6弦を張らないスタイルによる生まれる効果とは?
キース・リチャーズがザ・ローリング・ストーンズの要となるギターチューニングを語る
2023.10.20 17:00
(Photo by Dave Hogan/Hogan Media/Shutterstock)
2023.10.20 17:00
本日18年振りのオリジナル・アルバム『Hackney Diamonds』をリリースしたザ・ローリング・ストーンズ。数多くの名リフを生み出したギタリストのキース・リチャーズが、Guitar Player誌の最新号でザ・ローリング・ストーンズ特有のサウンドについて語っている。
通常のレギュラーチューニング(EADGBE)ではなく、最も上の弦である6弦を取り除き、残った5弦のみでオープンGチューニング(GDGBD)でギターを弾いていることで知られているキース・リチャーズ。彼は自身のユニークなギターチューニングがバンドの特徴的なサウンドになっていると発言した。
「これがストーンズのサウンドの特徴なんだ。5弦のみ張ったギターと、ロニー・ウッドのギターだ。アンプは毎回調整しないといけないけど、ギターは素晴らしい。シンプルなチョーキングでオーケストラのような多彩な表現ができる。
ギターの6弦を取り除くことによって、ここまで他の楽器が聞こえてくる隙間が生まれる理由は謎だ。理由はわからないけど、低い1音が消えることによって、他の楽器が前に出てきてより聴こえるようになる。多分そういう理由なんだと思う」
キース・リチャーズによると、最も低い音が出る6弦を取り除くことにより、ミックスに隙間が生まれ、他の楽器がより聴こえるようになるとのこと。リフマスターとして称賛されている彼に数々のインスピレーションを与えたこのチューニングだが、彼は2019年のインタビューで、ロックやブルースにおける効果についても語っていた。
「これは本来はとても古いスタイルのチューニングで、正確には分かっていないけど実はバンジョーから来ていると俺は思っている。エレキギターでそのチューニングを使用すると、普通のギターでは弾くことができないドローンノート(同じ音で持続する低音)も弾くことができるし、それはブルースやロックンロールをやる上で素晴らしい土台になる」