共演は樋口日奈、渡辺大知、剛力彩芽、石橋凌ら
山下リオ主演、ラップを通して自分と向き合う29歳教師を描く『雪子 a.k.a.』1月公開決定
2024.10.02 12:00
©︎2024 「雪子 a.k.a.」製作委員会
2024.10.02 12:00
山下リオの主演映画『雪子 a.k.a.』が、2025年1月よりユーロスペースほかで全国順次公開されることが決定。メインビジュアルと場面写真、主演・監督のコメントが一挙に解禁された。
監督は、PFFアワード2019日活賞とホリプロ賞の2冠受賞作『スーパーミキンコリニスタ』で注目を浴びた草場尚也。劇場用映画初監督作となる本作では、“29歳問題”の渦中で人生に迷った主人公がラップを通して自分と向き合い、答えを探す姿を描く。
主人公は記号のように過ぎていく29歳の毎日に漠然とした不安を感じている小学校教師・雪子。不登校児とのコミュニケーションも、彼氏からのプロポーズにも本音を口にすることを避け、ちゃんと答えが出せずにいる。ラップをしている時だけは本音が言えていると思っていたが、思いがけず参加したラップバトルでそれを否定され、立ち尽くしてしまう。いい先生、いいラッパー、いい彼女に…なりたい?と自問自答しながら迎えた誕生日。でも現実は30歳になったところで何も変わらない自分でしかない。それでも自分と向き合うために、一歩前へ進んだ彼女が掴んだものとは。
キャストには雪子役の山下リオのほか、同僚教師役に樋口日奈と占部房子、恋人・友人役には渡辺大知と剛力彩芽、そして雪子の父を石橋凌が演じ、個性豊かな実力派俳優たちが脇を固める。そして劇中で雪子が披露するリリックは、ラッパーのダースレイダーが本作のために書き下ろした。
なお、9月にアルゼンチンで開催された「第2回ブエノスアイレス州国際映画祭」で本作はSIGNIS賞を受賞。イギリスの「ウェールズ国際子ども映画祭2024」などいくつかの映画祭参加も待機しており、すでに海外からの注目も集めている。
主演・山下リオ コメント
この映画のオファーをいただいた時、私は雪子と同じ30歳。事務所から独立してすぐのことでした。
ただ漠然とした不安を抱える雪子は、そんな私自身と重なり、いつしか同化していたように思います。
「人は自信をなくすと透明人間になってゆく」、演じていて強烈に感じたことです。
でも、自分に色をつけられるのもまた自分です。 この映画は、自分らしく生きるために1ミリでも1センチでも、
前に進もうとする雪子の姿がたくさん映り込んでいます。 透明人間はどこにでもいるし、明日の自分がそうかもしれない。
そんな方々に愛を込めて、「雪子 a.k.a.」を届けたいです。是非、劇場でご覧ください。
草場尚也監督 コメント
私自身が教員免許を持っていて、元々は小学校教諭を目指していたことから企画が開いていきました。
そして、いま一番好きなヒップホップ・ミュージックを掛け合わせています。この企画を始めてから、サイファーにも通いました。
とはいえ即興は苦手で、ラップもできたものではありません。即興が苦手というのは、他者とのコミュニケーションでも同様で、
あの時こう言えばよかった、など躓きを感じることが多々あります。
でも、映画は即興ではないから。時間をかけて考え、主人公・雪子に想いを託し、素敵なスタッフ・キャストに恵まれて完成することができました。
東京で生活している女性が主人公ですが、地元の長崎でも一部撮らせて頂きました。
映画作りをするたびに、たくさんの支えがあることに気付かされます。
観客の皆さんにとって、雪子が生きる世界に没入し、その在り方や感情を追体験できる映画になっていたのなら嬉しいです。