2022.07.26 12:00
旅人のように地球にいる感覚でいたい(UA)
――UAさんは楽器との一期一会とかはないんですか?
UA 楽器ですか?私ね、昔はすごいコレクションするのが好きだったんですけど、大きな火事を体験してからあんまり物を集める気力が無いっていうか(笑)。いい意味でなんですけど。で、特に旅人のように地球にいる感覚でいたいなあっていうのがあったり。子供といるので、あんまり自分の収集癖みたいなのはなくなっちゃって。割と自然のものなら(笑)、流木だったりとか変わった石とか、変わった葉っぱを本に挟んでみたりとか、そういうのはすごく面白くて。息子も鳥の巣とか異常に集めてて。
藤原 え? どこにですか?
UA 鳥の巣が森によくあって。去って行った鳥の巣見つけるのがすごいうまいんですよ。 もう20個ぐらいあって。いつになったら森に戻すんだろうと思って、たまに聞くんだけど、「いやまだまだ置いといて」みたいな感じで。
藤原 どこに飾ってるんですか?
UA 飾ってないです、箱に入れて。なんか風化しちゃうというか崩れていっちゃうし。よっぽどこうなんか土とか使ってないやつだったらいいんだけど。東京でもたまに見つけるときもあって、かつてね。でも東京だとゴミも一緒に使ってる。枝とか葉っぱも使ってるんだけど、ゴミ袋の切れ端とか、プラスチックが入ってきてて、でもかわいく作ってんだよね。あれ見るとなんか感動しちゃうんだけど。私も元々そういうとこあるから似ちゃったのかなあ。
藤原 元々は何を集めてたんですか?
UA あ、でもね、石。鉱物が好きでいろんな国の石とかを集めてたけど。
――石って国によって違います?特徴とか。
UA 全然違いますね、色味とか。モロッコ行った時も石ばっかり集めてて(笑)。すごい大きな石、持って帰ってきて。だけどそれもなんかね、石がたまにそこに帰りたがってるみたいなことを感じたことがあって。で、一回ハワイのオリビンっていうマグマが固まってできる石があって。ハワイのダイヤモンドなんて言われて、結構簡単に見つかるんだけど、戻しに行った事ある。何年か後に。ちょっとこの子は嫌がっている気がするっていうか、東京にいたがってない気がするっていう感じがして持ってきたのにまた戻すみたいな。
藤原 この前聞いた話なんですけど、沖縄のガンガラーの谷に行った時にそこのものを持って帰った人がいて。そしたら祟りにあったらしいです。不幸ばかり起きて、返した方が良いって言われて返しに行ったみたいな。
UA だから誰かの念が入ってたのかもわかんないね。
――物に宿る魂みたいなものって感じます。古着が好きな人もいるし、ちょっと無理な人もいるし。
UA そうですね。古着屋さん行くと、本当疲れますよね。なんか私!私!僕!僕!ってこう訴えてくる感じで、なんで買っちゃったんだろう?みたいな。全然似合ってないかもみたいなのも、気をつけないとなと思う時ありますよね。
――最近気になってることとかありますか?食べるものが変わってきたなとか、それが作るものに関係してるとか。
藤原 お茶は好きですか?
UA 実を言いますと、コーヒーが好きだったんです。でもちょっと中毒気味で、コーヒー飲んでると結構もうコーヒーに持ってかれちゃって他に興味がなくなっちゃうっていう、アディクトしちゃう性質があって、飲みすぎてるなって分かってたんだけどやめられない何かがあって。それでAJICOのツアーの時に、初めてぎっくり腰しちゃって。結構つらかったんです。まあ関係はないんですけれども、冷え性も元々あるしでコーヒー一切やめて、一年ぐらい。でもね、あの「お茶」という歌はどっちが先だったんだろう?先に書いてるはずで、ちょっとなんか予言的になってしまって。お茶の深みにその後すごくハマったんですかね。今またすっかり腰も治ったのでコーヒー結局飲んじゃってるんですけど(笑)。
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