ドキュメンタリー映画で顕在化された規格外バンドの凄さとは
「あと25年はフルスイングできる」TAKUYA∞が誇る、UVERworldの“一番の武器”
2025.12.15 18:00
2025.12.15 18:00
UVERworldは、とにかく規格外なバンドだ。“国民的”と称するのは少し違う、圧倒的にナンバーワンであり、オンリーワンな存在であることは今やファンならずとも知るところだろう。今年結成25周年、デビュー20周年の節目を迎えた彼らの“凄さ”を臨場感を持って可視化したライブ&ドキュメンタリー映画『UVERworld THE MOVIE: 25 to EPIPHANY』が、12月12日に公開を迎えた。
フロントマンのTAKUYA∞は、バンドのマーケティングについて「考えていない」という。届ける先が日本だろうが、世界だろうが関係ない。常に自分たちが信じるフルスイングをし続けてきたことで、辿り着いた唯一無二の境地。UVERworldが貫く信念について、また今回の映画について、メンバーを代表してTAKUYA∞に語ってもらった。

撮影と雨は本当に相性がいいと思っています
──結成25周年を機にパフォーマンスを映画化しようと思われたきっかけは何だったんでしょうか?
「映画を作ろう」とチャンスをいただいた形で、自分たちから発信したわけじゃないんですよね。10代の頃の自分の映像とかって僕は全く持ってないんですけど、バンドを始めたぐらいから自分たちでプロモーションビデオを撮ったりしていて、初期の頃の映像は残っているんです。それを見てやっと思い出せる感情とかがあったりして、だから今回の映画も10年後や20年後、そういうものになるんじゃないかと思ってありがたくお受けしました。
──昔の映像を見返した時に思い出せる感情とは、言葉にするとどのようなものなんでしょう。
少し遅れてやってきた青春って感じですね(笑)。自分たちの昔のミュージックビデオとかは。
──監督を担当されたオ・ユンドンさんはライブフィルムもよく作ってらっしゃる方々だと思いますが、実際出来上がった映像を見てどうでしたか?
オーストラリアはかなり雨が降って、予定通りの撮影はできていなかったようなんですけど、想像以上に良いものに仕上げてこられるなぁっていうふうに僕は思いました。
──広大な自然と、バキバキの照明機材のコントラストがめちゃくちゃカッコよかったです。あのような大自然の中でのパフォーマンスはいかがでしたか?
そもそも海外で演奏できることと、ミュージックビデオを撮れるということにテンションが上がっていました。場所はオーストラリアの海岸沿いのゴルフ場なんですけど、スタッフの方達も日本人の方がほとんどいらっしゃらなかったので、やりとりはいつもよりはスムーズにいかなかったんですけど、その全てが楽しい経験になりましたね。

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──他のメンバーさんも楽しまれていました?
そうですね、僕たちはインディーズの頃から雨に降られることが多くて。だから雨に対する捉え方とかも結構前向きというか。撮影中も「大丈夫ですか?」みたいな感じでスタッフの方が心配してくださって、天候なんて誰のせいでもないのに「すみません」って謝られたりしたんですけど、僕たちは全然気にせず楽しめました。
──雨の中でこそ撮れる映像みたいなのもありますもんね。
そう、僕は写真がめちゃめちゃ好きで世界各国で撮っているんですけど、雨上がりは路面も濡れていて、光の反射が増えるから1.5倍くらい綺麗になるんですよね。撮影と雨っていうのは本当に相性がいいと思っています。

──TAKUYA∞さんがご自身で撮られた雨上がりの風景で、心に残っている風景はありますか?
東京駅の前は水はけがとても悪いんですよ。だから雨が降ると「あ、東京駅が今日は綺麗だろうな」ってすぐ思い浮かびます。完全に東京駅が反転して地面に映るんです。あの辺りは本当に良いですよ、もう撮りすぎて撮るところがないくらい撮りました。
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