滝藤賢一、野村周平、高橋和也、石橋蓮司ら個性派も集結
柄本佑主演×渡辺謙共演『木挽町のあだ討ち』長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史ら新キャスト12名解禁
2025.11.10 07:00
©2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 ©2023 永井紗耶子/新潮社
2025.11.10 07:00
柄本佑主演、渡辺謙の共演で2026年2月27日(金)に全国公開される映画『木挽町のあだ討ち』の新たなキャストが解禁された。
本作は芝居小屋「森田座」を舞台に、“あだ討ち”の裏に隠された真実を描く江戸ミステリー。原作は第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞し『このミステリーがすごい!2024年版』や『ミステリが読みたい!2024年版』などにも選出された永井紗耶子の同名小説で、2025年には歌舞伎としても上演され大きな話題を呼んだ。
主人公は、ある雪の降る夜に森田座のすぐそばで起きた“あだ討ち事件”の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎。あだ討ちを成し遂げたのは伊納菊之助という若侍で、事件は美談として語られることとなるが、総一郎が人々から事件の経緯を聞く中で徐々にあだ討ちの裏に隠された「秘密」が明らかになっていく。監督・脚本を務めるのは時代劇の名手・源孝志。加瀬総一郎を柄本佑が演じるほか、森田座で謀略を巡らせる立作者・篠田金治を渡辺謙が重厚に演じる。
今回解禁された新たなキャストは12名。物語の発端となる伊納菊之助役を、なにわ男子のメンバーで俳優としても目覚ましい活躍を見せ『おいしくて泣くとき』(25)や『恋に至る病』(25)など出演作が相次ぐ長尾謙杜が演じる。菊之助は父のあだ討ちを見事に成し遂げた若侍として称えられるが、その裏では誰も知らない秘密を抱えており、凛々しくもどこか影を帯びた眼差しが物語の鍵を握る重要な役どころ。菊之助役のキャスティングについて、本作の須藤泰司プロデューサーは「長尾くんは、前回ご一緒した『室町無頼』においてはワイルドな魅力全開でした。けれど本来の彼は男も魅入ってしまうほどの美少年。そして今回の菊之助は女性のような美しい容姿が必要な役。そこで、これはもう彼しかいないと思い立ち、連続オファーとなりました」と語り、長尾の持つ真っ直ぐで繊細な気質が秘めた覚悟を抱く菊之助の姿と重なったと明かした。
そして菊之助の父親を手にかけ、あだ討ちされる無法者で博徒の大男・作兵衛を演じるのは北村一輝。須藤プロデューサーは作兵衛役について「北村さん演ずる作兵衛は本作最大のミステリー、善悪、二つの顔を見せます」とし「とりわけ“悪”が強く出なければ、“善”が際立たない。そんな“悪”を演じて、北村さん以上に観客をスクリーンに引きずり込める役者はいない」とキャスティングの決め手を振り返る。
また、芝居小屋・森田座の内と外をつなぐ華やかな木戸芸者の一八(いっぱち)役に瀬戸康史(※木戸芸者=芝居小屋の入口で客をもてなす芸者)、舞台裏の仕掛け人として篠田金治を支える立師・相良与三郎役に滝藤賢一(※立師=歌舞伎における舞台構成や立ち回りを指導する役職)、女形で衣裳方の芳澤ほたる役に高橋和也が名を連ねた。そして小道具方の久蔵役を正名僕蔵、その妻・お与根役を本作が時代劇初出演となるイモトアヤコが演じるほか、菊之助の父・清左衛門役を映画『侍タイムスリッパー』(24)で第48回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した山口馬木也が演じ、その妻で菊之助の母としての深い愛情を滲ませる伊納たえ役を沢口靖子、めし屋「つるや」の看板娘・お三津役を元宝塚歌劇団月組トップ娘役で退団後は舞台やドラマなどで活躍する愛希れいかが演じる。
さらに、遠山藩の新藩主・遠山安房守役に野村周平、その家老・滝川主馬役に名優・石橋蓮司。2人は若き藩主と老練な家老の対立を通し、あだ討ち事件の背後にある藩の思惑を浮かび上がらせる。須藤プロデューサーは「本作は『オリエント急行殺人事件』のようなフォーマットで、全員が主役のような物語。そのため、実力派の演者を揃える必要がありました。本作をご覧になれば、その見事なアンサンブルにご納得頂けると自負しております」と自信を覗かせた。
