初主演映画『犬、回転して、逃げる』が3月17日に公開
これからも“普通じゃない”ことを──長妻怜央が実践する困難にも立ち向かう生き方
2023.03.11 17:00
2023.03.11 17:00
逃げてもどうせ追ってくる
──作詞・作曲・プロデュースが長妻さん、歌は7ORDERのみなさんが担当されていると。
歌も僕が歌っているところが多いんですけど、なかなかに“癖癖(クセクセ)”でやらせてもらってます。だから、ファンのみなさんに聴いてもらうのが楽しみですね。初めて映画を上映するときに、お客さんがどんな反応するのか、こっそり見に行きたいくらいです。
──メンバーとはどんなお話を?
「自分で作詞作曲できたら嬉しいな」と話した上で、7ORDERの楽曲として出すので、クオリティが下がらないようなものにしたいと伝えました。でも、最終的には「もう好きにやっていいんじゃない?」みたいな流れになったので、すごく嬉しかったですね。世界観爆発で、自由に作らせていただきました(笑)。
──とくにリアクションが印象的だった方は?
最初、諸星(翔希)に歌詞だけ見せたら「いやわからん。どういう曲!?」って笑っていました。で、その後に曲を聴かせたら「なるほど、これはやばいね」と。みんな初めて聴いたときには(声が裏返る感じで)「えええ~!?」と言ってましたね。自分からハードルを上げることじゃないですけど、なかなか不思議な世界観に仕上がったので、僕としては満足です。
──この映画には「◯◯が好き、◯◯が嫌い」という描写がたくさん出てくるので、あらためてご自身の“好き嫌い”を考える機会もあったのではないでしょうか。
小学校の頃とか、僕は給食で出たものは何でも食べてたんですけど、大人になるとわざわざ食べないものって結構あるな、とは思いました。なきゃ食べない、あれば食べる、みたいな。木梨くんは、大人になって“好き嫌い”が爆発した感じですよね。もしかしたら木梨くんも昔は真面目で、几帳面な親から「これ全部食べなさい」と規則正しく食べ物を出されていたのかなって考えたりもしました。
僕も結構それがあって、嫌いな食べ物が多いんです。一番無理なのは、茶碗蒸し。出汁と卵の匂いが苦手で。あとは、かまぼことかはんぺんとか練り物かな。だから、おでんも苦手ですね。おせちとか、ほとんど無理ですよね(笑)。
──(笑)。タイトルにちなんで、長妻さんが「逃げたい」と思ったことについても聞かせてください。
基本、逃げるという考えは僕にはないですけど、強いて言うなら朝起きることから逃げたいです。朝が本当に乾燥しやすくて、もうサナギなんですよ、ミイラみたいになっちゃって。それを避けるために、一度ツアー中に加湿器をつけることにしたんです。ものすごくワーッと水分が出るタイプのやつで、これはいいぞと。それを枕元に置いて寝たんですけど、朝起きたら顔がカッピカピで、枕がビッチャビチャでした(笑)。
──(笑)。「逃げるという考えはない」とのことですが、どんなことにも向き合っていこうという思いがあるんですか?
いや、逃げると追ってくるんですよ。「これ苦手だな」と思って逃げてもどうせ追ってくるから、「立ち向かうしかねぇな」と20歳くらいのときに気づきました。それまでずっといろんなものから逃げてたんですけど、もう逃げてもダメだなって。ダンスや楽器もそうですけど、難しいことばっかりじゃないですか。でも、逃げずに立ち向かおうと切り替えました。
──逃げないと決めたことで、ご自身の中に変化はありますか?
今でも逃げた方が楽だなと思うこともありますし、言い訳とかしたくなっちゃうんですよ。でも、切り替えてからは自分が遊んで練習をしなかったときには「遊んでました」って言うし、寝坊して遅刻したときには「寝坊してさっき起きました」と正直に言うようにしていて。変化っていう変化ではないけど、“自分に嘘はつかない”って思うことでいろんなことが納得いくようになったかもしれないです。
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