さまざまな感情が交錯する緊迫感に満ちた特報も解禁
北村匠海×林裕太×綾野剛共演『愚か者の身分』に山下美月、矢本悠馬、木南晴夏 複雑な難役に挑む
2025.05.13 12:00
©︎2025映画「愚か者の身分」製作委員会
2025.05.13 12:00
北村匠海主演、共演に綾野剛と林裕太を迎え10月24日(金)に公開される映画『愚か者の身分』の新キャスト、ティザービジュアル、特報映像が一挙解禁された。
現代日本に生きる若者たちと隣り合わせの“闇”をテーマにした本作は、第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説が原作。Netflixドラマ『今際の国のアリス』シリーズや『幽☆遊☆白書」(23)などを手掛けたプロデューサー集団・THE SEVENの初劇場作品となり、監督は岩井俊二の元で長年助監督として活躍した永田琴が務める。

©︎2025映画「愚か者の身分」製作委員会
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイト組織の手先になっていた。闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする2人はごく普通の若者でいつも一緒だった。そしてタクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとする。
本作が描くのは、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と絆。彼らの“3日間”の出来事を3人それぞれの視点が交差するトリック感のある展開で見せながら、若者たちの貧困・世界に侵食される日本・闇ビジネスの深淵など、今多くの人が感じている社会的テーマも織り込んだ。
今回新キャストとして発表されたのは、山下美月、矢本悠馬、木南晴夏の3名。乃木坂46を卒業後もモデル、俳優など様々な方面で活躍する山下美月が演じるのは、身寄りのない男たちを利用して“戸籍売買”で稼ぐタクヤ(北村匠海)の仕事仲間の希沙良。SNSで女性を装うタクヤが実際に男性と接触する際の“オトシ”を担う希沙良は、経済的に苦しい過去からお金に執着する一方で、実は情に厚く面倒見の良い一面を持つ。
数多くの人気作品への出演が続き、『ゴールデンカムイ』シリーズでも話題の矢本悠馬が演じるのは、タクヤに戸籍を売り、その後も腐れ縁で繋がっている〈江川春翔(谷口ゆうと)〉。家族とはなればなれになったことで自暴自棄になり、経済的に困窮した末に戸籍を売ってしまうという、まさに“後がない”役どころだ。
『悪い夏』(25)や『映画 おいハンサム!』(24)などでも注目を集め、シリアスからコメディまで幅広い演技をみせる木南晴夏が演じるのは、裏社会の運び屋・梶谷(綾野剛)からの不器用ながらまっすぐな愛情を受ける恋人〈由衣夏〉。一見無邪気だが、実は全てを理解した上で梶谷に愛情を注ぎ、陰で支えるという芯の強さと包容力も兼ね備えた女性を演じきった。
解禁されたティザービジュアルが捉えるのは、タクヤ、マモル、梶谷の3人がネオン輝く新宿・歌舞伎町の街をバックに肩を寄せ合う姿。キャッチコピーには「生まれ変わるんだ。」という言葉が添えられ、その言葉とシンクロするように闇ビジネスで働く3人が共に前を見つめる姿は、強い存在感を放ち、同時に彼らの再出発への意思を感じさせる。
また、特報映像は闇ビジネスで金を貯めたタクヤ(北村匠海)が、「一緒に来るか?」と親に捨てられた孤独なマモル(林裕太)を誘って新しい生活を提案するセリフから始まる。だが、2人で過ごす気の置けない時間は束の間で、突然消息を絶ってしまうタクヤ。なんの前触れもなく姿を消したタクヤを心配するマモルだったが、「余計なことは知らん方がええし、知りたがらん方がもっとええ」と何者かに一蹴される。梶谷(綾野剛)が「タクヤ、お前何やった?」と放つ場面ではさらなる緊張感が走り、30秒間でさまざまな感情が交錯する緊迫感に満ちた映像となっている。
新キャスト コメント一覧
山下美月(希沙良役)
撮影に参加させていただいたのは数日ですが、想像以上に濃く熱く忘れられない夏の記憶が刻まれました。
毒々しくも清々しい、真っ直ぐでひねくれている、3人の人間から”自分は何者か”考えさせられる作品です。
程遠い世界を見ているようで、きっと誰しもが近しい境目を生きていると思います。
この座組に参加できたことが、本当に嬉しいです。公開を私も楽しみにしております!
矢本悠馬(江川春翔〈谷口ゆうと〉役)
俳優にとって役を纏っていない実生活の過ごし方というのは仕事以上に仕事だったりして、
今作の役どころはそれが追い風となって背中を押してくれたなと思っております。
というのも僕には家庭があり、ここが何より幸せで絶対になくなってほしくないもの。
それを失った男を演じる上で1番大切なものを僕はすでに持っていました。
あとはそれを奪われることを想像するという苦行でした。
ポップな矢本悠馬はいません。見たことないヤツやってます!
木南晴夏(由衣夏役)
脚本を読んだ時と、本編を見た時とこれほどイメージが変わった映画は初めてでした。
あまりにも美しく、3人の男性が紡ぐ絆の物語が青春そのもので、見終わった後とても爽やかな気持ちになりました。
この作品に参加できたことを、心から嬉しく思います。そして多くの人にこの作品が届くことを願っています。