2022.10.07 09:00
©2022「ナニワ金融道」製作委員会
2022.10.07 09:00
1990年から1997年まで「モーニング」(講談社)で連載され、1992年講談社漫画賞、1998年手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞の大阪を舞台に金融のダークサイドを描くマンガの金字塔『ナニワ金融道』が主演に高杉真宙、共演に加藤雅也、赤井英和、宇崎竜童らを迎えて映画化されることが決定した。
全3話からなる本作は、11月25日(金)に第一話 『ナニワ金融道〜灰原、帝国金融の門を叩く!〜』が、12月2日(金)に第二話『ナニワ金融道〜銭と泪と権利と女〜』が、12月9日(金)が第三話『ナニワ金融道〜大蛇市マネーウォーズ〜』が3週連続で劇場公開される。
勤めていた小さな印刷工場が倒産し、最後の賭けとして訪ねた帝国金融にやっと採用される主人公・灰原達之役には映画『ぼんとリンちゃん』(2014年)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞、『散歩する侵略者』(2017年)では毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞受賞、『賭ケグルイ』シリーズ、ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系)、舞台『てにあまる』(2020年)や『ライフ・イン・ザ・シアター』(2022年)などジャンルに縛られず数多くの話題作に出演し、さらにはバラエティー番組『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)にレギュラー出演など演技以外にも活動の場を広げている高杉真宙。
ドスの利いた言動はほとんどヤクザだが、有能な金融屋として灰原の良き指導役となる桑田澄男役は、奈良県出身でメンズノンのモデルとして活躍し、その後多くの作品に出演。第12回日本アカデミー賞新人俳優賞、第5回石原裕次郎新人賞、エランドール賞新人賞、第12回日本映画批評家大賞主演男優賞受賞など、近年も話題作に多数出演する加藤雅也が演じる。
その他にも主人公・灰原以外ほぼ関西弁という本作の共演には、大阪府出身で元プロボクサー、1995年に映画『119』で第18回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、2001年に映画『十五才 学校 IV』で第24回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した赤井英和、京都府出身で他アーティストへの楽曲提供やプロデュース、自身のライブ活動の他、映画・舞台音楽の制作、俳優等、幅広く活躍する宇崎竜童と全員関西出身のキャストを迎える。
そのほかにも早織、仁科貴、柳ゆり菜、波岡一喜、山西惇、本宮泰風、桜まゆみ、阿部亮平、と実力派俳優が出演。監督を務めるのは、大学在学中から自主映画を制作し、卒業後『パッチギ!』にボランティアスタッフとして参加した藤澤浩和。その後上京し、助監督として崔洋一、金子修介、深作健太、矢口史靖、ミシェル・ゴンドリーなど多くの監督のもとで経験を積む。2011年文化庁委託事業「若手映画作家育成プロジェクト」で『嘘々実実』を監督。その後、初長編となる前代未聞の女性同士の社交ダンスを描いた『レディ・トゥ・レディ』(2020年)や『ツーアウトフルベース』(2022年)を監督している。
灰原達之(高杉真宙)は、大学時代の奨学金の返還を滞納してしまったために信用情報に傷がつき、就職先が見つからないでいた。ある日、ネットで偶然、「街金」と呼ばれる貸金業者・帝國金融の求人を見つけ応募する。すると、面接に行くやいなや、いきなり社長の金畑金三(宇崎竜童)から、融資先に返済を迫る「追い込み」に行く社員の桑田澄男(加藤雅也)に付いて行くよう指示される。厳しいやり取りに戸惑いながらも、リアルな金の世界を目の当たりにし、金融屋として生きていく決心をする灰原。そんな灰原たちのもとに金を借りに来るのは、公務員の娘に頼るしかない建設屋、仕事で得た知識をもとに金融屋を騙そうとする不動産屋、公務員をハニートラップにかけるスナックのママ、利権まみれの市長……と、それぞれの事情と欲望を抱えたアクの強い人ばかりだ。一筋縄ではいかない借り主たちとの対決に、時には上手く逃げられそうになりながらも、どうにかこうにか一つずつ案件を切り抜け、成長していく灰原。桑原たちから金融屋としての厳しさを学びつつも、持ち前の優しさを忘れることなく、灰原は欲望の渦巻く大阪の街で奮闘を続けていく。
なお本作は、令和アウトローレーベルと題し、規制やコンプライアンスが日々厳しくなっているこの令和に、アウトローな世界を生きた昭和から平成にかけた名作の主人公たちから、今の時代を生きるヒントをもらおうと立ち上がったプロジェクトの第一弾作品として公開される。