2025.12.27 17:00
2025.12.27 17:00
連絡の最後に必ず「今日も一日頑張ろうね」とつけています
──栞は友人という存在をとても大切にしている人物ですが、池端さんはどうでしょう。大切にしているものや特別な存在はありますか?
中学時代からずっと仲良しの友人がいます。その子とふたりでカラオケに行っては、歌うよりもおしゃべりがメインの時間を過ごすんですよ。あの時間は私にとって特別なもの。会話の中身は本当になんでもないことばかりなんですけどね。この関係がずっと続いているのがなによりも嬉しい。大切な友人なんです。

──カラオケにこもっておしゃべり。いいですね。
ふたりだけの空間でゆったりできるのがいいんですよね。カフェもいいんですけど、一番落ち着けるのはカラオケなんです。メロンソーダが好きなので、ドリンクバーでおかわりしながら(笑)。
──美絽さんと蒼戸さんとはご飯のお話をされていたとのことですが、行ってみてよかったお店はありますか?
そうですね……あ、3人でもんじゃ焼きを食べに行きました。私はそれが初もんじゃで、プロレベルの腕前の虹子がたくさん作ってくれました。美味しかったな。
──ヘラは使いこなせましたか?
うーん……どうだろう……。でも、頑張って食べました(笑)。
──この『白の花実』の中で、栞たちが「ごきげんよう」と挨拶するのが印象的だったのですが、池端さんの周りで流行っている挨拶はありますか?
私自身のマイブームというか、自然とやっていることならあります。

──どんなものでしょう?
友人とSNSで連絡を取り合ったとき、最後に必ず「今日も一日頑張ろうね」とつけています。私がこう伝えると、相手も「うん、頑張ろうね」って返してくれる。このやり取りが嬉しくて。なんだか癖になっているというか。
──幸福なやり取りですね。
お仕事をしている友人だけでなく、学校の同級生はもちろん、母にもよく伝えています。というか、母がそういう励ましの言葉をかけてくれる人なので、その影響が大きいのかもしれません。
──中学時代からのお友達と過ごす時間が大切だとのことですが、それはやっぱり、仕事から離れて素の池端さんに戻れる時間が必要だということなのでしょうか?
それが一番だと思います。その子の前だったら私はより自然体でいられるし、あれこれ余計なことを考えなくてもいい。このお仕事は年上の方と交流させていただくことがほとんどで、そこでは一つひとつの現場ごとに、多くの学びがあります。でも、だからこそ、気楽でいられる時間は必要だなって。

──仕事をする際にはどうしても、大人になることを求められたりもするでしょうしね。
そうかもしれません。だから友人との時間で息抜きができるというか、その子の存在が私の癒しになるんです。
──俳優デビューから3年が経ちましたが、現在の活動の中で意識されていることはありますか?
とにかくいろんな作品に触れることです。お芝居をするようになってから、映画館に行くことも増えました。完成された作品から学ぶことは多いですね。
──たくさん吸収していると。
はい。あとはやっぱり撮影の現場です。まだまだ分からないことのほうが多いので、なにか少しでも気になることがあったら、監督たちに聞くようにしています。
──たとえばどんなことを?
お芝居をする際、そのシーンにおける役の感情がうまく掴めないときなどです。あるいは、感情は掴めているけど、それをどう表現すればいいのか迷ったときもそう。自分のお芝居が実際にどう映っているのか、モニターで見せていただいたりもします。

──池端さん自身は現実的な性格だということですが、そうした経験を重ねることで、また新しい視点が得られそうですね。
本当にそうなんです。ただ落ち着いている人間のままだったら、こうして前のめりにはなれていないと思います。これからもっともっと「頑張んなきゃいけないぞ!」と思う機会が増えてくるはずだと感じていますし、いま以上にガツガツ取り組んでみてもいいのかもしれないとも感じています。
──こうやってお芝居を通していろんな文化に触れているわけですが、興味・関心の幅も広がりつつありますか?
どんどん広がっています。自分の世界も広がっていくので、すごく面白いですよね。私は韓国ドラマが好きなので、韓国語もちゃんと勉強して、もっと文化の深いところまで触れていきたいなと思っています。
──言葉をマスターすれば、実際に作品に出るのも夢ではないですしね。
いつかそうなれるよう、これからも頑張っていきます。




