2025.10.20 08:00
©2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE
2025.10.20 08:00
映画『ゴールド・ボーイ』(2024年)で製作総指揮をとった白金(KING BAI)が自ら企画・監督を務めた映画『#拡散』が、来年2月27日(金)より全国公開されることが決定し、キャストとティザーポスターが解禁された。
富山県でオールロケが行われた本作は、小さな町の介護士・浅岡信治が妻・明希をワクチン接種直後に亡くしたことから、深い喪失と疑念に苛まれていく物語。医師を責め、遺影を掲げて訴え続ける彼は「夫婦愛の象徴」として世間で報じられるが、その姿はいつしか反ワクチンの象徴として利用され、孤立と狂気を深めていくことになる。
脚本を務めるのは、『僕がこの町で死んだことなんかあの人は知らない』(1998)でシナリオ作家協会主催・大伴昌司賞を受賞し脚光を集めた港岳彦。その後も港は『あゝ、荒野』(2017)、『正欲』(2023)、『アナログ』(2023)、NHKプレミアムドラマ『仮想儀礼』(2023)、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(2024)など数々の作品を手掛け、本作では観客に静かな問いを投げかける。

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主人公の浅岡信治を演じるのは、青年の不器用な愛を体現した『愛がなんだ』(2019)や、複雑な愛の葛藤を繊細に演じた『窮鼠はチーズの夢を見る』(2020)などで映画賞を受賞し、その後『くれなずめ』(2021)でも絶妙な存在感を放った俳優・成田凌。本作では、妻の死により純粋な愛と狂気が混じり合う難しい役どころを熱演する。また、婚約者を医療事故で失った過去を持ち、浅岡が遺影を掲げる姿を「夫婦愛の象徴」として紹介する新聞記者・福島美波は、『パッチギ!』(2005)と『ヘルタースケルター』(2012)で日本アカデミー賞を受賞し、初舞台となった2024年の『欲望という名の電車』で主人公を務めた沢尻エリカが演じる。
成田凌(浅岡信治役)コメント
魅力的なスタッフ、共演者。
かなりチャレンジングな企画。
オファーを受けていいものか、はじめは少し迷う自分もいました。
ですが、脚本を読ませていただき、即決。
生活の一部となっているものの恐ろしさを改めて感じる作品だと思います。
富山の最高のロケーションのもと、最高のスタッフ、キャストと濃密な時間を過ごすことができました。
映画「#拡散」、お楽しみに。
沢尻エリカ(福島美波役)コメント
今回は記者役で参加しています。
なかなか踏み込んだ題材で、今の時代を象徴する作品だと思います。
久しぶりの映像作品で緊張もありましたが、
スタッフ・キャストのみなさんに温かく迎えていただき、とても心強かったです。
映画『#拡散』、ぜひご期待ください!
白金(KING BAI)監督 コメント
この映画は、反ワクチンでも推進でもありません。あの時、誰もが経験した「見えない不安」をどう受け止めるかを描いた作品です。人は時間が経つと、嫌な記憶を少しずつ忘れていきます。しかし、あの時感じた痛みや恐れをもう一度見つめ直すことも必要だと思いました。一つの悲劇を通して、人間の優しさと脆さを描きました。AI時代を迎え、音声も映像もより多くのフェイクが作られるようになるでしょう。だからこそ、自分を信じ、身近な人を大切にしながら生きることが重要になります。情報があふれる社会の中で、「何を信じるか」「どう生きるか」を考えるきっかけになれば嬉しいです。私自身も答えは分かりません。この映画を通じて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。