2026.03.01 15:00
乃木坂46「5th ALBUM MEMORIAL LIVE『My respect』」より ©︎乃木坂46LLC
2026.03.01 15:00
梅澤美波が巻き起こしたこの日一番の爆風
本公演の言わば盛り上げ隊長的な役割は4期生が担当。挨拶がわりにとグループ屈指のキラーチューンであり、期別曲にも関わらずMステ出演まで果たしてしまったなんて逸話を持つ「I see…」をぶちかましてから、近年はそんな前曲に迫らんばかりの爆発力をライブにもたらすようになった快速サーフロック「ジャンピングジョーカーフラッシュ」のぶち上げコンボをお見舞いする。

そんな4期生はそれぞれに色とりどりのサングラスを着用し、またその手にはそれぞれを象徴するようなアイテムが。黒見明香のバット、柴田柚菜のポンポン、 金川紗耶のキツネ耳と尻尾でファンにはお馴染みの野球コンボ。他にも林瑠奈の飼い犬・飼い猫ならぬ「飼いぬい(ペット、または家族として大切に扱っているぬいぐるみ)」としてお馴染みの「ピムりん」がついにステージデビューを果たすこととなったり、遠藤さくらは好物として公言するみたらし団子(のサンプル)だったり、さらには田村真佑の猫(楽曲「懐かない仔猫」でセンターを務めたことから)、弓木奈於の舞妓の人形(京都出身)、佐藤璃果のバブルガンや筒井あやめのモップ(当曲MVにちなんだアイテム)など、趣味、嗜好、ルーツ、楽曲など多方向へのリスペクトをあえてコミカルにパッケージした粋な演出は感動ものだった。

その後も卒業メンバーである掛橋沙耶香のセンター楽曲「図書室の君へ」では親交の深かった金川(さやちゃん’sというコンビ名)がそのセンターを引き継ぐなど粋な演出(この日先んじて6期生によりパフォーマンスされた「市営ダンスホール」の歌詞に登場する“ヘミングウェイ”が当曲にも登場するなんて繋がりもまた粋であった)は続き、ラストは林センターの新曲「Fake Doctor」で締められる。

4人となった3期生は活動10年目を迎えていることもあって期別曲の充実度も随一だ。その珠玉の名曲たちをなんとも贅沢にメドレー形式で繋いでいく。パフォーマンスはもはやさすがというか、盤石の一言。吉田綾乃クリスティーの温かな歌声と伊藤理々杏の力強い歌声には耳が、梅澤美波と岩本蓮加のキレのあるダンスには目が、釘付けになってしまう。新曲である「世界はここにある」の後からが先述のメドレーで、なんせ「思い出ファースト」から「未来の答え」を挟んでからの「自分じゃない感じ」で「トキトキメキメキ」という充実ぶりだ。特に「自分じゃない感じ」の導入部は卒業メンバー山下美月が担当することが多かった煽りの部分を山下と親交の深い伊藤が担当しており、ここにもまた粋なリスペクトを感じる。

繰り返しになるがこのメドレーは3期生楽曲の充実度に改めて圧倒される流れであり、「毎日がBrand new day」以降からはグッとシリアスに、そのパフォーマンスは一変。歌とダンスに鋭さを滲ませ、攻撃的な面持ちで披露された「大人たちには指示されない」と、その繋ぎも含め本公演でトップクラスにカッコ良かった「僕の衝動」からの梅澤による「うちら最大の風、吹かせちゃいますか!」の一言で投下された「三番目の風」では文字通り場内にコールと熱量の爆風が吹き荒れる。もはやそれは風なんてレベルではなく、嵐と言ってもいいほど(笑)。そんな嵐を「僕が手を叩く方へ」で優しく諌め、3期生パートは終了。
ステージには4期生、5期生、6期生がカムバックし「My respect」を当日参加メンバー全員で披露。満を持しての全員集合、そちらを万感の思いで見つめるオーディエンスが作り上げた多幸感溢れる光景に何か強く感じるものがあったのだろうか、メンバー数名の目には涙が。

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