ついに出揃ったラインナップの注目アクトを庄村聡泰が紹介
今年は毎日願いが叶う!ヘッドライナー以外も超充実の2025年フジロック
2025.06.18 17:30
2025.06.18 17:30
最大注目の山下達郎はGREEN STAGEに
俺はずっとこの機会を待っていた。
山下達郎をフジロックで観る機会を心から待ち望んでいたのである。ってこれは俺だけの話ではあるまい。みんなまさかの発表に目を疑ったと思いますが、どうやらマジでフジに山下達郎が来るらしい。夏の苗場で「さよなら夏の日」が聴けるだなんて、そんなことを期待してもいいのか。俺は一度NHKホールにてライブを観たことがあるのだが、生ヤマタツの素晴らしさといったらそれはそれはもう。多くは語るまいなのですが、絶対観た方がいいです。基本大会場でのライブをやりたがらないでお馴染みの御大なのであるが、なんと今回決定した舞台はGREEN STAGEであった。あの珠玉の名曲達がGREEN STAGEに響き渡るのだ。これはもう必見以外に言うことは、ない。新曲「MOVE ON」の披露も期待大である。
で、個人的に絶対観たいし観た方がいいと思ったのはRED MARQUEEのYHWH NAILGUN。こちらも多くは語るまいというか、3月にファーストアルバムがリリースされたばかりのバンドなので多くは語れないのであるが、とにかくそのアルバム『45 POUNDS』冒頭の「Penetrator」を聴いてみてほしい。不穏なシンセの和音から始まること数秒間で一気にとてつもない情報量と熱量を伴ったドラム? パーカッション? の乱れ打ちが切り込んでくる。不穏な和音はそちらと同時にリズミカルなリフへと切り替わり、エフェクトがかった声が正気と狂気を行ったり来たり。ああ、これはまた初日のMDOU MOCTAR同様の未体験な音楽性。今年の台風の目となるかと思われるのでこちらも必見かと。
必見で言えば、YHWH NAILGUNと同じRED MARQUEE出演で昨年10月の来日も記憶に新しいNEWDADの再来日に歓喜した方も多かろうし、GREEN STAGEのJAMES BLAKEは2023年以来の来日。FIELD OF HEAVENのEGO-WRAPPIN’やRED MARQUEEのサンボマスターなどの強力な国内ベテラン勢もまた苗場に戻ってきてくれるし、3月リリースのアルバムを愛聴しているdownyやこれまた各所に話題を振り撒く離婚伝説も同じくRED MARQUEEに登場してくれる。あとSTUTSが今回はバンドを率いてのGREEN STAGE出演とのことなので、こちらもたまらん。当バンドのメンバーリストを見てみるとキーボードがSuchmosのTAIHEIではないか。昨年会場でたまたま会って飲みをご一緒させて頂いたのだが、昨年も今年も複数日に出演するという見事な動きっぷり。この日は自身が参加するジャズバンド賽でPYRAMID GARDENにも出演。「お鶴」って曲が和ジャズの大名曲なので是非とも聴いてみてほしいし、超観たいなあ。昨年大きく話題を呼んだ曇ヶ原に続く国内プログレシーンからの刺客である苗場食堂のEVRAAKも超観たい。
YHWH NAILGUN同様台風の目枠で外せないのが、GREEN STAGEにラインナップされた南米アルゼンチン出身のCA7RIEL & PACO AMOROSOだ。昨年出演したNPR Music主催のTiny Desk Concertに登場するやいなやYouTubeの世界トレンドでトップ10入り。最初の10日間で500万回の再生数を記録し現在もその数を伸ばし続けている。“プログレッシヴ・トラップ”なんて呼ばれもするその音楽性はとっつきやすさやユーモアセンスも抜群。めちゃくちゃに楽しいステージングを繰り広げてくれることだろう。23年のフジで観てめちゃくちゃに楽しかったBALMING TIGERがまた戻ってきてくれることも嬉しい。プロデューサーであるSan YawnはBTSのリーダーRMのセカンドアルバム『Right Place, Wrong Person』にも全面参加した人物でもあるので、フジロッカーとARMY(BTSのファンネーム)を兼任しているなんて方は全員WHITE STAGEに集合だ。
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