ロングインタビューで新作『The Night Park E.P.』を大解剖
GANG PARADEが“夜”で覆すイメージ像、新鮮さを兼ね備えた原点回帰
2023.11.20 18:00
GANG PARADE
2023.11.20 18:00
“演じる”ように歌った月ノ作詞曲
──続いてユニット曲について聞いていきたいんですけど、今回も曲とメンバー編成が決まったうえで作詞をしていったんですか?
マイカ そうですね。でもどうやってチームを振り分けたのかはわからないんです。
ドクソン ハロウィン(「†ENDLESS NIGHTMARE STORY†」)だけは聞いていたような。バラエティ豊かな声色、エンタメ色が強い人にしたらしいです。
月ノ この曲は“夜”の中でも“ハロウィン”をテーマに作詞してくださいって言われていたんです。
──月ノさんが書いた歌詞は物語風のものになっていますよね。
チャンベイビー ミュージカルみたい。
月ノ そうですね。ストーリー仕立てにしてみました。こういうダークなのが得意そうなメンバーが多いなと思って、好き勝手書いたら採用されたパターンなんですけど、森に迷い込んだ王子様と、闇落ちするお姫様のストーリーに落とし込んでみたんです。一本線の括弧が王子様の台詞で、二重線の括弧はお姫様のセリフなんですよ。最後の“サヨナラ”も二重線なので、そこもお姫様のセリフなんです。そんな感じで歌詞カードを読んでも楽しめるものにしてみました。
──歌唱メンバーに配役が決まっているのが面白いですよね。王子と姫の配役は誰が決めたんですか?
月ノ レコーディングしてから歌割でわかりやすい感じにしていただいたんです。ミキが王子で、闇落ちする前のお姫様がベビ、骸になったあとの姫がドク(笑)。最後の“サヨナラ”はベビとドクで歌っているんですよ。だから物語が伝わりやすい歌割りですごくいいなって。
ミキ ココの配役は?
月ノ ココは裏ボスみたいなお妃さま。自分の配役はわかんないんですよね。
──ストーリーテラーのような立ち位置ですよね。
月ノ そうですね。
ドクソン 月ノウサギは月ノウサギ役。“劇団月ノウサギ”。
月ノ (笑)レコーディングのときに“劇団月ノウサギ”という言葉が生まれたんです。“演じるみたいに歌って”と言っていたので、そういう面白い歌い方がたくさん使われております。個人的にはドクがめっちゃ良かったです。
ドクソン 歌割は取れなかったけど、いろんな王子をやったんです。デブの王子とか、ショタの王子とかいろいろやってみたんですよね。
月ノ なのでバラエティに富んだ曲になったのかなと思っています。振付もストーリーに忠実に、わかりやすく作ってみました。6人で遠征中にホテルで集まって、案をもらって私が細かいところをまとめるみたいな感じで作ったんです。それが本当に面白くて、案がポンポン出てくるんですよ。
ユウカ 思ったより使われたよな?
ココ うん。私はサビで採用されました。パンイチで踊ってるのを動画で撮っていて。
──パンイチ!?
月ノ どこにも出せない秘密動画がいっぱいあります。
──あと、これはあえて突っ込んで聞いてみたいんですけど、タイトルの“†(ダガー)”は、どうしちゃったんですか?
一同 (笑)
ミキ どうしちゃった(笑)。
月ノ ちょっと(笑)! 違うんですよ、最初は“ENDLESS NIGHTMARE STORY”だけで送ったんですけど、“記号みたいなものがほしいです”と言われて、試行錯誤を重ねてこれになりました。なので、“どうしちゃった”と言われると……ねぇ?
──すみません(笑)! 私くらいの世代からすると“†”ってどうしても中二病なイメージがあって。昔はネトゲのハンドルネームとかでよく使われていたんですよ。
ココ あー! モバゲーとかでつけている人、めっちゃいましたよね!
月ノ まぁでも、これがついたことによってタイトルを見るだけでどんな曲か予想がつくかなと。わかりやすいという意味では、つけて良かったなと思っています。
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