2024.07.20 19:00
≠ME 全国ツアー2024「やっと、同じクラス」横浜アリーナ公演より ©︎YOANI/KING RECORDS
2024.07.20 19:00
9thシングルは“ド直球”の夏ソング
ダンストラックではストリングやピアノなど、様々は音色が重なるインストゥルメンタルBGMに合わせて、スポットライトを順番に浴びたメンバーが次々に躍動。鼓舞された観客のクラップが、場内で盛大に響いた。
スポットライトがけたたましく点滅した「フロアキラー」では白で統一した衣装をまとうグループが、一挙手一投足をピタリと揃える。キレのあるダンスが続く曲の終盤、落合を筆頭にしたメンバーが寸分たがわぬ動きで、ステージの床を力強く踏んだ。
続く「P.I.C.」では、メインステージに設けられた段差の異なるセットを生かして、立体的なステージングを展開。ピンクの光に染まった壇上で冨田が始終、挑発的な視線を向けた「アンチコンフィチュール」では、心震わせるほどの圧の強いヴォーカルと合わせて、レーザービームの光が客席をまぶしく貫いた。
シリアスでクールに、そして、強気に。迫真のパフォーマンスは続き「天使は何処へ」では、ダンサブルなトラックにメッセージ性の強い歌詞が重なり、スパークラーの噴き上げるステージの頭上で、ワイヤーに吊られた冨田が舞う。スタンド席からはほど遠くにいながらも、凛としたその表情にはステージにかける強い思いがにじんでいた。
パフォーマンスがいったん止み、VTRへ。落ち着いた客席を前に、8月28日(水)にリリースされる最新の9thシングルMVの「解禁」がスクリーンに投影されると、場内では大歓声が。青空の下をメンバーが自転車を漕ぎながら駆け抜け、水平線を臨む高台のデッキにあるステージで一堂に会したグループが躍動。初解禁ではありながら、曲の展開に合わせて客席の一部ではすでにコールが上がっていた。
爽やかな“夏の空気感”をそのままに、ステージでは9thシングル表題曲「夏が来たから」を初披露。センターの冨田を中心に笑顔を振りまき、直球で“夏”を描きながらも、どこか切ないナンバーに乗せて、観客の心をグッと引き寄せた。
メンバーが舞台裏へ戻ると、ステージにはギター・ベース・ドラム・キーボードの4人編成によるバンド「ノイミー学園軽音楽部」が登場。圧のある生音につられて、客席のペンライトが上に下に、右に左にと軽快に揺れた。
白と水色がボーダーにデザインされた衣装を着たグループがステージへと戻り、メンバーが「横浜アリーナのみなさん、盛り上がってますかー!」と鼓舞すると客席のボルテージも上昇。メンバーの名前、そして、「ノイミー!」と連呼するコール&レスポンスで、会場全体の一体感が高まった。
バンドアレンジのブロックがスタートし「てゆーか、みるてんって何?」で、ボルテージはさらに上がる。冒頭から主役の本田の愛称をモチーフにした〈みみみみみみみみみ みるてん!〉のパートと、客席からの熱意ある「みるてん!」のコールが交互に激しく繰り返され、感想のバンドメンバー紹介では、それぞれのソロプレイを受けた歓声で会場が揺れた。
生音を背負ってのパフォーマンスは続き「このままでモーメンタリ」では、優しい歌声に合わせて会場が多幸感に満ち、次の「す、好きじゃない!」では「みんなー、もっと声出せるよね!」とメンバーがなおも観客を鼓舞した。
客席間の通路から観客と目線を合わせた「ヒロインとオオカミ」では、“狼の耳”を頭に付けた本田と永田を中心にキュートなステージを展開。しなやかなピアノの音色が流れた「君はスパークル」の冒頭では、サブステージに1人立つ川中子が思いを噛み締めるかのような歌声を響かせ、グループは丁寧にそれぞれのパートを歌い繋ぎ、メインステージとサブステージに半々で分かれたメンバーがたがいに目を合わせてのパフォーマンスを展開した。
なおも「盛り上がっていきますよ!」と鼓舞した「はにかみショート」では、ソロパートでメンバーの名を叫ぶ観客のコールが力強くなる。笑顔に溢れたステージではたがいの手を握り合うメンバーも目にとまり、続く「初恋カムバック」では谷崎の歌い出しを受けて、客席のコールが声量を増した。
ここまでほぼノンストップで21曲を披露。本編も残すところ1曲のMCでは、蟹沢と櫻井にとっての“がい旋公演”となったことから会場が「ももきゅん、もえこ、おかえり!」のコールで一体に。熱烈なコールを受けた2人は笑顔で「ただいまー!」と、喜びを表した。櫻井は「こうして(メンバー)全員が(全公演をを通して)おかえりと言っていただけるツアーって本当にすごく贅沢だなと思って。私はみんなの幸せそうな笑顔を見守ってきた側だったんですけど、今日こうしてみんなに言ってもらえて、こんなにポカポカな気持ちになるんだなって実感しました。本当に幸せです」と伝え、観客に心からの感謝を届けた。
本編最後「まほろばアスタリスク」の曲中では、蟹沢、冨田、川中子らが客席へと強いまなざしを向ける。終盤では何度もジャンプを繰り返し、曲を締めたグループは一時ステージを離れた。
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