大冒険の末遂に辿り着いた謎の生物には動物の物と思われる耳が生えており……といったところで「ヒロインとオオカミ」。付け耳とスタジャンの装いへとチェンジしたメンバー全員でMVの世界を立体的に表現してくれた。再びスクリーンに投影された映像では今までの表題曲を振り返りつつ、2024年3月20日に発売される1stアルバム『Springtime In You』への思いをそれぞれが語っていく。ここでアルバムのリード曲である「ラストチャンス、ラストダンス」を昼公演に続いてライブ初パフォーマンス。爽やかさと儚さを兼ね備えた片思いの心情をエモーショナルに歌い上げる。
その後は映像で語られた歴代表題曲を惜しみなく連発。サビの掛け合いが楽しい「す、好きじゃない! 」からリリース順をそのまま追う形で「はにかみショート」へと続け、谷崎センターによる「初恋カムバック」では渾身のパフォーマンスを繰り広げるノイミー本体のバックで、メンバー1人1人がカメラ目線で告白をしており、さらに告白がバッティングしたメンバーは目の前で自分を取り合うかのようにモメ始めるという映像が。どちらを見れば良いのかという残酷(?)極まりない仕打ちにすっかりこちらはオーバーキル状態。ブロックラストとして配置されたキラーチューン「まほろばアスタリスク」のラスサビで高らかに打ち上げられた銀テープ越しのメンバー達の切なげな表情に、熱いものが込み上げてきてしまった。
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