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原作は吉本ばななの短編小説、感情の往復を描く“再生”の物語

岸井ゆきの×ツェン・ジンホアW主演、日台合作映画『シンシン アンド ザ マウス』6月26日公開

2026.03.19 08:00

© 2021 Banana Yoshimoto. Based on the novel by Banana Yoshimoto, published by Shinchosha. Rights arranged through ZIPANGO, S.L.

2026.03.19 08:00

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吉本ばななの短編小説集『ミトンとふびん』内の一篇「SINSIN AND THE MOUSE」が映画化され、『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』のタイトルで6月26日(金)より全国公開されることが決定した。

原作の「SINSIN AND THE MOUSE」は、最愛の母を失った主人公・ちづみが旅先の台北でシンシンという男性に出逢い、喪失感の中で再生していく姿を描いた物語。台湾の金馬映画祭においてFilm Project Promotion(FPP)部門の優秀企画に選出され、日台合作での映画化が実現した。

主演を務めるのは、岸井ゆきのと台湾人俳優のツェン・ジンホア。出演映画が連続で興行収入1億台湾ドルを突破したことで「億万の幸運星(スター)」と呼ばれるツェン・ジンホアは、2025年に公開された映画『我家的事(原題)』で第62回金馬奨の最優秀助演男優賞を受賞した演技派若手俳優。本作の監督・脚本は『ボクは坊さん。』『すくってごらん』の真壁幸紀が務め、言葉を超えて響き合う二人の繊細な感情の往復が、やがてひとつの“再生”の形になる様を描き出す。

映画公開にあたり、岸井ゆきのは「ほんとうに大事なことはきっと誰もが知っているけれど、教えてもらうのはあなたでなければならないって時が、人生にはあるのだと思う」と作品を通した自身の思いを明かし、「ちいさくてあたたかくてやさしい映画です。ぜひスクリーンで観てくださいね」とコメントを寄せた。また、日本語での演技初挑戦となったツェン・ジンホアは「台北は私にとってとても馴染みのある場所ですが、この映画の中で描かれている台北は、これまでとは異なる感覚や視点があり、とても新鮮に感じました。初めて日本語に触れ、大きなスクリーンの中で自分が日本語を話している姿を見たときは、その体験に不思議な気持ちが湧くと同時に、深く感動しました。」と映画を観た印象を語った。また、真壁監督は「是非、小さな音、声まで体感してもらえたら」と観客へ希望を託した。

なお、本作は先日までスコットランドで開催されていた第22回グラスゴー映画祭でワールドプレミア上映された。チケットが発売早々に完売するなど非常に高い注目を集め、“圧倒的な演技、見事な演出、そして見事な映像表現が光る”、“喪失が生み出す虚無をこれほどまでに捉えた映画は稀だ”、“人生に再び恋をする映画のように感じられた”など、現地の観客からも好評を得た。現地では真壁監督も映画祭に参加しており、上映を振り返り「原作が持つ普遍性、キャストのお芝居は、国や世代を超えて、観客の心を揺さぶっていました」と手ごたえを感じたと語った。

そして本作の公開を記念したジャパンプレミアの開催も決定。岸井のほか来日するツェン・ジンホア、真壁監督が舞台挨拶に登壇する予定で、イベントの詳細は順次公式サイトやSNSなどで公開される。

コメント全文

吉本ばなな(原作者)
その瞬間          吉本ばなな

ねずみ、じゃなくてちづみ役の岸井ゆきのさんがあまりにも美しく、どの表情も見逃せず、まるでこちらが恋をしているような気持ちになった。今の年齢の彼女をこんなにも美しく撮って残すことができるなんてすばらしい。恋に落ちていくときの独特の集中力をリアルに感じた。その中では音がとても重要な要素であることも。
 原作者が言うのもなんだが、「おい君、確かにたいへんだったがいつまでもくよくよしてないで飯食って寝ろ」と言いたくなるような話ではある。でも、人間にはそうやってくよくよしている時期が必ずあるのではないだろうか。何をしていても死んだ親しい人のことを思ってしまうときが。ずっと目に涙がたまっているような時期が。
 その中に彗星のように現れる新しく無邪気なトラウマ爆発美青年の勢い。彼に心が貪欲に集中していくこと。
 立ち直りの瞬間を描いた美しい映画だった。

岸井ゆきの(ちづみ役)
ほんとうに大事なことはきっと誰もが知っているけれど、教えてもらうのはあなたでなければならないって時が、人生にはあるのだと思う。
私は自分の足りないところばかりが目に付いて、ちょっとした長所も見失うことがありますが、たとえ自分が好きな自分じゃなくても、そばにいてくれるひとの言葉や温度をちゃんと見つめることが出来れば、それさえ出来ればきっと大丈夫なのだと思えた撮影期間でした。
ちいさくてあたたかくてやさしい映画です。
ぜひスクリーンで観てくださいね。

岸井ゆきの ©︎Mistuo Okamoto

ツェン・ジンホア(シンシン役)
『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』の撮影に参加できたことをとても嬉しく思っています。台北は私にとってとても馴染みのある場所ですが、この映画の中で描かれている台北は、これまでとは異なる感覚や視点があり、とても新鮮に感じました。また、この作品を通じて初めて日本語に触れ、大きなスクリーンの中で自分が日本語を話している姿を見て、その体験に不思議な気持ちが湧くと同時に、深く感動しました。
さらに、映画の中で描かれる二人の登場人物の巡り合わせと率直な心の交流が、小さなねずみの物語によって結びつき、互いに癒し合っていく様子は、たとえ短い時間であっても真実の感情が込められていると感じました。旅は悲しみや喪失の感情を和らげてくれるものであり、そこで出会う新しい人々や風景の一つひとつが、かけがえのない大切な贈り物なのだと思います。

ツェン・ジンホア ©︎quencyyen

真壁幸紀(監督)
東京と台北の物語をスコットランドの映画祭で初上映したのですが、原作が持つ普遍性、キャストのお芝居は、国や世代を超えて、観客の心を揺さぶっていました。
そんなヨーロッパのお客さんの反応を目の当たりにして、ある一つの条件さえ満たせば、この映画が皆さんの心に届く事を確信しました。
それは、映画館のサウンドで観てもらう事。
是非、小さな音、声まで体感してもらえたらと思います。

株式会社ロボット・阿部豪(プロデューサー)
『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』は日本と台湾のスタッフ・キャストが国境を越えて共に作り上げた作品です。異なる文化や言語の壁を越え、人と人が出会い、心を通わせていく過程を描いています。
本作が、多くの方の心に届き、作品として長く愛されることを願っています。

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岸井ゆきの

アーティスト情報

1992年2月11日生まれ、神奈川県出身。
2009年俳優デビュー。以降、映画、ドラマ、CMなどで活躍。2014年、初主演を務めた映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』(17/森ガキ侑大監督)にて第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。映画『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督)では第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
映画『ケイコ 目を澄ませて』(22/三宅唱監督)では第46回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞をはじめ多くの映画賞を受賞。近年の出演作に映画『若き見知らぬ者たち』(24/内山拓也)、ドラマ「お別れホスピタル」「恋は闇」がある。

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