14年目を迎えたi☆Risで描くビジョン、個人の野望も語る
久保田未夢のポジティブ思考を支えるメンタル術、声優とアイドルの両立がくれる自己肯定感とは?
2025.12.11 18:00
2025.12.11 18:00
i☆Risが26枚目のシングル『夢へのヒトカケラ』を11月19日にリリースした。TVアニメ『嘆きの亡霊は引退したい』第2クールエンディング主題歌となる新曲は、松隈ケンタが手掛けた爽快なロックチューン。今回のインタビューには『嘆きの亡霊は引退したい』のヒロイン、ティノ・シェイド役を演じる久保田未夢が登場し、今作について語ってくれた。
さて、i☆Risは11月7日にデビュー13周年を迎え、11月15日にぴあアリーナMMで開催したワンマンライブ「i☆Ris 13th Anniversary Live -TITLE MATCH-」も大成功に終えたばかり。声優とアイドルを両立しながら独自の道を突き進む、i☆Risはますますパワーアップ中と言ったところだ。インタビュー後半では、久保田のキャリアにスポットを当てながら、声優とアイドルの二刀流を実践していく上で感じる楽しさ難しさについて話を聞いていった。 【記事最後にプレゼント情報あり】

i☆Risだからアイドルを続けてこれた
──まず、11月19日にリリースされたi☆Risの新曲「夢へのヒトカケラ」の紹介をお願いします。
この曲は、私がヒロインのティノ・シェイド役を演じさせてもらっているTVアニメ『嘆きの亡霊は引退したい』の第2クールエンディングテーマとなっております。i☆Risちゃんのアニメタイアップ楽曲は約3年ぶりで、2022年のNetflixで配信された『賭ケグルイ双』のエンディングテーマだった「Queens Bluff」以来なんです。今回、松隈ケンタさんが曲を作ってくださって、歌詞にアニメの大切なワードや情景が散りばめられてる疾走感のあるバンドサウンドになってます。i☆Risで13年間いろんな楽曲を歌ってきましたが、この曲でまた新しい私たちをお見せできるのではないかと思っております。
──特に印象に残っている歌詞を挙げてもらえますか。
サビの中に出てくる「運の波に乗って今を歩いている」っていうフレーズですね。作品の主人公のクライ・アンドリヒの心情なんですが、私も共感するというか。アニメのクライもめちゃめちゃ運がいいんですけど、私もこのお仕事、運だけでここまで来ちゃってるなって感覚があって(笑)。私はたまたま運よくi☆Risに受かり、たまたま運よく14年目でも活動させてもらえてるので、このフレーズはシンクロするなと思いました。
──では、ストーリー性のあるMVの撮影エピソードを聞かせてください。
i☆RisちゃんのMVで、ストーリーのあるMVがすごく久しぶりで、14枚目の「Shining Star」以来8年ぶりくらいなんです。だから、新鮮味がありましたね。
──内容的には、アイドル好きの女の子が大人になってアイドルのライブを企画するというお話ですよね。
そうなんです。MVの中で、私が会議でプレゼンしてるシーンがあるんですけど、寄りとか引きとかカットごとに4回くらい撮ったんです。あのときはパワポと紙資料だけいただいて台本無しだったので、4回ともグッズのプレゼンをそれっぽくフリーでしゃべってました(笑)。あと、ライブシーンではエキストラの方たちがお客さん役になってくださったんですけど、それ知らなくて当日スタジオに行って驚いちゃって(笑)。でも、おかげでいいライブシーンになったと思います。それと、私の幼少期の役を別の女の子が演じてくれたんですけど、よく見るとスマホのケースが私と一緒だったりとかするんです。そういう細かい部分に注目してくれたり、お話のつながりとかも楽しんでもらえたらうれしいなと思ってます。

──さて、i☆Risは11月15日にぴあアリーナMMで13周年記念ライブ「i☆Ris 13th Anniversary Live -TITLE MATCH-」を開催しました。ベーシックな話ですが、久保田さんがライブに向かうときはいつもどんなことを思ってますか。
私は、ライブはファンのみんなとの戦いだと思ってるんです。今年のツアーであえてMCを減らして曲を連続で披露したんですけど、それがお客さんにも好評で。お互いバチバチのライブを望んでるんだなって感じますね。私たちとしては、お客さんのHPゴリゴリに削るぞ!って気持ちで向かいますし、お客さんが「次の日動けないよ〜」って言うくらい熱く満喫できるライブを心掛けてます(笑)。
──今のi☆Risは攻めモードなんですね。それでは、ライブタイトルにある「TITLE MATCH」に掛けた質問で、久保田さんがi☆Risの活動を通じて勝ち取ったもの、i☆Risだからこそ叶えられものはなんでしょうか。
私がこんなにも長くアイドルという仕事を続けられているのは、i☆Risというグループだったからじゃないかなとは思ってます。もともと私はアイドルに憧れがあったタイプの人ではなかったので、正直成り行きでアイドルになってしまったってところがあるんですよ(笑)。ただこのグループ、自分も含めてメンバー全員が静かに負けず嫌いなんですよね。それは誰かに対してとかじゃなく、自分が歌って踊るのができなくて悔しいみたいな、できない自分に対しての負けず嫌いなんです。だからみんな自発的に必死に練習してきて実践するみたいな状況を、メンバーみんなが作ってくれたんですよ。私は、いまだにメンバーの中で一番歌もダンスも演技もできないって気持ちがあるんです。なのでメンバーがずっと私の前を走ってくれてたからこそ、私もみんなの背中に追いつかなきゃって気持ちになれたし、それでここまでアイドルを続けてこれたのかなぁとは思いますね。

──メンバーのおかげで今の久保田さんがあると。
そうですね。私がアイドルを続けられたのは、i☆Risのこのメンバーだったからっていうのはすごく思います。シンプルに勝利って部分で言えば、ファンにはいつも勝ってますよ(ドヤ顔)。ライブもそうだし、特典会で写真撮るときもみんなすごい弱いんですよ。いつもみんなド緊張してるんで、まだまだ弱いなぁみたいな(笑)。ファンの方には感謝はしつつ、いつも勝ち誇ってます(笑)。
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