実力派8名が岸井ゆきの×浅野忠信の繊細な物語を彩る
川上未映子の長編を初映画化『すべて真夜中の恋人たち』に森田望智、深川麻衣、塩野瑛久ら
2026.04.03 09:00
©2026『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会
2026.04.03 09:00
川上未映子の初の恋愛小説を原作に、岸井ゆきのと浅野忠信の共演で映画化される『すべて真夜中の恋人たち』の追加キャストが解禁された。
本作は、人との関わりを拒んで生きてきた女性が年上の男性と出会い、自らの孤独と向き合う姿を描く物語。原作者の川上は『乳と卵』(2008年)で芥川賞、『夏物語』(2019)では毎日出版文化賞を受賞し国内外から熱い支持を得ており、自身の長編小説が映像化されるのは今回が初となる。
以前から原作小説のファンだったという岸井ゆきのが演じるのは、フリーの校閲者・入江冬子。そして日本を代表する俳優・浅野忠信が、ひょんなことから冬子と出会い交流を深める物理教師・三束役を演じる。監督は、『あのこは貴族』(2021)がフランスでも大ヒットし、シスターフッドと徹底した人物描写で話題を呼んだ岨手由貴子。女性の心の機微を丁寧に描いてきた岨手監督が、繊細な物語を徹底したこだわりと深い敬意で映し出す。
今回解禁された追加キャストは8名で、まずは冬子と共に校閲局で働き、物事をはっきりと主張する性格の持ち主・石川聖(ひじり)役に森田望智。おとなしい冬子と気が強い聖という対極な性格ながら、冬子にとって数少ない友人である聖が物語に影響を与えていく。なお映画『ナイトフラワー』(2025)で第49回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞と新人賞を受賞し、NHK連続テレビ小説『巡るスワン』(2027)のヒロインに抜擢されるなど注目を集めている森田だが、岸井とはドラマ『恋は闇』(2025)に続く共演となる。
冬子の高校時代の友人で、長野に住む主婦の早川典子役に『嗤う虫』(2024)や『ぶぶ漬けどうどす』(2025)など立て続けに主演作が公開されている深川麻衣。また、原作にはないオリジナルキャラクターで、森田演じる聖と微妙な関係である大橋役をNHK大河ドラマ『光る君へ』(2024)の一条天皇役でファン層を拡大し、ドラマや映画にひっぱりだこの塩野瑛久が演じる。
さらに冬子の元上司役に中村優子、レストランの店員役に長井短、聖の後輩役に祷キララ。そして高校時代の冬子役を連続テレビ小説『風、薫る』(2026)への出演が控える中井友望、冬子の高校時代の同級生役を『愚か者の身分』(2025)で第80回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞した林裕太が演じるなど、第一線で活躍するキャスト陣が脇を固めている。
コメント一覧
森田望智(石川聖役)
この作品を通して、色々な色で混ざりあう曖昧で繊細で、けれどたしかに存在する人と人との関係性の稀有さに触れることができたように思います。
温もりと愛と決して折れない信念がこもっている岨手監督の演出は、聖の感情の深淵までわたしを連れて行ってくださり、ずっとこの景色に浸っていたいと思うほど心地いい撮影期間でした。
眼の奥に名前のつけられないような感情をたくさん宿らせているゆきのちゃん演じる冬子に、いい意味で翻弄され、魅せられ、感じた愛おしさは今でも胸に残っています。
聖なりに愚直に生きている姿を、川上未映子さんの紡ぐ言葉の輝きを、ぜひスクリーンで見届けていただけたら嬉しいです。

深川麻衣(早川典子役)
念願の岨手組に参加できること、そして3度目のご縁になる岸井ゆきのさんと、川上未映子さんの紡ぐこの素敵な物語の中でご一緒できることがとても嬉しかったです。
私が演じる典子という女性は、結婚して子供がいながらも、主婦である自分や日常に虚無感を感じている、真夜中の恋人たちのうちの一人です。
映像から澄んだ空気や香りや温度を感じるような、様々な光と夜をとじこめたような、とても素敵な作品です。
ぜひ映画館でご覧いただけたら嬉しいです。

塩野瑛久(大橋役)
『すべて真夜中の恋人たち』の中で描かれる、人と関わることの不器用さや、言葉にしきれない孤独、人と人との微妙な距離感がとても印象的でした。
本作はフィルムでの撮影ということで、撮り直しが容易ではない環境ならではの緊張感があり、一つひとつのテイクに自然と集中力が生まれていたと思います。
フィルムならではの光の捉え方がとても美しく、瞬間瞬間の揺らぎが冬子たちの心情を表しているようでした。
観終わったあとに、静かに余韻が残る作品になっていると思います。ぜひ劇場で体感していただけたら嬉しいです。

解禁済みコメント一覧
岸井ゆきの(入江冬子役)
川上未映子さんの小説が大好きで、様々な媒体でお話しさせていただくほどでした。
『すべて真夜中の恋人たち』は、私の中であまりにも完成されていて、映画になることもその主人公を担うのも不安が大きく難しいと感じましたが、この物語が映像として立ち上がるとき、冬子として立っていたいと思いました。
大好きな原作の文字のイメージから抜け出すのには試行錯誤しましたが、目の前にいる監督やスタッフと今そこに在るものを信じて、16ミリフィルムに閉じ込めることが出来ました。
原作を愛するすべてのみなさまにもう一度冬子に出会っていただきたく、まだ冬子を知らないみなさまには、この世界を知ってほしいです。
浅野忠信(三束役)
『すべての真夜中の恋人たち』公開決定!とても嬉しいです!
三束さんという役を演じるにあたり、彼の秘密をとことん考えました。
しかしこの役をより確かなものにできたのは岸井ゆきのさんが演じる入江冬子さんがいたからです。
そして岨手由貴子監督に自分の作った三束さんを理解していただき共にフィルム撮影できる事でより深く作品を表現できたと思っています。
岨手由貴子(監督・脚本)
はじめて原作小説を読んだときのこと、岸井さんや浅野さんにお会いしたときのこと、ロケハン中や夜の会議室であれこれ構想したこと。そんなひとつひとつの断片が確かな線を結んで、ようやく一本の映画が完成しました。
映画をつくるたびに感じるのですが、企画段階から完成に至るまでに交わされたあらゆる会話が、いつも重要な気づきを与えてくれて、どこへ向かうべきかの道しるべになってくれます。
この素晴らしい原作に魅せられたスタッフ、キャストとの出合いが、映画『すべて真夜中の恋人たち』をつくりあげました。
公開までまだ少しありますが、多くの方に観てほしいし、この物語について話してほしい。
その日が待ち遠しくて仕方がありません。
川上未映子(原作)
世界中の読者から、この作品への心のこもった感想を受けとるたびに、まるで青白い炎にふれているような気持ちになります。岨手監督によって、そして岸井ゆきのさん、浅野忠信さんが演じる冬子と三束さんによって、その静かな熱はさらに濃く深くなり、文章では見ることのできなかった、知ることのできなかった、たくさんの感情や記憶に出会いました。みなさんに観ていただける日が今から楽しみでなりません。