関根勤のマニアック映画でモヤモヤをぶっ飛ばせ! 第8回
自分もこういう男になりたい!永遠の憧れ『イコライザー』
2022.12.04 12:00
2022.12.04 12:00
デンゼル・ワシントンだからの親近感
トム・クルーズやジェイソン・ステイサムとかアクション映画の主人公って、1作目を演じたときって年齢が30代とかで若いじゃないですか。それに対して、『イコライザー』出演時のワシントンは50代後半なんですよ。その歳でああいう物語の主人公っていうのも珍しいし、そこが個人的に本作が好きな理由の一つでもあります。組織で動いていないから孤独だし、ずっと本を読んでいる。その哀愁漂う感じも良い。
ワシントンはやはり知的な雰囲気が漂っているんですよね。僕は勝手に彼は『夜の大捜査線』のシドニー・ポワチエの後継者だと思っています。サミュエル・L・ジャクソンやモーガン・フリーマンとも少し違う。異なるジャンルというか、魅力を持っているんですよね。
ワシントンの理知的なイメージって冷静沈着な性格とあの声の良さにも起因しているかもしれません。加えて、アクション作品だけでなく、とにかくいろんな作品に出ているから演技派なんですよね。だから『イコライザー』も、アクションに止まらずヒューマンドラマとして完成度が高い。
今回、僕が『イコライザー』を紹介したかった理由は、世の中のおじさんたちがみんなマッコールみたいな人になってくれればいいな、って思っているからです。僕もなりたいけど、みんながなれば平和になってくれるのに。60歳オーバー全員イコライザー化(笑)。
自分がマッコールになったとして、自宅にああいう敵がせめてきたら、僕は何を武器にして戦うかな……。ゴルフクラブで一番重いサンドウェッジを使うかな。短くて一番重いやつ。あれで外くるぶしをバンカーショットのようにバーンって打ちたいです。クラブは上から下に落とすときに威力が増しますから。パターも短いし重いから、家の中で使いやすいかもしれない。あとは握力測るやつ。あれを口の中に入れて……(笑)。
ストーリーも良くて、とにかく全人類に見てほしい本作。わかりやすい映画だし、何より「頑張れ、頑張れ!」ってワシントンを応援したくなる映画です。でも、それでいてダークなところがまた良いんですよね。