『ウォーキング・デッド』から数年経った今の心境とは
『ブルー きみは大丈夫』ケイリー・フレミングが「これ以上はない」と語った撮影体験と学び
2024.06.17 12:00
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2024.06.17 12:00
私も「IF」を持っていたら良かった
──現在17歳ですが、オーディションは結構前に受けたとか?
確かオーディションを受けたときは14歳だったし、撮影のときは15歳でした。実際、撮影中にジョンから「この映画が公開される頃には君は17歳になるんだよ」って言われて「それってヤバくない!?」って盛り上がっていたんですけど……まだ信じられない(笑)。昨日撮影が終わったばかりの感覚です。
──撮影中は役と年齢が近かったと思いますが、完成した作品を観た今の17歳の自分として振り返ってみるとどう感じますか?
ビーはまだ12歳なのに、年齢の割にすごく大人っぽいことに気づきました。それに感情的で知性が高い。でも結局、同じままだと思うんですよね。私も17歳になったけど、いまだに自分が12歳だと感じることがあるから。
──ところで、本作は劇中に登場する「IF」の存在がとてもユニークで、物語において重要な役割を担っています。ズバリ、あなたのお気に入りの「IF」は?
私のお気に入りはルイス。彼はとても賢くて、最高のアドバイスをくれるんです。とにかく抱きしめたい! 私が劇中で一番好きな「一度でも愛したことがあるものは決して忘れることができない」というセリフも、彼のものです。彼は思い出についてよく話すキャラクターなのですが、彼が話し始めるとすぐに私の目から涙が溢れてくるんです。見るたびに「IF」の新しい側面が見えて、お気に入りのキャラクターが増えると思います。今の私はユニコーンも好きですね。基本的にはずっとルイス推しだけど、二番手のお気に入りはユニコーン。声を演じたエミリー(・ブラント)はすごく面白くて、とにかく完璧な人です。
──私もルイスが大好きです。いまだに幼い頃から大切なテディベアが私のベッドにいるので……(笑)。同じようにテディベアに思い入れがある観客には刺さりまくるキャラですね。
わあ、そうなんですね! 私、ルイスとコニーアイランドのベンチに座っているシーンがすごく印象的だったので覚えています。彼は私の隣に座っていて、ジョンがカメラの後ろに座りながらルイスの声を演じたルイス・ゴセット・ジュニアの代わりにセリフを言ってくれていたんだけど、2人してボロ泣きしたの。あのシーンは結局撮り直しになってしまったから、多分映画には使われていないと思うけど、とにかく2人ともめちゃくちゃでした。
──幼少期、ケイリーさんにもイマジナリー・フレンド(空想の友達)はいましたか?
いませんでしたね。動物のぬいぐるみでよく遊んでいました。いっぱい集めていたんです。だから今でもぬいぐるみが大好きで、たくさんあります。私が処分することを拒んでいるから、多分みんな今も屋根裏部屋とかにいると思います。私はイマジナリー・フレンドを持つというより、彼らを抱っこしたりご飯をあげたりするのが好きな女の子でした。今でもそうですね。私もベッドの上にテディベアがいるし、彼が生きているような気がするからいつも彼のために枕を用意して布団をかけてあげるんです。
──日本人にとって「イマジナリーフレンドを持つ」ってこと自体、あまり馴染みがないことのように思うのですが、やはり欧米では割と当たり前な感覚や習慣なのでしょうか?
そう思いますよ。アメリカでは「IF」を持つのが本当に一般的なことだと思います。私は持っていなかったけど、持っていたら良かったなって思う。でも、空想上の友達を作る子供はたくさんいると思います。創造性を発揮し、想像力を働かせるのに良い方法でもありますよね。でも、この映画を観た後から子供たちが自分の「IF」を本当に見られるようになればいいのになって願っています。
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