FUJIROCK FESTIVAL'24特集 #2
最終的には思うがままに動くべし!フジロックフェスティバル2024年“おすすめの巡り方”
2024.07.11 17:00
2024.07.11 17:00
出た。出たのだ。タイテが出たのだ。タイムテーブルが出たのだ。
というわけで前回記事より4ヵ月弱経過した執筆当日7月5日正午。ついに今年のフジロックの最終ラインナップ、ステージ割り、タイムテーブルと全貌が明らかとなったので早速各日の注目ポイントをこれまた私個人の観点から綴らせていただくこととする。お役立ていただければ幸いです。
粒揃いの国内勢にもたぎる1日目
初日のヘッドライナーが出演キャンセルとなったSZAからTHE KILLERSへと変更されたのは既報の通りであるが、これが大きなサプライズであったのは言うまでもないだろう。2004年のデビュー盤『Hot Fuss』からちょうど20周年のタイミングで堂々のヘッドライナーとしてフジロックへ20年振りに帰ってくる(来日としては2018年の単独公演以来6年ぶりの)彼らであるが、すでに全世界で総売上3,000万枚以上のアルバムセールスを誇りーの、6大陸50ヵ国以上でのスタジアム公演経験やフェスティバルのヘッドライナーを務めーの、というケタ違いのモンスターバンドとなっており、その実績たるやなんと今や世界の至る所で行われているフェスで毎年1回以上必ずどこかの国でヘッドライナーを務め続けているという大看板にして大横綱なのだ。ネット上では「フェス職人」なんて囁かれてもいるくらい(笑)。先に述べた通り20周年となった『Hot Fuss』収録のみんな大好き「Mr.Brightside」は英国で史上最もストリーミングされた楽曲のリストで現在5位となっており、これが初日の苗場のグリーンのトリで放たれる様を想像するだけでもう、ワクワクが止まらないぜ。
そしてその前即ちトリ前を務めるのは22年初日レッドマーキーで繰り広げた圧巻のパフォーマンスが未だ筆者の記憶に鮮明に残るAwich。満を持してのグリーン降臨である。グリーンステージの国内ヒップホップアクトで言えば同じく22年3日目のPUNPEEや23年3日目のBAD HOPも未だ忘れられない強烈なパフォーマンスを観せてくれているので、その流れも汲んだ采配だと勝手に思いを巡らせてみると思わず熱いものが込み上げてきてしまう。
そんなグリーンのトップバッターを務めるのがindigo la End。昨年リリースのアルバム『哀愁演劇』はアルバム中ずっと鳴り続けるギターがずっとカッコいい最高のギターロックだったので、それはもう激しく愛聴させていただいておりまして、このギターが朝イチグリーンで高らかに鳴らされるだなんてマジたぎるし、ホワイトに話を移せば同じくトップバッターのLucky Kilimanjaroが昨年リリースした『Kimochy Session』が春リリースだったのにいきなり冬歌の「一筋差す」から始まり、その後に流れゆく四季をとても上手くそして気持ちよく落とし込んだアルバムで、これももう激しく愛聴させていただきました。「掃除の機運」つう曲が大好きなので演ってください、お願いします(笑)。その後のシティポップのレジェンドであり今回がフジロック初出演となる大貫妙子とグリーンのFRIKOはタイムテーブルモロ被りでとっても悩ましく、そんなホワイトではiriが18~19時というマジックアワーの時間帯での出演が決定。もう完全にありがとうでしかない。月並みではあるがホワイトのマジックアワーで「会いたいわ」なんか演ってくれたら俺のたぎりは限界に達し、泣くと思います。
レッドマーキートップの新東京も激しく観たいし、ほぼ同時刻のFIELD OF HEAVENでは渋さ知らズオーケストラ、Gypsy AvalonではRei、そして先述のindigo la Endもタイムテーブル上一部が被っている。どこに行こうか激しく悩むし一体いつになったら人類は分身が出来る様になるのだろうとやはり今年も思う。
あとレッドマーキーでは16:30からのTHE SPELLBOUND、トリ前のKING KRULE、トリのFLOATING POINTS。そしてマーキー深夜帯PLANET GROOVEになると電気グルーヴ、JAX JONES、NOTD、group_inouと本当にどうかしているエレクトロ系のアクトが夕方から朝まで観ようと思えば観れてしまう。体力に自信のある方は是非(笑)。初日は結局家主以外全てジャズ系のアクトとなったヘブンのブレなさも相変わらずで大好きです。
苗場食堂ではプログレ好きの友人が最近教えてくれてツボ過ぎて「うさぎの涙」という楽曲を聴きまくっている曇ヶ原が出演。プログレ好きはもう是非ともだし、人間椅子とかお好きな方も是非とも聴いてみて欲しいし、メンバーの経歴が痛郎やらマリア観音やらとこう括ってしまうのも気が引けるが日本アングラシーンのビッグネームばかりで超サイコー。今年まさかの再結成を果たしフジには1999年以来25年ぶりの出演となるWINOは俺が書くのもアレですが、[Alexandros]川上洋平が自身のルーツとして「WINOがいたからこそ、今の僕らがいると言っても過言ではありません。」とリスペクトを捧げたバンドであり、こちらも非常に観たい。
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