2025.10.08 19:25
©2025映画「愚か者の身分」製作委員会
2025.10.08 19:25
北村匠海主演、林裕太と綾野剛の共演で10月24日(金)に公開される映画『愚か者の身分』のメイキング映像が解禁された。
第30回釜山国際映画祭のコンペティション部門に選出され、北村匠海・林裕太・綾野剛の3人が揃って最優秀俳優賞を受賞したことも話題の本作。第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説を原作に、Netflixドラマ『今際の国のアリス』シリーズなどを手掛けたプロデューサー集団・THE SEVENが初の劇場公開作品として映画化した。そして監督を、岩井俊二の元で長年助監督として活躍した永田琴が務める。
主人公は、タクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)、そして梶⾕(綾野剛)。3人の若者の視点が交差するトリック感のある展開で、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい抜け出せなくなった彼らの“3日間”の逃亡劇を描く。さらに、若者たちの貧困・世界に侵⾷される⽇本・闇ビジネスの深淵など、今多くの⼈が感じている社会的テーマも紡ぎ出す。
今回解禁されたのは、撮影中の様子とともに北村、林、綾野が本作にかけるそれぞれの想いを明かすメイキング映像。CHAPTER1〈物語について〉では北村が「この映画で一番描かれているのは、“生きる”を託すということと、その意味」と語り、続くCHAPTER2〈役者3世代のバトン〉では林が「タクヤでもあり匠海くんでもある彼に強く惹かれ、セリフがセリフでなくなる瞬間もあった」と振り返る。また、北村も「リアルな時間を流すために“セリフではない会話”を多く取り入れ、全シーンがアドリブのように感じられる瞬間もあった」と明かした。一方、綾野は「マモルやタクヤ、梶谷がそれぞれ“いい男”として生き抜く姿が、最後に残ればいい」と語り、3人が“演じた”のではなく“共に生きた”時間の熱を感じさせる内容となっている。


そして、締めくくりのCHAPTER3〈今伝えたいこと〉では、綾野が「タクヤ、マモル、梶谷の3人がどう時間を生き、その先をどう生きていくのか」と語ると林も「なんとしても生きようとする3人の姿なのか、心の穴を埋めようとする生き方なのか、受け取ったものを大切に感じてもらえたら」と続く。さらに北村は「誰しもが愚か者の側面を持っていると思う」としながら、「認めた上で、俺らは愚か者でも生きるんだっていう」「彼らが生きる輝きを、1人でも2人でもいいから誰かが肯定してほしい」と語った。映像のラストでは、tuki.が歌う「人生讃歌」にのせてクランクアップの瞬間も映し出されている。
映画『愚か者の身分』メイキング写真 ©2025映画「愚か者の身分」製作委員会