「気を抜くといつでも涙が出てきそうだった」と語る様子も
菊池日菜子×小野花梨×川床明日香の1ヵ月を5分に凝縮『長崎―閃光の影で―』メイキング映像解禁
2025.08.13 14:00
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会
2025.08.13 14:00
8月1日(金)より公開中の映画『長崎―閃光の影で―』の撮影現場を収めたメイキング映像が解禁された。
日本赤十字社長崎県支部の手記「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」を原案とした本作でメガホンを取るのは、自身も長崎出身で被爆3世の松本准平。映画初主演となる菊池日菜子が看護学生の田中スミを演じ、スミの幼なじみで看護学校の同級生・大野アツ子役を小野花梨、同じくスミの幼なじみで看護学校の同級生・岩永ミサヲ役を川床明日香が演じる。さらに南果歩、水崎綾女、渡辺大、田中偉登、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛、池田秀一らが出演。そして原案に体験を寄せた元看護学生のひとりである山下フジヱさんが特別出演し、その山下さんの思いを美輪明宏が語りとして声で体現する。
解禁されたメイキング映像は、撮影風景や裏側を収めた膨大なアーカイブを約5分間に凝縮したもの。撮影は2023年10月初旬のクランクイン後、約1ヵ月間にわたり行われていた。
メイキング映像の冒頭は太平洋戦争末期の1945年、17歳のスミがアツ子やミサヲとともに長崎へ帰郷し、久しぶりの故郷に思わずはしゃぐシーンの裏側を捉えたもの。この日初めて一堂に会した菊池、小野、川床はスタッフからコメントを求められると笑顔で顔を見合わせながら「楽しい」「笑顔のシーンが少ないから」「貴重だから、楽しんでおきます」などと素直な感想を述べた。そして3人は、長崎市街を見渡せる高台に向けて走っていく次の撮影シーンに備えて駆け足を続けるなど、息の合った様子を見せる。

続いて映るのは、菊池がスタッフに洗濯板の使い方を教わりながら練習する様子。映画本編では8月9日を境に状況が一変するまで、3人それぞれだけでなく長崎の街に暮らす人達のささやかな日常が丁寧に描かれており、松本監督はその理由を「こうした暮らしが破壊されるということをきちんと伝えたかった」と語っている。さらに映像には菊池と小野が患者の運び方について指導を受ける場面や、原爆投下後の過酷なシーン撮影の中で、出演する赤ちゃんとの対面に思わず3人が声をあげる微笑ましい場面も。撮影現場では日本赤十字社のスタッフもサポートに入り、当時における看護処置の仕方について技術指導が行われていた。

映像の後半には、撮影中やクランクアップ時に収められた菊池、小野、川床の貴重なコメントも記録。松本監督の強い希望で劇中再現されたシーンをもってクランクアップとなった川床は、物語の過酷さを思わせる泥まみれの姿のままで「スミちゃんアッちゃん(アツ子)はじめ、役としても助けられた瞬間が沢山ありました。ミサヲになれた瞬間があって、それはやっぱり自分だけじゃできないものだったと思います」と語る。また、クランクアップ時の挨拶でスタッフへの感謝を述べつつ「まだまだ頑張っていかなければならないと思いましたし、頑張っていけるとも思わせていただいた時間でした」と語る小野。 そして映像の最後には、撮影も終盤を迎えていた菊池が撮影の合間に看護服を着たままの姿でインタビューに答える様子が収められ「今回、題材もすごく重くて、演じる私たちとしては集中力も必要だったり、すごく辛いシーンが多くて、自分自身のメンタルも削られちゃったりするところがあって…」と語る中で「気を抜くといつでも涙が出てきそうだったから…」 と涙を堪える様子が映り、撮影現場の臨場感が伝わる映像となっている。
メイキング写真 ©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会