「伝えられない想いが、あふれだす」本ポスターも解禁
吉沢亮×呉美保監督、切なくも響く家族を映し出す『ぼくが生きてる、ふたつの世界』本予告完成
2024.07.05 08:00
©︎五十嵐大/幻冬舎 ©︎2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
2024.07.05 08:00
9月20日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほかで全国順次公開する吉沢亮主演映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の本ポスタービジュアルと本予告編が解禁された。
監督は、2014年モントリオール世界映画祭ワールドコンペティション部門最優秀監督賞に輝き、第87回アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に選ばれた『そこのみにて光輝く』の呉美保。9年ぶりの長編作品となる本作では、コーダ(きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供)という生い立ちを踏まえて、社会的マイノリティに焦点を当てた執筆活動をする作家・エッセイストの五十嵐大さんによる自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」がテーマに選ばれた。脚本は『ゴールド・ボーイ』(24)、『正欲』 (23)等を手掛けた港岳彦が担当する。
本作で吉沢亮は、耳のきこえない両親の元で育った息子・五十嵐大の心の軌跡を体現。さらに吉沢演じる五十嵐大のろう者の両親を忍足亜希子(おしだりあきこ)と今井彰人が演じ、ろう者俳優として活躍する二人が溢れんばかりの息子への思いを表現した。さらにユースケ・サンタマリア、烏丸せつこ、でんでんなど個性豊かな俳優陣が脇を固める。
今回解禁となった本ポスタービジュアルは、主人公・五十嵐大(吉沢亮)が故郷の宮城県に帰郷し、久しぶりに家族との時間を過ごした後、東京へ戻る前のひとときを切り取ったもの。本ポスターの撮影もティザーポスター同様、原作本の表紙を撮影した斎藤陽道氏が担当。「伝えられない想いが、あふれだす」というコピーとともに、数年ぶりに再会した母・明子(忍足亜希子)との時間に少しぎこちなさを感じる息子と、息子と一緒にいることをうれしく思う母の表情がそれぞれの想いを物語っている。
併せて解禁された本予告編は、久しぶりに帰郷した息子・大を母・明子が駅まで見送るシーンからはじまる。「親父とばあちゃんによろしく」「わかった」 きこえる息子ときこえない母が交わす手話での会話。二人にとっての日常も、子供のころの大にとっては「母のことが、恥ずかしかった」。母の話し方を友達から指摘され、「授業参観に来てほしくなかった」と手話で伝える小学生の大の姿や、高校受験期に自らの苛立ちのまま、「こんな家に生まれてきたくなかった」と思わず母にぶつけてしまう本当の気持ちと愕然とする母の表情などが点描のように映し出されていく。
そして「自分が何をしたいのか考える」と東京に行くことを家族に告げ、故郷から離れた大は、新たな出会いや違う環境の中で改めて“きこえる世界”と“きこえない世界”に生きる自分を見つめなおす。思い浮かぶのは少し年齢を重ねた母の後ろ姿、そして笑顔。母と息子、切なくも心に響く家族の物語が優しく伝わる予告編となっている。
なお本作ではバリアフリー上映も実施。バリアフリー字幕と音声ガイド版予告編、ショート予告編は7月12日(金)にアップ予定で、ムビチケ前売券も同じく7月12日(金)から発売が決定している。