2023.09.11 19:45
ポール・ギルバート
2023.09.11 19:45
1986年にレーサーXのメンバーとしてデビューし、1988年にMR.BIGを結成した超絶凄腕ギタリスト、ポール・ギルバート。光速ギタリストの異名でテクニカルなプレイを得意とする彼が、ギタリストとしてブルースやソウルを研究することの重要性を語った。
小型アンプメーカーPositive Gridとのコラボアンプを発売した記念に、同メーカーのYouTubeチャンネルに登場したポール・ギルバートは、ビブラートでの感情表現についてコメントしている。
「ビブラートがあると音楽がより良く聴こえるんだ。楽器によって表現できる感情が違うなかで、ビブラートをかけることができない楽器もある。でもギターはできるから、やるなら上手く使うべきだ。プレイヤーによってアプローチも違う。メタルのカテゴリーにいたかもしれないけど、ブルースやソウルとの繋がりを持っていたプレイヤーたちに惹かれたんだ。
ロックが進化するにつれ、そのような感覚が少なくなった。単に自分が歳をとったのかもしれないけど、昔惹かれたビブラートやソウルが込められたギターから離れるのは難しかった」
また、どのようなスタイルを持っていてもブルースやソウルから学ぶことは多いとも発言し、ロニー・ジェイムス・ディオの歌を例に挙げた。
「シンガーたちを研究するのも面白い。ブルースプレイヤーたちがプレイするリックは、ブルースシンガーたちが歌うフレーズと同じ感覚だったりする。ヘヴィメタルシンガーを代表するディオの歌にも、そのようなリックが入っている。アレサ・フランクリンとか、さらに昔のシンガーから影響されているんだろうけど、そのようにスタイルが違っても、“ソウル”が入っていることが自分にとって重要なんだ。感情を表す言語や文化のようなものだ」
ポール・ギルバートは2016年にインタビューでもビブラートの重要性について、「自分にとっての“ビブラート・ヒーロー”たちから学ぶんだ!なんで彼らがユニークに聴こえるのかを考えるんだ」と語っていた。